三菱総合研究所 Mitsubishi Research Institute
企業について
未来を問い続け、変革を先駆ける
シンクタンク機能との連携でトップ企業の未来を描く
三菱総合研究所(以下、MRI)は、三菱創業100周年の記念事業としてグループ各社の共同出資により1970年に設立された総合シンクタンク・コンサルティングファームだ。創業来続くシンクタンク事業に加え、全社・事業戦略立案、業務改革、組織・人材戦略など幅広い経営コンサルティングや産官学支援のシステム開発をグループ企業連携で展開する。
MRIの特長は高い専門性と未来志向のコンサルティング、そして社会に与える影響力の大きさだ。日本最大級のシンクタンクとして知られるMRIでは、各業界に精通した専門家たちが、シンクタンクの高度な専門知識をビジネスに転換することで高い付加価値を提供する。
手がけるプロジェクトの特長は先端性と社会性。5年後や10年後に向けて企業自らが社会変化を生み出すためのビジョン策定や、技術や政策など変化の先取りが必要な新規事業開発といった中長期目線のプロジェクトが多い。専門家しか知らない先端技術の動向や各国の政策動向を把握するシンクタンク機能と連携し、リアリティのある中長期の成長戦略を支援する。
MRIの影響力の大きさは、顧客に由来する。主な顧客は製造業や通信業、金融業などいずれも業界におけるトップクラスの大企業であり、新しい産業創出に関わる案件では官公庁を巻き込んだプロジェクト運営を指揮する。日本経済を支える大企業の未来や新たな事業の柱をともに検討し、実行まで支援する。
豊かで持続可能な未来を共創する社会課題解決企業
MRIは2020年の創業50周年を機に、ミッションやビジョンを見直した。事業ミッションは「社会課題を解決し、豊かで持続可能な未来を共創する」。事業活動を通じて顧客の課題を解決し、さらに顧客の背後に存在する社会課題の解決に貢献することで、豊かで持続可能な未来共創をめざす。財務価値だけでなく、非財務価値、社会価値の総和の最大化が目標だ。
一例として2021年にリニューアルした会員組織「未来共創イニシアティブ(ICF)~プラチナ社会※を実現~」がある。
国内外の重要な社会課題に対し、会員であるベンチャー、企業、大学、自治体の536団体が連携し、オープンイノベーションで共創・社会実装し、コレクティブインパクトを創出することをめざしている。「ウェルネス」「水・食料」「エネルギー・環境」「モビリティ」「防災・インフラ」「教育・人財育成」といった分野を中心に、100億人が豊かに暮らせる持続可能社会の構築に向けて、社会課題の抽出から、社会実装に向けた検討・取り組みを推進する(2021年4月1日現在)。
ロングスパンの産業創出と機動的なサービス開発
社会課題と事業課題が交差する領域にアプローチし、産官学連携によるオープンイノベーションに取り組むのもMRIの特長だ。
例えば、現在、自動車メーカーにより自動運転技術の開発や実証実験が進んでいるが、実用化には社会制度や法規制、各地域の課題などの社会課題をクリアしなければならない。このような課題は複数省庁が関わるうえ、実際に動き始めるまでに2~3年と長い時間を要するため、一般的なファームでは支援が難しい。
しかし、MRIはあらゆる省庁と強固な信頼関係を構築し時間を要する国家戦略を支援してきた実績から、関係省庁を巻き込みながら新しい産業の創出の具現化まで支援できる。
また、MRIはシンクタンクで培った知見とノウハウをもとに、グループ各社やパートナー企業と連携し、戦略から実装まで伴走してDX実現をめざす。
ビッグデータの解析やAI活用の豊富な実績に裏付けられた技術力、そこから真に役立つ提案を練り上げ、効果を実感できるまで顧客の革新と成長を支援。また、社会のデジタル変革が求められる中、DXの推進課題とそれを解決する道のりを「DXジャーニー」と位置づけ、政策、地域、業界、技術の深い理解に基づき、DXを通して社会課題解決に取り組む。
先端技術の専門家も多く、開発や実装も積極的に行っている。ブロックチェーンを用いた独自のデジタル地域通貨プラットフォーム(特許取得)を開発し、地域課題解決につながる行動変容を促すサービス「Region Ring ™」の提供も開始した。本サービスは東京駅周辺のSDGsポイントによる行動変容の社会実験にも活用されている。このように具体的なソリューションをクライアントとともに機動的に開発できるのも特長だ。
