埋没コスト

埋没コストとは、既に失ってしまい戻ることのないコスト(資金・労力・時間)を指す。
サンクコスト(sunk cost )とも言う。sunkとは沈む・沈没の過去形、コストは費用、つまり、すでに沈んでしまい絶対に引き上げることのできない回収不可能な費用、埋没費用と呼ばれる。
主にファイナンスや経済学において用いられるが、日常生活など幅広く適用される。
対義語は機会費用。

埋没コストは、それまで行っていた行為の中止で取り戻すことは出来ない。
回収不可能だと理解していても、そのことを惜しむ、もったいないと思う心理が大きく働くことによって、行動の継続・中止の判断を曇らせる傾向にある。

■ 事例(例として有名な入場料)
話題のスポーツを観戦するのに、8000円を事前に支払った。通常はもっと高いチケットであり、10000円であれば払っても良いと考えていたため、8000円ならば安いと感じ購入。しかし、当日会場に赴くと、チケットを家に忘れてきてしまったことに気づく。

現地では、偶然にも「チケットを譲ります」という人がチケットを販売しており、その費用は8000円であった。

このチケットを購入すると、すでに支払った8000円に加えて8000円支払うことになり、出費としては合計16000円を払うことになる。

この話題のスポーツを見るために10000円は支払ってよいと考えているため、そのスポーツを見ることには10000円の価値があると考えらえる。

新たなチケットの購入は、本来はすでに払ったチケットの購入とは全く関係ない。しかも、会場で8000円支払えばスポーツ観戦ができる上、話題のスポーツを見ることで得られるメリットは10000円であるということには変わりがないため、本来であれば会場でチケットを買ったほうが良いという判断になる。
すでに家にチケットを忘れてきてしまった時点で、取り戻すことができないこのチケットの代金はサンクコストであると言える。
このサンクコストのせいで、新しいチケットの購入という意思決定がうまくできなくなってしまうのである。

このように埋没コストは、事業・日常生活問わず様々な場面場において、意思決定に大きな影響をもたらす。
消失したものに固執した結果、引き起こされる負の連鎖反応、悪循環を引き起おこすことサンクコスト効果と呼ぶ。

コンサルティングファームに入社した後のプロジェクトにおいても、埋没コストに関する議論は見られる。当事者であるクライアントは、投下した資本や事業への思い入れも強いため、将来得られるリターンと将来かかるコストの比較をフラットに行うことが難しいことが多い。クライアントのある事業に関する戦略を考える際、事業の継続や成長戦略を考えるだけでなく、そもそもその事業から撤退するという選択肢もあり得る。埋没コストを切り分けることで、クライアントが合理的な意思決定を出来るようにサポートすることも、第三者たるコンサルタントの大切な役割の一つである。

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