ロジックツリー・イシューツリー(論点ツリー)

ロジックツリーとは、何らかのテーマについて議論をする上で、より具体感をもって全体像を把握する必要があるときに使われる。
コンサルティングにおいては特に論点整理(=解くべき問いの整理)を行う上で使われることが多く、その場合はイシューツリーとも呼ばれる。

例えば、「なぜクライアントのA事業は赤字に転落してしまったのか」という問いがあったとする。
この問いを解くためには、昨年と比べて、売上・コスト・営業外損益などがどのように変化したかをそれぞれ考える必要があり、「売上は昨年と比べてどう変化したか」「コストは昨年と比べどう変化したか」「営業外損益は昨年と比べどう変化したか」という3つの問いが次の階層に来る。

また次の階層には、売上・コスト・営業外損益の変化の要因として検討すべき論点が、それぞれのツリーの下につながっていく。
なおこのケースであっても二階層目を「粗利」、「販売費および一般管理費」、「営業外」のように分けるパターンも考えられる。例えばB2B(B2B、B2Cの項目を参照)で、顧客により粗利率が大きく変動するビジネスの場合、顧客別の粗利率が重要なパラメーターとなり、売上と原価を別項目で議論しないほうが良いためである。

ロジックツリーにおいてはMECEであることが求められる一方、ツリーの4段目くらいまで来ると、MECEを満たすためには項目がかなり増えてしまう。
そのため、ツリーが進むと、重要な問いは個別で切り出し、重要度の低いものは「その他」でくくるといったことがなされる。

テーマの決まっているコンサルティングプロジェクトの場合、プロジェクトの1週目(Week 1)にはこうした論点整理を行ったうえで、各詳細論点にこたえるためのアプローチを設定し、ワークプラン(行動計画)を作成する。
プロジェクトが進む中では最初に設定した論点分解において重要度が低いと想定していたものの重要度が上がる、といったことが良く起こるため、そうした際には論点シートを微修正し、それに応じてワークプランも修正していく。

このように、コンサルタントになるにあたって必修のフレームワークであるロジックツリーは、その登竜門であるケース面接においても押さえておくべきものである。
慣れていないうちは個別具体論から話を進めてしまいがちだが、ロジックツリーを活用することで具体感を持ちながらも全体像を把握することから議論をスタートする必要がある。

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