さまざまな分野の専門家と「よりよい未来社会」を共創する
MRIのコンサルタントの働き方の特長は早い段階から自分で仕事を定義できる点だ。顧客や周囲を説得できることが前提だが、コンサルタント自らが仕事を定義し、個性を発揮しつつ、顧客も満足するような利益を創出・還元できる企業はそう多くない。
MRIが求めるのは顧客の関心事の察知に長けた人間だ。意図をくみ取り、その背景にあるステークホルダーの本質に対する鋭い洞察力と高いコミュニケーション能力、加えて課題を解決する実行力と完遂力が要求される。
また、高度な専門性をもつ他の社員に対し、自分の考えを相対化できる力が求められる。周囲の専門家に意見を求め、そのネットワークを最大限活用できるかどうかが仕事の成否を左右する。
働きやすさには定評がある。組織に壁がなく人間関係もフラット。多様な専門家が気さくに議論しお互いを高め合う文化がある。また、未来社会のあるべき姿を提言する案件が多いため、世代を問わず社会貢献意欲の高い社員が多い。
「よりよい未来社会」をクライアントとの長期的な付き合いの中で創りたい、そんな使命感をもって働きたい志望者には最適な環境だ。
※ プラチナ社会:MRIが実現をめざす「21世紀の持続可能な社会モデル」。環境問題や高齢化など現代社会が抱える根本的な問題を解決した、モノも心も豊かで持続可能な社会
三菱総合研究所(三菱総研:MRI)は、経済・金融、社会・公共政策、科学技術、IT・ビジネスソリューションなど、非常に幅広い領域をカバーする日本の代表的総合シンクタンクの一つである。
研究スタッフ数も約700名と日本最大級を誇る。三菱グループの100周年記念事業として、1970年に三菱グループ各社の共同出資により設立。企業方針としても公明正大を範とし、公への貢献を重視している。
また研究色の強さと、自然科学分野への広範な取り組みも特色の一つである。金融政策提案の分野にも強く、他に安全政策や科学技術政策、地球環境への提言など、他社があまり手がけない領域での活動も多い。
近年はシンクタンクとしての提言に止まらず、提言の実現、実装までを支援するため、特にITソリューション分野の強化・拡大方針を強く打ち出している。
2005年にはシステム開発会社である現在の三菱総研DCS(旧ダイヤモンドコンピューターサービス)を連結子会社とし、翌2006年には三菱東京UFJ銀行、三菱UFJリサーチ&コンサルティングとも業務提携を開始。
社員に求める人物像も「ビジネスとしてのマーケット性のある専門性」を条件に掲げており、市場規模の大きなITソリューション分野での拡大と共に、売上・利益重視の方向性強化にも努めている。
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代表者森崎 孝
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設立1970年
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所在地東京都千代田区永田町二丁目10番3号
三菱総合研究所の理念
以下に三菱総合研究所の理念を引く。
経営理念
三菱総研グループは、自らの強みを活かし独創的な知見に基づく企業活動を行うことを通じて21世紀社会の発展に貢献します。
1. 英知と情報に基づき社会へ貢献
お客様と社会の発展に貢献する知識創造企業であることを目指します。
2. 公明正大な企業活動
公明正大な企業活動を追求し、お客様からの強い信頼感と高い社会的信用を維持します。
3. 多彩な個性による総合力の発揮
社員個々は高度な専門性により自己実現を図るとともに、多様性に富む個人の力を結集し、組織的な総合力を発揮します。事業ミッション―未来共創事業―
時代を先取りし、社会・地域・企業の持続的な発展と豊かな未来をお客様と共に創造する「未来共創事業」を推進しています。
1. 未来を探り・描く
シンクタンク機能により、お客様の未来を構想する。
2. 未来への具体策を示す
コンサルティング機能により、お客様の未来への路を示す。
3. 未来を実現する
