BCG関西(大阪・京都)オフィス インタビュー

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日本での歴史も深い外資系コンサルティングファームの雄、ボストン コンサルティング グループ(BCG)。BCGは、日本に「経営戦略コンサルティング」という概念を伝えたことでも知られます。 これまでの東京、名古屋の2拠点に加え、2020年に大阪・京都にもオフィスを同時開設されました。

立ち上げ間もない組織だからこそ、社内の同僚との距離がより近く、ファーム全体のグローバルな規模感と関西地区ならではのウェットな関係性が両立できるのが魅力だという関西オフィス。

今回は大阪・京都の2つの関西オフィス設立の背景、さらに開設から1年経った今の概況について、関西オフィス所属の萩尾様、荒木様にお話を伺いました。

※写真撮影時以外でのマスク着用を含め、十分な感染対策の上でインタビューを実施しております。

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#1 BCGが関西にオフィスを立ち上げた背景

CEG 西谷今回は2020年にオープンとなりました関西オフィスについて、取り組み内容や特徴などを具体的に伺えればと考えております。
まずは簡単にお二方のご経歴について伺ってもよろしいでしょうか。

BCG 萩尾 幸司(以下 萩尾)私は弁護士としてキャリアをスタートしたのですが、海外ロースクールに留学した際にBCGのことを知る機会があり、サマーインターンに参加しました。帰国後は法律事務所に戻ったものの、一念発起してBCGにジョインすることにしました。BCG入社後は一貫してヘルスケア業界を担当しています。

CEG 西谷「弁護士から戦略コンサルタント」というのは、あまり例が多くない印象もあるのですが、転職を決意した背景を伺ってもよろしいでしょうか。

BCG 萩尾留学時がちょうど金融危機のタイミングで、その前から、海外において日本経済の見立てに関する比較的ネガティブな記事を多く見ていました。一方で留学の際に知りあった友人たちから、「日本のようになりたい」「なぜ日本は成功しているのか」といったテーマで質問を受けたり、議論する機会が多くありました。彼らとの議論を通じ、自分自身日本の強みを再考し、その一つである経済という面に貢献したいという想いが徐々に強まっていました。

ボストンコンサルティンググループ 萩尾 幸司氏

ボストンコンサルティング・グループ 萩尾 幸司氏

また私は弁護士として様々な企業や事案に関わっていましたが、事業面で不明な部分については適宜専門家の方にアドバイスを頂いていました。アドバイスを頂くだけでなく、事業面でもクライアント企業に貢献したいと考えている中でBCGに出会ったという面もあります。

CEG 西谷ありがとうございます。それでは荒木さんもお願いできますでしょうか。

BCG 荒木 英恵(以下 荒木)私は2015年に新卒でBCGに入社し、現在はプロジェクトリーダーを務めています。私も入社以来ずっと一貫してヘルスケア業界を担当しており、製薬企業のほか、医療機器メーカー、病院の経営改善などに従事してきました。

CEG 西谷もともと大学でヘルスケアのバックグラウンドがあったのでしょうか。

BCG 荒木いえ、全くありませんでした(笑)。もともと社会学を専攻しており、幅広く世の中の問題意識に関わりたいと考え入社しましたが、たまたまヘルスケアの案件に2回連続でアサインされる機会があり、非常に面白さを感じたので、引き続きヘルスケア領域にチャレンジしてみようと決めました。

ボストンコンサルティンググループ 荒木 英恵氏

ボストンコンサルティンググループ 荒木 英恵氏

CEG 西谷お二方とも、これまでは東京オフィス所属ということかと思いますが、今回のオフィス立ち上げの段階で拠点を関西に移されたという理解でよろしいですか。

BCG 萩尾おっしゃるとおりです。特に私の場合、もともとヘルスケア領域において関西のクライアント企業とのお付き合いが多くありましたので、関西に馴染みが深く、オフィス設立のタイミングで拠点も異動させることを決意しました。

