コンサルタントへ転職するための基礎知識

企業の経営課題解決というやりがいのある仕事と、高額な年収、さらには有力な“ハブキャリア”としても、注目を集めているコンサルタントへの転職。
狭き門として知られるコンサルティングファームからの内定を獲得し、コンサルタントとして活躍するには、どうすればよいのでしょうか?
ここでは、「未経験者がコンサルタントになるためには?」「資格は必要なのか?」「英語力は必要なのか?」などの疑問点にお答えします。
代表的なコンサルティングファーム分類、ファーム内でのキャリアパスなど、コンサル業界への転職を成功させるために必要な基礎知識を知って、希望のコンサルティングファームへの転職を成功させましょう。

コンサルタントとは?

コンサルタント(consultant)とは、民間企業や公共機関などのクライアントに対して、専門知識に基づく情報収集・現状分析・解決策提案を行うことで組織の成長を支援する業務であるコンサルティング(consulting)を行うプロフェッショナルです。

コンサルティングを提供する企業はコンサルティングファーム(consulting firm)と呼ばれます。

コンサルティングファームは、数万人規模の大所帯から、数名程度の小規模な組織まで、幅広く存在します。この記事では、複雑化するコンサルティングファーム、そしてそこで働くコンサルタントの実態を整理して紹介をしていきます。

コンサルタントの具体的な役割は、「クライアント企業の課題解決を支援すること」です。
そのために、クライアント企業の現状を把握し、複雑に絡み合った課題を整理し、解決策を提示します。
企業の実態を把握するために、クライアントの経営幹部だけでなく、従業員と直に話をし、課題解決の糸口を見つけるといった泥臭い作業をすることも珍しくありません。根気よく課題に向き合い、ビジネスゴールを達成するために尽力するのが、コンサルティングファームのコンサルタントの役割です。

なお、プロジェクトの期間は、2~3カ月程度の短期型から、企業の経営や組織の変革に深く関わっていくプロジェクトのように数年にわたる長期型まで様々です。

未経験者がコンサルタントになるには?

未経験者がコンサルタントになるには、20~30代前半までの有名大学出身者であることが採用要件の一つの基準となるでしょう。
ただし、出身大学名を問わないファームも存在し、求められるスキルや経験なども各社によって異なります。
詳細は、コンサルティングファームのカテゴリー別の記事を確認頂き、ここではおおよその傾向についてご紹介します。

コンサルタントになるために必要な資格、有利な資格

コンサルタントといえば、専門領域に明るいことを証明するための資格が必要というイメージを持つ人もいるかもしれません。
しかし、コンサルタントになること自体に、資格は必要ありません。また、MBAの取得も必須ではありません。

もちろん、財務系コンサルティングファームへチャレンジする際には、公認会計士やUSCPAなどの資格を取得していると有利になる面がありますし、ハーバード大学やスタンフォード大学などの著名な海外MBAを修了していると有利になる面もあります。
しかしながら、コンサルティングファームへの転身だけを目的とするならば、これらの難関の資格や学位を取得するために大きな労力をかけるよりも、選考対策の準備を行なった方が効果的と言えるでしょう。

コンサルタントになるのに求められる英語力

コンサルティング業界は、英語を話せる人材が多い業界です。特に、近年はクライアント企業の海外進出支援に関するプロジェクトも増えているため、英語を話せる人材が求められる傾向があります。

そのため、外資系コンサルティングファームの中には、選考時に高度なビジネス英語力を求められる企業もあります。マッキンゼー社がその代表例です。

もちろん、多くのコンサルティングファームでは、英語力をMUST要件として採用している訳ではありませんので、英語を話せない人でもコンサルティング業界へのチャレンジは十分に可能です。

コンサルティングファームによっては、内定者に英会話の講習を受けさせたり、海外留学でビジネス英会話の取得を支援してくれたりするなど、社員の英語力向上をバックアップしてくれる企業もあります。

コンサルタントへの転職には「選考対策」が鍵を握る

このように、コンサルティング業界への転身にあたり、資格やMBA,英語力は必須の要件ではありません。

しかしながら、コンサルティング業界は大変な人気業界で、応募倍率も非常に高いものとなっています。特に、人気の高い戦略コンサルティングファームでは、100倍もの倍率となる会社もあります。

それゆえ、内定を勝ち取るためには、適切な「選考対策」が鍵を握ります。

コンサルティングファームの選考プロセスは、戦略系、総合系、シンクタンク、人事、IT系などファームによって異なります。コンサルティングファームを一括りに捉えてしまうと、対策不十分で失敗してしまう可能性が高くなるでしょう。

書類選考や面接では、各ポジションに応じた選考プロセスや内容が設定されます。

選考プロセスの中に、論理的思考能力などを測る筆記試験が含まれることもあります。
コンサルティングファームでの筆記試験の内容は難易度が高く、対策なしで回答できるレベルのものではないことに注意しておきましょう。

また、テーマが提示され、それに対する解決策をディスカッション形式で回答するケース面接を行うコンサルティングファームもあります。短い時間で、回答のためのロジックが構成できるか、面接官の指摘に対して的確な切り返しができるか、その対応姿勢が見られます。ケース面接には、フェルミ推定やビジネスケースなどのタイプがあり、いずれの分野に関しても適切な量のトレーニングを積んでおく必要があります。