ITソリューション機能により、お客様の未来を実現する。
三菱総合研究所の沿革
以下に同社の主な沿革を記載する。
- 1970年
- 三菱創業100周年の記念事業として、三菱グループ各社の共同出資により創業。
- 1971年
- 大阪支所(現関西センター)開設。
- 1981年
- 名古屋事務所開設。
- 1991年
- 地球環境センター(現環境エネルギー研究本部)設置。
- 1992年
- 安全工学研究センター(現科学・安全政策研究本部)設置。
- 2000年
- ビジネスソリューション事業本部(現ソリューション部門)設置。
- 2005年
- ダイヤモンドコンピューターサービス(株)(現三菱総研DCS(株))に資本参加し、連結子会社化。
コンサルティング事業本部設置。 - 2006年
- ITソリューション事業の強化、拡大のため、(株)三菱東京UFJ銀行、ダイヤモンドコンピューターサービス(株)(現三菱総研DCS(株))、三菱UFJリサーチ&コンサルティング(株)4社による業務提携を開始。
- 2009年
- 東京証券取引所に株式上場。
- 2010年
- 本社を東京都千代田区永田町に移転。
三菱総合研究所のサービス
インダストリー
- 官公庁
- 金融
- エネルギー
- 通信・放送
- 運輸
- 自動車
- ヘルスケア
- 病院
- ものづくり産業
- 不動産・建設・住宅
- 流通・商社
- 大学
- サービス
- 航空・宇宙
- 海洋
- バイオ
- 環境
- 安全防災
- 情報セキュリティ
- 情報通信
- ITソリューション
- 都市開発
- 地域開発
- 社会基盤整理
ファンクション
- 産業政策・産業戦略
- 社会インフラ海外展開
- 調査・分析
- 政策立案・計画策定
- 政策・事業評価
- 政策実行・普及支援
- 実証実験支援
- 標準化・規格化
- 経営戦略
- リスクマネジメント・BCM
- 事業戦略・新事業開発
- 環境・安全・サステナビリティ
- グローバル戦略
- 技術・研究開発
- マーケティング・商品開発
- オペレーション
- 組織・人財
- ファイナンス
- サイバーセキュリティ
- ITマネジメント
- 情報システム・BPO
三菱総合研究所の求める人物像
「多様性に富んだ個人の結集による組織の総合力」を発揮するために、高度な専門性をもった多彩な研究個性が広く求められている。
性別、国籍などによる制限は一切ない。
基本姿勢として歓迎されるのは、プロフェッショナルとして広い視野から未来への提言を行える未来志向と、チャレンジ精神、分散思考、協調性、粘り強さ、肉体的・精神的なタフさなどを持ち合わせた、ビジネス・パーソンとしての資質である。
名称は「研究所」であるが、営利を追求する株式会社として、ビジネスとして成り立つ研究を遂行できる者、マーケット性のある専門性を備えた人材が求められている。
三菱総合研究所でのトレーニング
三菱総研(MRI)の人材開発は、自らキャリアを切り開く「高度なプロフェッショナル」を目指し、高度な専門性と広範な見識に裏打ちされたビジネスパーソンの育成のため、4つのプログラムを柱にしている。
一つめは基礎能力の養成のためのプログラムで、主に新人に対し、新入社員研修やビジネス基礎知識の研修のほか、プロジェクト関連知識研修などを行う。
二つめは高度な専門性を構築するためのプログラムで、社会人大学院やさまざまな資格取得への支援、また自己研修の補助といった、種々の自己研鑽・能力開発への支援制度を用意。
三つ目はマネジメント能力プログラムで、組織マネージャー育成を主とするもの。
経営方針に基づいて、組織や事業をリードし、若手の指導も行うリーダー的人材育成を目指す。
四つめはキャリア形成機会の充実のためのプログラム。
具体的には求人型、求職型、プロジェクト型など、さまざまなタイプで行われる社内公募や、多様なキャリア蓄積のためのジョブ・ローテーションなど。
また社員の多様性重視の観点から、性別、国籍などに関わらず、誰もが働きやすい職場を目指し、ワーク・ライフ・バランス推進や女性社員の育成・登用支援、育児支援策の強化とともに、社員同士の多様性を認め合うための「ダイバーシティ・キャリア推進室」を設置し、社員同士のコミュニケーションや認識の深まりを促進している
三菱総合研究所の社員の声