CEG 西谷ありがとうございます。では改めて関西オフィスを立ち上げた背景について伺えますでしょうか。

BCG 萩尾大きく2つの背景があります。1つは関西のクライアント企業、ひいては関西地域により貢献をしたいという点です。これまでも関西のクライアント企業から引き合いを頂いていましたが、BCGとして十分に対応できる体制が整っていませんでした。近年、ようやく組織として貢献できる体制が整ったこともあり、拠点を立ち上げることになりました。
もう1点は人材の面で、まず弊社に在籍しているコンサルタントの幅広なライフスタイルのニーズに対応すべく、東京、名古屋だけではなくて関西にも拠点を構え、継続してBCGのメンバーとして働いてもらえる場を提供したいと考えておりました。また、関西にも優秀な方々が多くいらっしゃるので、そうした方にもBCGの仲間としてジョインしていただきたいと考え、拠点の設立に至っております。

CEG 西谷ありがとうございます。設立から1年が経過しましたが、関西におけるビジネスの概況としてはいかがでしょうか。

BCG 萩尾お陰様で非常に好調に推移しております。私や荒木が担当するヘルスケアをはじめ、電子機器、産業材、公共、インフラなど幅広いクライアント企業と深くお付き合いさせて頂いており、ビジネスは非常に好調だと捉えています。

CEG 朏好調な要因として、関西マーケット自体の変化などもあるのでしょうか。

BCG 萩尾そうですね。もともと関西には非常にユニークな強みを持った企業が沢山ありますが、環境の変化もあり、従来の強みだけでは通用しないと考える企業が増えている印象があります。ビジネス自体が大きく変容し、競争相手などの変化も大きい状況で、新たなビジネスの知見や経験に対するニーズが高まっていると思います。そうしたニーズのある関西地域の皆様への貢献というのをライフワークにしたいと私個人は考えています。

BCG 荒木たとえば「グローバル化をより一層推進したいものの、関西エリアにおいてはグローバル化に成功した企業が多くない。そこでBCGの力を借りて何とか成功させたい」といったご相談をクライアント企業から頂くこともあり、コンサルティングに対するニーズの高まりは肌で感じているところですね。

CEG 西谷ありがとうございます。ところで関西オフィスについては、設立時に大阪と京都を同時にオープンされていますが、なぜ2拠点でスタートされたのでしょうか。

BCG 萩尾確かに大阪と京都は非常に地域的に近く、BCGの中でもこれほど近いオフィスというのは珍しいかと思います。一方で地理的には近いものの、大阪と京都ではカルチャーや働かれている方々の感覚などはかなり異なると思っています。オフィス設立にあたって、クライアント企業のニーズにしっかりとお応えするためにも、違いの大きい大阪と京都でオフィスを分け、それぞれの地域・企業に貢献したいと考えたのが大きな理由です。

CEG 西谷わかりました。お二方を含め関西のメンバーは2拠点どちらかに所属されているという理解で宜しいでしょうか。

BCG 萩尾そうですね。大阪・京都それぞれのオフィスにメンバーが所属しており、今後も個人の判断でどの拠点に所属するかは選べるということになります。一方でBCGのプロジェクトにおいては、東京・名古屋・関西などエリアに関わらず「One BCG」としてベストな体制を組むというのが前提となっており、プロジェクトが拠点によって限定されるということではありません。

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#2 BCGで活躍するメンバーが関西オフィスを選ぶ理由

CEG 西谷より具体的に関西オフィスに所属されている方々のご志向や関西オフィスを選ばれた理由などについて伺えますでしょうか。

BCG 萩尾様々な理由がありますが、一つあるのは、ライフステージの変化に伴い関西を選択するケースだと思います。それ以外では関西出身で、「生まれ育った地域に恩返しがしたい」という想いを持つメンバーもいます。あとは私と同じように固有の強みをもった関西企業・地域への貢献という軸で選択する者や、それらに加えて、新しいオフィスであるが故の刺激を楽しみたいというメンバーも多いと思います。

