秘密保持契約

取引において自社の持つ秘密情報を他者(他社)に開示する前に締結する、秘密情報を守るための契約を指す。
英語のNon-disclosure agreementの略称である「NDA」も多く用いられる。

業務に関する秘密情報の公開、取引とは関係ない第三者に開示する(情報漏洩)危険性を未然に防ぐために行う契約である。
取引を行う一方、あるいは双方それぞれが作成する場合もある。

なお、秘密とする情報の範囲は広く、定義する側が自由に設定可能で、技術、ノウハウ、顧客に関する情報など会社内部の独自情報をその範囲とすることが多い。
(用例)デューデリジェンス過程時における秘密保持契約締結の重要性

秘密保持契約を締結する際に注意したい点は、情報の定義、違反時の罰則、競業禁止、権利の所在、有効期限、開示範囲などが挙げられる。

■情報の定義
漏洩すれば自社の利益を損ねる可能性がある情報は全て秘密情報扱いにすることが望ましい。特許、独自の技術、サービス、手法、生産能力、販売方法など、秘匿性の高い情報が該当する。

■違反時の罰則
秘密保持契約自体は、違反した場合の刑事処罰はなく民事上の契約であるが、契約内容に違反時のルールを記載すれば差止請求や損害賠償請求を起こすことも可能である。

■競業禁止
他者に秘密情報を活用されて、事業を行われ利益を得られる事態を防止するため、秘密保持契約書内に規定を行う。

■権利の所在
権利の所在について秘密保持契約に記載することなく、発明を第三者に教えてしまい、第三者が特許を出願した場合、特許の権利は自分の物とはならず先に出願した者のものになる可能性が高い。
また、情報を活用して新しいものを開発することも考えられることから、そのようなケースを想定し、権利の発生を承認しない旨を記載すること。

■有効期限
契約の有効期限を永久と指定するのは現実的ではなく、ほとんどの場合、期限を設定する。

■開示範囲
情報を取得する側と同一企業内の従業員など、開示を容認できる範囲定めること。
ただし、取り引きに関係する自分以外の第三者(顧問弁護士、会計士など)、裁判所など公的機関から法的根拠に基づき要求された場合などは、除外されるケースが多い。

秘密保持契約書は、M&Aに関する文脈で語られることも多い。実際、M&Aの検討開始前や、デューデリジェンス開始前に締結されることが多い書類である。
特に、投資銀行やM&Aアドバイザリーファーム、戦略コンサルティングファームの面接に臨む場合、少なくとも書籍等を通じてM&Aがどのような流れで行われているか、秘密保持契約とはどのようなものなのかを知って必要があるだろう。

用語集一覧へ戻る

関連する用語Related Consulting Glossary

関連する求人情報Related Recruit

求人一覧へ

関連する企業情報Related Industry