三菱総研(MRI)は、“我が国屈指の総合シンクタンク”の自負どおり、社会公共マネジメントから情報通信、環境・エネルギーなどの研究活動に加え、コンサルティング事業やソリューション事業など、手がける領域は非常に多岐にわたっている。
したがって社会に対して幅広い興味や関心をもっている社員は、ダイレクトに仕事のやりがいを感じ取っている。
当社では、様々なサービスや業種のお客様に対してサービスを提供します。
そのため、世の中のさまざまなことに対して興味・関心をもち、積極的に取り組んでいる方にとっては非常にやりがいのある仕事だと思います。http://www.mri.co.jp/company/recruit/mriwork/consulting/mcu_matsuda.htmlより引用
社風や職場環境については、若手でも活躍でき、上下関係にとらわれず、個性を尊重し仕事の裁量も任される自由さ、そして仕事や会社によって促される自己成長を挙げる声が多い。
上司にサポートしてもらいながらも、プロジェクト運営など若手社員にも責任のある仕事を任されるため、非常に成長できる環境です。
また、働き方は個人の裁量に委ねられる部分が大きく自由であると言えます。http://www.mri.co.jp/company/recruit/mriwork/solution/fsu_nokajima.htmlより引用
能力の高い、個性豊かな人が多いことが当社の最大の魅力です。
プロジェクトに取り組む中で周りの人のスキルや考え方を吸収できる環境が整えられています。普段はあまり上下関係にこだわらず、フランクに意見を交わせる反面、間違っているときには厳しく指摘してくれる人がいることは自分の成長につながりますhttp://www.mri.co.jp/company/recruit/mriwork/syakaikoukyou/icu_takano.htmlより引用
三菱総合研究所は、未来を創造し時代の羅針盤を担う会社として、常に未知へのチャレンジをし続けている。以下はそこにやりがいを感じる社員の声。
プロジェクトを実施する上では、常に新しいことを吸収し、新たなことに挑戦していく姿勢が求められます。それが、プロジェクトを行う上での苦労であり、やりがいにもつながっています。
プロジェクトに応じて求められるアウトプットや、問題解決に必要なアプローチが異なるため、常に新しいことに挑戦することが求められます。http://www.mri.co.jp/company/recruit/mriwork/syakaikoukyou/icu_takano.htmlより引用
「未来への挑戦」というマインドの全社員による共有が、三菱総研(MRI)を常に前へと押し進めていくエンジンであることがわかる。
三菱総合研究所の社会貢献・ESG
三菱総合研究所は、CSRと環境活動への取り組みを重視し、それぞれの基本方針を策定、活動を推進している。
CSR活動の基本方針としては、知的プロフェッショナル集団としての知識、技術、ノウハウ等の提供によって社会貢献を目指す「知の提供による社会貢献」、理想の社会を実現するために最も重要な人の育成に尽力する「人材育成に対する社会貢献」、企業活動の実践、存続のために、すべてのステークスホルダーに対する信頼と責任を果たす「企業としての社会的責任の遂行」の3つを掲げている。
具体的な活動としては、社会的責任に関する国際規格ISO26000に基づきつつ、「東日本大震災復興への提言」を発表し、震災復興支援の一環として、岩手県陸前高田市で農業復興再生を支援するための植物工場や、カタール政府の委託を受けたカタールフレンド基金の支援対象第一号プロジェクトである、宮城県女川町の多機能水産加工施設などの調査・提案・設計・課題解決に参画した。
また人材育成としては、次代を担う高校生を対象に、夢のある未来社会を描くためのディスカッションを行う「高校生のための未来共創塾」や、学生に総合シンクタンクの理解を促すためのインターンシップ制度の導入なども行っている。
環境活動への取り組みとしては、「環境経営の持続的推進」「環境事業の多面的展開」「知の提供による環境・社会貢献」の環境方針を定め、2020年までに温室効果ガス排出量を1990年比で25%の削減を目指す「チャレンジ25キャンペーン」に参加している。