BCG 荒木オフィスが大きくないが故に、顔の見える関係性で和気あいあいとやれるという特徴もあると思います。そうしたアットホーム感を大切にしているメンバーも多い印象です。

CEG 西谷ちなみに、荒木さんのご志向としては、萩尾さんに挙げて頂いた軸の中ではどれが当てはまるのでしょうか。

BCG 荒木私は大阪・京都ではないのですが、香川県の出身で、地域貢献というのが一番大きな軸ですね。四国はオフィスを構えるほどマーケットが成長していないですが、地方で一生懸命取り組んでいるクライアント企業を支えていこうとすると、やはり物理的にも精神的にも近くにいるということが重要だと思っています。将来的に四国をはじめ苦しんでいる地方に対する橋頭堡のような役割が担えたらと思い、大阪オフィス所属を選びました。

CEG 西谷そういうことだったのですね、わかりました。萩尾さんの場合は、関西地域における環境変化、それに対するコンサルタントとしての貢献余地、ヘルスケア領域のクライアント企業との繋がりという観点で関西を選ばれたと伺いましたが、実際に異動されて印象はいかがでしょうか。

コンコードエグゼクティブグループ ディレクター西谷有生

コンコードエグゼクティブグループ ディレクター西谷有生

BCG 萩尾やはり関西には素晴らしい強みをお持ちの企業が本当に多いと実感しております。そうした企業に対して今後の変革などの面でまさに役立てるタイミングなのかと考えています。そうしたご支援の中でクライアント企業、ひいては関西の地域に少しでも貢献することができると大変嬉しいですね。
あとは、やはり人の魅力も感じます。関西オフィスの設立前から、経営者の皆様や日々プロジェクトに関わる最前線の皆様と深いお付き合いをさせて頂いておりました。時にはクライアントの皆様から「おいしいお店があるから、今度行こうよ」など大阪のお店を紹介して頂くことなどもあり、関西地域のクライアント企業、それを支える皆様に対して強い親近感を抱いています。

CEG 朏萩尾さんは関西のご出身なのでしょうか。

BCG 萩尾いえ、私自身は関西出身ではなく、たまたま仕事を通じて関西に触れる機会ができて、そこで魅力にはまってしまいました(笑)。

BCG 荒木関西に触れる機会という点では、関西にいらっしゃる学生や転職希望の方々と接する中で、私自身がすごく楽しんでいるこのコンサルティングという仕事が、「何それ?」という状態であることも多いことを知りました。そうした方々に対して、採用活動などを通じて接する中で、コンサルティングの面白さを伝えられればと思っています。

CEG 西谷たとえばプロジェクトベースで東京から関西に訪問するよりも、オフィスを設立したということで、BCGの本気度が伝わりやすくなったというような側面もあるのでしょうか。

BCG 萩尾そうですね。より信用して頂けるという面はあると思います。我々としても拠点を構えることで、常にクライアント企業の近くにいられるので、何かあった際にはすぐに駆け付け、一緒に討議することが出来るというのも重要ではないかと思っています。

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#3 “One BCG”の強みを活かした関西オフィスでの取り組み

CEG 西谷これまでのお話でクライアント企業について多く触れられてきましたが、より具体的な関西でのプロジェクトがイメージ出来ればと考えています。お話頂ける範囲で結構ですので、実際のプロジェクト事例について伺えますでしょうか。

BCG 萩尾大前提として、東京オフィスと同様にプロジェクトの種類が多く、多種多様なお仕事をさせて頂いております。その中でも戦略策定の案件はやはり多くなっています。近年の環境変化に対応するための足元の戦略策定もあれば、グローバルでのビジョン・戦略の見直しや、新規事業開発、中期経営計画の策定などもあります。さらにグローバルでの事業展開における組織マネジメントについてのテーマや、デジタルを活用した競争優位の確立などのテーマもあります。その他、企業変革を推進する中でのオペレーションの見直しなど、様々な経営トップアジェンダについて議論させて頂いています。