コンサルティングファームを分類する

コンサルティング業務は、戦略系コンサルティング、業務・IT系コンサルティング、業種業界特化型コンサルティングに大別されてきましたが、近年はコンサルティングファームの担う業務領域の多様化に伴って、ファーム間の明確な境界線がなくなりつつあります。

経営課題が複雑化・高度化する中、クライアントからのニーズが大変高まっており、多くのコンサルティングファームが組織規模や業容を拡大しています。

その中でも、特に事業を拡大し注目を集めているのが、業務・IT系コンサルティングファームです。デジタル戦略、ERP導入、BPO、RPAなどを含めた変革を提案し、デジタル対応を迫られるクライアントの課題解決を支援しています。

本サイトでは、コンサルティング業界の最新動向に基づいて、コンサルティングファームを分類しています。

コンサルタントのポジションは大きく分けて4種類

コンサルティングファームのポジション(職位)は、経験年数や期待される役割に応じてパートナー、マネージャー、コンサルタント、アナリストの4つに大別されます。ここでは、それぞれのポジションが担う役割や特徴をご紹介致します。

※各ポジションの呼び方は、コンサルティングファームによって異なります。
ファームごとのポジションの呼び方についてはこちらをご覧ください。

パートナー(ディレクター、ヴァイスプレジデント、プリンシパルなど)

パートナーは、コンサルティングファームの共同経営者です。ファームそのもののマネジメント(経営)と顧客開拓に基づくプロジェクト受注(営業)が主たる業務となります。
原則、ファームにおける全てのプロジェクトの最高責任者はパートナーが担っており、終始一貫してプロジェクトチームがクライアントに対してデリバリーする成果物のクオリティを担保しています。


マネージャー(プロジェクトマネージャー、シニアマネージャーなど)

マネージャーは、プロジェクトの遂行に責任を負う職位です。プロジェクト管理、顧客接触、予算管理などが主たる業務となります。
常にプロジェクト全体を見通し、クライアント、チーム、ファームに対して適時適確なコミュニケーションを図りながらプロジェクトを遂行していきます。
パートナーへの昇進に要する期間は3~5年程度と言われます。しかし、パートナーになるためには、それまで培ったプロジェクトマネジメント力以外に、新たに営業力が求められるため、昇進できずにファームを離れる人も多く、同ポジションは狭き門となっています。


コンサルタント(シニアアソシエイト、アソシエイトなど)

コンサルタントは、プロジェクトの実務において一定範囲の業務に責任をもつ職位で、社会人経験が3~4年以上の中途入社者、または社会人経験を持つMBAホルダーが就くことが多い職位です。
基本的には、自ら主体的に担当モジュールの作業を設計して進めていきます。プロジェクト経験を重ねて顧客折衝能力やマネジメント能力が認められると、3~5年程度でマネージャーへの昇進の道が開けます。


アナリスト(アソシエイト、リサーチャーなど)

アナリストは、プロジェクトの実務であらゆる具体的作業を担う職位で、新卒または第二新卒で入社して1年目のスタートポジションです。

情報収集・分析と資料作成が主たる業務で、マネージャーやコンサルタントからのディレクションに基づいて作業を遂行していきます。経営に対する基礎的な考え方を学ぶ期間でもあります。
一般的には、2~4年程度でコンサルタントに昇進するケースが多いと言われています。

コンサルティングファーム別役職名

コンサルティングファームの職位は、①パートナー、②マネージャー、③コンサルタント、④アナリストの4つに大別されますが、これら4つの職位の呼称はファームによって異なります。
ここでは、コンサルティングファーム別の役職名を一覧形式で紹介します。

ファーム名 役職名
アナリスト コンサルタント マネージャー パートナー
マッキンゼー ビジネスアナリスト/ジュニアアソシエイト アソシエイト マネージャー アソシエイトプリンシパル/プリンシパル/ディレクター
BCG アソシエイト/シニアアソシエイト コンサルタント プロジェクトリーダー プリンシパル/パートナー
ベイン アソシエイトコンサルタント/シニアアソシエイトコンサルタント コンサルタント/ケースチームリーダー マネージャー パートナー
Strategy& アソシエイト シニアアソシエイト マネージャー ディレクター/パートナー
A.T.カーニー ビジネスアナリスト/シニアビジネスアナリスト アソシエイト マネージャー プリンシパル/パートナー
Rベルガー ジュニアコンサルタント コンサルタント/シニアコンサルタント プロジェクトマネージャー プリンシパル/パートナー
ADL ビジネスアナリスト コンサルタント マネージャー/>プリンシパル アソシエイト・ディレクター/>ディレクター
アクセンチュア アナリスト コンサルタント マネージャー/シニアマネージャー マネジングディレクター
CDI 主任 副査 主査 プリンシパル/パートナー

コンサルタントのネクストキャリア

コンサルティングファーム出身者は「ポストコンサル」と呼ばれ、プラチナチケットとも言うべき多様なネクストキャリアの選択肢をもっています。
実際、ポストコンサルは、事業会社の経営幹部、投資銀行・PEファンド・VC、独立・起業、NGO/NPO経営、MBAコースの教授・専任講師など、様々な分野で活躍しています。
詳しくは「ポストコンサル転職の基礎知識」で解説していますので、どうぞご覧ください。

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