BCGインタビュー

CEG 西谷昨今の企業変革においてはやはりデジタルという観点が不可欠で、御社も注力されている認識です。一方で関西のDXの取り組みはまだこれからというイメージもあるのですが、実際のところはいかがでしょうか。

BCG 萩尾先進的にDXを進めている企業も多いですが、これからDXに取り組む企業も多いという印象です。たとえばこれまで在籍していなかったような人材や組織のケイパビリティの整備なども含め、強い危機感を抱かれているというお悩みはよくお聞きしますので、そうしたお悩みにしっかりお応えするようなオファリングが提示出来ればとは考えています。

BCG 荒木具体的なプロジェクト事例として、直近まで萩尾と取り組んでいた案件ですが、関西に拠点を置くヘルスケア系の企業において、数年先を見据えた戦略策定のニーズがありました。たとえばコロナ禍による環境変化なども踏まえて、今後どのように会社のかじ取りをすべきか、という面で支援をさせて頂きました。この案件では環境変化への対応だけでなく、社内のカルチャーについても大きく変革したいという想いもあり、自社のみで取り組むのには難易度が高いということでBCGにもお声がけ頂き、半年ほどご支援をさせて頂きました。

CEG 西谷経営方針の策定や、それを踏まえた全社変革など、最上流のテーマに取り組まれたのですね。

BCG 荒木そうですね。社長やトップの経営層の皆さんとも、毎日のように打ち合わせしていた時期もあり、「本当に大事な局面に立ち会っているんだな」という実感が強くありました。

CEG 西谷今のお話のように、関西では経営者と距離の近いプロジェクトが多いような印象もあるのですが、実際にはいかがでしょうか。

BCG 萩尾ほとんどの案件がそうですね。ほぼCEOアジェンダで、先ほど荒木が申し上げたケースではまさに連日議論をしていました。他にはCXOの皆様と日々議論を行い、共にCEOに報告を行うような案件もあり、トップマネジメントの皆様とのお仕事がやはり多いですね。

CEG 西谷そうした側面も関西オフィスの魅力かと思いますが、その他に東京と比較した関西オフィスの仕事における魅力というと、どういった点が挙げられるでしょうか。

BCG 萩尾やはり改革を進めたいというクライアント企業が多い点でしょうか。将来を見据えて、より強固な体制を目指す上で企業変革の必要性を感じている企業が多い印象です。

BCG 荒木私自身が感じるのは、「ここまで自分たちの会社を大きくしてきたんだ」「世の中に貢献してきたんだ」という大阪ならではの商人魂のようなものをお持ちの経営者の方が多いという点です。そうした企業の培ってきた強みや良さ、経営者の皆さんの強い個性がBCGとのプロジェクトの中で絶妙にマッチすることもあり、面白さを感じています。

BCGインタビュー

BCG 萩尾魅力とは異なるかもしれませんが、コンサルティングそのものに関する浸透度が東京と異なるかもしれません。やはりBCGに馴染みがないという面はあるので、そこからお付き合いをさせて頂き、我々がどんな存在なのかご理解頂くということが多いかもしれないですね。

CEG 西谷わかりました。関西エリアではコンサルティングファームの浸透という課題がありつつも、すでに関西エリアで展開している他ファームもあるかと思います。差別化を図る上で、どのような取り組みをされていらっしゃいますか。

BCG 萩尾大きく2つございます。1つ目は、BCGは戦略ファームであり、またサービスオファリング自体はオペレーションなど様々な領域がありますが、トップマネジメントの方々と戦略からディスカッションしたうえで、それを実行まで推進していくという一貫したオファリングが出来るところです。どうしても戦略という上流から話を進める中で、実行段階において徐々にずれが生じることもありますが、BCGではそこに一貫して取り組むことで、戦略を実現させるまでの価値提供を行っています。
2つ目は、関西プラクティスの強みというよりBCG全体の強みと言えますが、先ほど申しましたOne BCGのスタンスです。関西のクライアント企業とのプロジェクト推進時に、東京、またはグローバルのメンバーを含め、最適なメンバーが集まり一緒にプロジェクトを推進できる体制になっています。東京オフィスと大阪・京都オフィスが別々の取り組みを行っているのではなく、一つのBCGとして存在しているということです。そのため、自身のライフステージや志向性で大阪または京都オフィスを選択されたとしても、BCGとしてトップクオリティの価値提供を行うという点では、地理的制約がないとも言えます。

CEG 西谷One BCGとして、関西のクライアント企業に対しても東京オフィスのメンバーやグローバルのメンバーと協力しながらプロジェクトを進めているということですね。

BCG 萩尾まさにそうですね。その時に最適なメンバーがエリアの制約無く常に一緒になって推進しています。このカルチャーは昔から根付いています。例えば、私が東京でプロジェクトを担当していた時に、北米のメンバーが数ヶ月日本に来て一緒にチームを組んだこともありました。

CEG 西谷荒木さんはOne BCGという強み・魅力について、日々プロジェクトをされる中でどのように感じられていらっしゃいますか。

BCG 荒木BCGはクライアント企業にしっかりと寄り添ってプロジェクトを進めている点を評価いただいていると思いますが、大阪・京都オフィスを新設することで、物理的にも寄り添いやすくなりました。一方でコロナ禍によりリモートでのコミュニケーションが増え、必要な時にはグローバルのメンバーにオンラインで参加してもらうなど、ローカライズとグローバル化の両面、いわゆるグローカルという形でクライアントに接しているなと感じます。

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#4 立ち上げ間もない関西オフィスならではのカルチャー・組織運営

CEG 西谷ありがとうございます。これまでBCGの強みや特徴を伺ってきましたが、関西オフィス立ち上げというタイミングならではの面白さについて、組織運営やカルチャーという観点で、お二人から伺えればと思います。

BCG 萩尾2つございます。1つ目は新しいことに対する挑戦、ある意味ベンチャー企業のようなカルチャーがある点が挙げられます。BCGはアントレプレナーシップを非常に重視するカルチャーで、新しいことに踏み出すことを皆で応援する土壌がございます。そういった土壌の上で、関西オフィスとして関西のクライアント企業の要望に対してどのようにお応えすべきかを色々と模索しています。詳細はあまりお話できないので今後のお楽しみですが(笑)、関西地域の特性・要望にあったオファリングについて、東京オフィスのメンバーも含めて密に議論しています。そういった議論が非常に多く繰り広げられているのが設立まもない関西オフィスの特徴かなと思っています。
2つ目として、関西オフィス自体は現時点では少人数であり、オファリングやオフィス運営などの議論を関西オフィス全体で取り組むという、距離感の近さがあるかと思います。このインタビュー前にも私のようなマネジメントレベルだけではなく、メンバーの皆さんも含め、設立1周年のイベントについて議論していました。また先ほど申し上げた関西のクライアント企業へのプロジェクトオファリングについても、2週間に1度、定期的に集まって議論しています。このような家族感というか距離が近い中で、BCGとしてのリソースを使って、様々な新しい取り組みができる点が面白いところかなと思っています。

CEG 西谷コンサルティングにおける新しい取り組みというのは、想像しにくい方もいらっしゃるかと思いますので、具体的なイメージをもう少しご説明頂けますでしょうか。

BCG 萩尾抽象的な話ではありますが、BCGにおいてグローバルのオファリングが沢山ある中で、関西エリアのクライアント企業において要望がありそうなテーマが出てきた際、関西エリアのクライアント企業向けにアレンジして提案を行う、というのが一つの例かと思います。

CEG 朏ありがとうございます。関西オフィスの組織運営が非常にアットホームな感じであるということですが、若手の方にとってメリットに感じる点はどのようなところでしょうか。

コンコードエグゼクティブグループ ディレクター朏徹

コンコードエグゼクティブグループ ディレクター朏徹

BCG 萩尾この質問は先に荒木さんからお答えください。まだ私よりも若手なので(一同笑)

BCG 荒木先ほどお話に上がったアントレプレナーシップという観点では、「成功すること」がゴールにはなっていますが、一方で初めての取り組みで、人間関係もこれから築いていく事になるため、「時間がかかってもよいので、色々と試行錯誤しながら進めていけば良い」と常日頃から言っていただいています。日本共同代表の内田ともよく話をしますが、「今すぐプロジェクトを受注することよりも、まずは人間関係を築いていくところから始めよう」とよく言われます。桃栗三年柿八年とも言いますが、そのくらい長いスパンでしっかりと人間関係を築いていけばいいという事を日本代表が発信してくれる土壌があります。「まずはやってみて、困ったことがあればいつでもサポートする」と言っていただいているので、突き放されるのではなく、一方で全てやることが決まっているわけでもなく、ちょうど良い距離感だと思います。

BCG 萩尾加えて、荒木よりさらに若手の皆さんに関しても、一人一人の顔が見えていて、今どんなプロジェクトに入っているのかを全員が把握している状況です。大阪オフィスは私、京都オフィスは植田が参加して、2週間に1度は各メンバーの状況をミーティングで把握しております。一緒のプロジェクトに入っていなくても、一人一人の状況が把握できており、育成という側面ではうまく運用できていると思います。

CEG 西谷立ち上げ間もない状況ながら、BCG共通のトレーニングの仕組みもありつつ、各メンバーの距離の近さからより成長しやすい環境ということですね。

BCG 萩尾おっしゃっていただいたとおり、BCGとしての育成体制については全社共通です。そこは大前提としたうえで、先ほど申し上げたカルチャーの中で、よりチャレンジしやすい環境だと思っています。

BCG 荒木たとえば先日、入社したメンバーが、「今後の自分の成長に向けて少し悩んでいる」という話を萩尾に相談したことがありました。その時に萩尾より「それならば荒木さんと話してみたら?」という形で繋いでもらい、ざっくばらんに話をしながら、サポートが出来たということがありました。BCGとしての育成体制がある上で、このようにウェットな対応ができるのは、関西オフィスの規模感や全員で良い組織にしていこうという意識があるからこそと思っております。

BCG 萩尾BCGは、「最近どう?」というざっくばらんなコミュニケーションがカルチャーとして根付いております。先日も荒木と1on1で特にテーマを決めないで、ざっくばらんに情報交換を行いましたし、自分が若手の時もそのように声をかけてもらっていました。関西オフィスでも各人に対して「最近どう?」を行っている結果、かなりサポートできる状況なのかと思っております。

CEG 西谷関西オフィスはよりBCGらしいというか、昔からのBCGカルチャーがより強く出ている印象ですね。

BCG 萩尾はい、そうかもしれないですね。

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#5 関西オフィスが求める人物像

CEG 西谷続いて関西オフィスの人員強化について伺えればと思います。「こういった方に参画いただきたい」など、求める人物像を伺えますでしょうか。

BCG 萩尾求める人物像という意味で、特に関西オフィスと他オフィスで違いはないですが、面白いことにチャレンジしたい、知的好奇心を満たしたいという想いをお持ちの方を求めています。また、関西エリアの企業や地域に貢献したいという方であれば是非ご一緒したいと思っています。その中で、冒頭に申し上げたようなアントレプレナーシップを発揮したいという方やライフステージを踏まえ関西で働きたいという方はさらに有難いと思います。BCGの掲げる「多様性からの連帯」という言葉を私は非常に大事にしておりまして、色々な考えを持った人が集まり、「Unlock the potential」の考えを通じてクライアントに貢献していく、という想いを共有ができる方であれば、是非参画いただきたいと思っております。

CEG 朏特に関西地域に縁がなくても、面白そうなオフィスだと興味を持った方であれば問題ないということでしょうか。

BCG 萩尾全く問題ありません、私自身がそうなので(笑)。関西エリアにおけるポテンシャルに面白さやご興味をお持ちの方であれば、大歓迎です。

CEG 朏関西オフィスに興味を持っていただいている方で、BCGで働くことができるポテンシャルがあれば問題ないということですね。

BCG 萩尾そう思います。私自身も全くコンサルティング経験が無いところからチャレンジをして、10年以上続けていますが、知的好奇心に溢れ、面白くやりがいのある毎日を送っています。
今のBCGは非常におもしろい場所だと思っておりますので、コンサルティングのバックグラウンドが無い方や今までコンサルティング業界に興味が無かった方でも、この機会にチャレンジいただければ、面白い毎日をお約束できると思っています。

CEG 西谷アントレプレナーシップが重要だと認識しておりますが、それ以外でBCGという環境で活躍するのに重要な要素があれば伺えればと思います。

BCG 荒木採用チーム共通で重要視している観点は大きく2つあります。1つ目は新しいことや自分がまだ出来ていないことへチャレンジをする成長意欲です。2つ目はチームで働いていく仕事でもあるため、自分一人で出来ることは限られており、チームで働くのが好きというマインドを持っていることかと思います。そのような方に参画いただけると非常に嬉しいと思っています。

BCG 萩尾「面白い」ということに貪欲で、インパクトを創出していくことへの喜びなど、色々なことに興味を持つ方がフィットするかと思います。
また「素直な方」というのも大きい要素かと思います。BCGにはフィードバックを大切にするカルチャーが昔からあり、私自身も先輩にフィードバック頂いたことがとても印象に残っています。私が色々と悩んでいる時に「何をそんなに悩んでいるの?」と声をかけてもらい相談したところ、「簡単な話だよ。これだけ周りの人間が萩尾さんにアドバイスしてくれているんだから、まずはそのアドバイスを真摯にやってみるといいよ。今までのやり方とは違うかもしれないし、理解し難いところもあるかもしれないけど、それを実行し続けていけば、必ず成長できるよ」と言っていただきました。これは自身にとって非常に価値あるアドバイスでした。色々と頂いたアドバイスを自分では反映しているつもりでも、傍から見たら反映しきれていない点が色々とあったと思うんですね。周りを見ると、フィードバックがあったらドラスティックに今までのやり方を変える方や、新しいことに取り組んでいる方は非常に多いと感じており、成長に対して素直な方はBCGにフィットすると思っています。

ボストンコンサルティンググループ 萩尾 幸司氏

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#6 今後に向けたメッセージ

CEG 朏ありがとうございます。それでは、関西オフィスの今後の目指す方向性をお伺いできればと思います。

BCG 萩尾まだ何かに特化するよりも、全方位的に拡大していきたいと考えています。関西オフィス立ち上げ以来、有難いことに当初見込んでいた以上の引き合いを頂戴しています。そうなると、BCGとして質の高いサービスをしっかり提供していくことが重要になってくるかと思います。関西のクライアント企業は業種も非常に幅広く様々ですので、地域の貢献も含め、特定の分野というよりも引き続きあらゆる分野で貢献していきたいなと思っております。

CEG 朏関西オフィスとして、西日本エリアも含め、カバーエリアを拡大していこうという想いもありますでしょうか。

BCG 萩尾はい。我々のことを必要としてくださっているクライアントがいらっしゃれば、喜んでご支援したいと考えています。

CEG 朏ありがとうございます。最後に候補者の方々に対してメッセージをお願いできればと思います。

BCG 萩尾関西オフィスは非常に面白い、魅力的なプラットフォームになっていると思っています。グローバルファームとしてのBCGという側面を持ちながら、関西エリアでのニーズに応えていくことが出来るという、喜びを感じられるフェーズだと思っています。
ライフステージの変化、例えば今は東京で勤務しているものの、将来的には関西勤務を検討しているという方や、今までコンサルティング業界は考えていなかったという方も含め、必ず面白いキャリアを提供できるステージにあると思っておりますので、是非お気軽にご応募いただければと思っております。

BCG 荒木少しでも興味をお持ちであれば、一歩踏み出していただければと思います。私自身、大学3年生で就職活動をするまでコンサルティング業界のことは知りませんでした。当初は、リスクを取りたくないタイプなので、コンサルティング業界は無理だと思っていました。
ただ、コンサルティングファームに入社した先輩と話をする中で、BCGはイメージしていたステレオタイプの会社とは違うと感じ、縁がありBCGに入社し、中堅に差し掛かる年次まで続けています。このインタビューを読んで頂いている皆さんの中でも、どんな会社なのか良くわからない、コンサルティングのイメージが湧かないという方も多いと思いますが、接してみて初めてわかることがたくさんあると思いますので、少しでも面白いと思っていただいたら、まずは話を聞くだけでも良いので一歩踏み出していただければと思います。

BCG 萩尾CXOクラスとの議論に参画することも多い中、若い方が活躍できる機会は物凄く多いと思います。クライアント企業のトップマネジメントや、関西オフィスのメンバーと一緒にプロジェクトを推進し、世の中に大きなインパクトを与えつつ、クライアントの変革に貢献できるという喜びは、代えがたいものがあります。そういった面に興味を持っていただける仲間が一人でも増えると大変ありがたいなと思っています。

CEG 西谷承知致しました。本日は貴重なお話をいただき、本当にありがとうございました。

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編集後記

コロナ禍を含め社会環境の変化が多い中、多くの企業がDXをはじめとした変革の必要性を感じているかと思います。そうした企業は日本中に存在しているものの、多くのファームが東京を拠点としている中、これまで東京以外のエリアではコンサルティングが十分に浸透してこなかったかと考えています。

そんな中でBCGが関西エリアに拠点を構え、本格的に関西エリアでのコンサルティングを開始するということで、興味深くお話を伺いました。皆さんが関西エリアに対して熱い想いを持って取り組んでいることが良く分かる内容でした。地方ならではの特徴や課題もあり、これからさらに面白い案件や取組みが増えるのではないかと期待されます。

加えて、立ち上げ間もない組織ということである種ベンチャー的な一体感や自由度も感じさせる、非常に面白いオフィスになっていることが分かりました。

関西に対する熱意をお持ちの方はもちろん、BCGの新たなオフィスにおける取り組みにご関心をお持ちの方もぜひチャレンジしていただければと思います。

萩尾 幸司 | HAGIO Koji【Managing Director & Partner】萩尾 幸司 | HAGIO Koji【Managing Director & Partner】

弁護士として企業法務、M&A、事業再生等の経験、留学を経て、2010年にBCGに入社。大阪オフィス所属。
製薬企業、医療機器メーカーを中心に、コーポレート戦略、グローバル戦略、事業戦略の構築及び実行支援、新規事業戦略、ステークホルダーマネジメント戦略等のプロジェクトを手掛ける。本社体制構築など日本企業のグローバル化に向けた組織・トランスフォーメーションの支援も多数経験。

荒木 英恵 | ARAKI Hanae【Project Leader】荒木 英恵 | ARAKI Hanae【Project Leader】

2015年に新卒でBCGに入社。大阪オフィス所属。ヘルスケア業界の様々なクライアント(製薬企業・医療機器メーカー・病院等)を中心に、全社中長期戦略策定・グローバル&国内組織改編、営業戦略/体制改革等の幅広いプロジェクトに従事。採用チームにおけるコアメンバーとして4年超の経験も保有。

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