コンサルタント転職の基礎知識

企業の経営課題解決というやりがいのある仕事と、高額な年収、さらには有力な“ハブキャリア”としても、注目を集めているコンサルタントへの転職。
狭き門として知られるコンサルティングファームからの内定を獲得し、コンサルタントとして活躍するには、どうすればよいのでしょうか?
この記事ではコンサルティングファームに転職したい方や、コンサルタントになりたいと考える方に向けて「未経験者がコンサルタントになるためには?」「コンサル転職の選考時に資格や英語力は必要なのか?」などの疑問点にお答えします。
代表的なコンサルティングファームの分類、ファーム内でのキャリアパスや年収水準などのコンサルタント転職の基礎知識を知り、希望のコンサルティングファームからの内定を獲得しましょう。

コンサルタントとは?

コンサルタント(consultant)とは、民間企業や公共機関などのクライアントに対して、高度な専門知識と幅広い知見に基づき、情報収集・現状分析・解決策提案と実行支援を行うプロフェッショナル人材のことです。
そして、クライアントの経営を支援するための戦略立案、実行支援を業とする会社のことをコンサルティングファームと言います。
コンサルティングファームは、数万人規模の大所帯から、数名程度の小規模な組織まで、数多く存在します。

コンサルタントの仕事

「解決策の提示」がコンサルタントの主業務

コンサルタントの仕事は「クライアント企業の課題解決を支援すること」です。
そのために、コンサルタントはクライアント企業の現状を把握し、複雑に絡み合った課題を整理し、解決策を提示します。
企業の実態を把握するために、クライアントの経営幹部だけでなく、クライアント企業の顧客や従業員と直に話をし、課題解決の糸口を見つけるといった作業をすることも珍しくありません。また、グローバル展開するコンサルティングファームでは、海外オフィスにある知見を入手して、解決策の策定に役立てることもあります。クライアント企業内に蓄積されているデータや新たに集めたアンケート結果などの、定量データを様々な角度から分析することで見えてくる事実もたくさんあります。
それらの膨大な情報を構造化し、課題を整理し、解決策を考えます。根気よく課題に向き合い、ビジネスゴールを達成するために尽力するのが、コンサルティングファームのコンサルタントの役割です。

「解決策の実行支援」へ拡大するコンサルタントの仕事

「解決策の提示」が主業務であったコンサルタントの仕事も、昨今では「解決策の実行支援(インプリメンテーション)」まで踏み込んで行われるケースが増えています。
実際、マッキンゼーやボストンコンサルティンググループなど、従来は提案や助言を強みとしていた外資戦略系コンサルファームにおいても、新たな成長領域として専門チーム設立するなど、実行支援機能を強化しています。
実行支援(インプリメンテーション)は、現場での具体的な成果を求められる業務であり、組織に新しい業務が定着するまでには時間がかかるため、実施期間も長期にわたります。その過程では単に「正しい」解決策を提示するだけでなく、クライアントの現場社員に行動を変革してもらうために、地道なコミュニケーションと小さな改善を積み重ね、粘り強く努力することが求められます。
一般的には華やかなイメージのあるコンサルタントという仕事ですが、現実ではとてもリアルで人間臭い仕事と言えるでしょう。

「フィーベース」から「バリューベース」へと変化するコンサルの仕事

「解決先の提示」から「解決策の実行支援」へと進んだコンサルティング業界の流れは、一部ではさらにその先に進み、実際にクライアントと一緒に資金を出し合って会社を作るなどして、問題解決のためにリアルの事業に取り組むコンサルティングファームも現れてきています。
この背景にはコンサルティングファームが解決策を実施した結果について、顧客とともにリスクを分かち合う「リスクテイキング」の発想があります。
従来の「時間当たりの単価×時間」というコンサルティングフィーに基づいたビジネスの枠を超え、実際に生み出した価値(バリュー)に対して報酬を得るという新たな段階にコンサルティングファームは直面しています。
実際に、顧客と資金を出し合って会社をつくることで一緒にリスクを取り、事業に取り組むコンサルティングファームの例は、アクセンチュアをはじめとする大手総合コンサルファームや国内戦略系コンサルファームなどで行われています。このようなビジネスモデルは、もはやクライアントというよりも運命共同体のビジネスパートナーとしての関係性といえるでしょう。

コンサルティングプロジェクトのテーマ例

コンサルティングプロジェクトのテーマの幅も年々広がってきています。
例えば近年は、大企業の既存事業の先行きの不透明さから既存事業の改革のみならず、新規事業開発やM&A戦略、ベンチャー企業とのアライアンスに関する依頼が増えています。直近では、コロナ禍によってデジタルトランスフォーメーション(DX)需要が急拡大しました。また、いよいよ多くの企業がSDGsやESGへの対応を加速していく必要があり、これらの案件数も増加傾向にあります。そのため、社会課題解決に関心を持つビジネスリーダーの転職先としても、人気が高まっています。
コンサルタントの仕事の幅は10年前では考えられないほど広がっています。今後も社会の変化や企業からの要請によって、その範囲はますます拡大していくでしょう。

コンサルティングプロジェクトのテーマ例

  • ・大手自動車メーカーのグローバル戦略構築支援
  • ・大手広告代理店の営業戦略構築および実行支援
  • ・政府機関のエネルギー戦略構築支援
  • ・医療機器メーカーの新規事業戦略策定支援
  • ・大手金融機関の海外進出支援
  • ・大手メーカーのM&A戦略支援
  • ・大手不動産会社のコーポレートブランド戦略構築支援
  • ・日系電子機器メーカーの業務効率化の実行支援
  • ・大手アパレルメーカーの商品開発プロセス再構築支援
  • ・大手家電メーカーの人事制度構築支援
  • ・総合商社のDX推進支援
  • ・グローバル金融企業のESG推進支援
  • ・大手部品メーカーのSDGs・脱炭素経営の実装支援
  • ・エネルギー企業のコーポレートベンチャーキャピタル(CVC)設立支援
  • コンサルタント(コンサルティングファーム)の機能

    クライアントは、いったいどのような価値を求めてコンサルタント(コンサルティングファーム)へ仕事を依頼するのでしょうか。コンサルティングファームがクライアントから期待される機能は、以下の5つに大別されます。

    専門人材レンタル機能

    1つ目は「専門人材レンタル機能」です。これは「一般事業会社では十分に確保できない高い能力をもった専門人材を時間単位で貸し出す」というものであり、コンサルタントはクライアントの経営者や社員に代わって「考え、実行する役割」を担います。
    M&Aのように、企業にとって永続的に必要な仕事ではないけれど、高度な専門知識が必要な業務の場合、コンサルタントに必要な時だけ企業に時間単位で来てもらって対応するほうが企業にとって効率がよいでしょう。コンサルティングファームにいる高スキル人材を企業がレンタルするという意味で「専門人材レンタル機能」は一定のニーズがあります。

    触媒機能

    2つ目は「触媒機能」です。触媒とは、もともとは化学用語で「その物質自身は反応前も後も変化しないが、少量存在することで、本来は化学反応しにくいものを反応させたり、反応速度を速めたりする物質」のことを指します。
    企業の変革や問題解決を一つの化学反応のプロセスに例えると、そのプロセスの中に異質の存在としてコンサルタントが加わることで、組織風土に刺激を与え、企業の変革や問題解決を促進したり、スピードを速めたりすることができる場合があります。
    また、プロジェクトマネジメントも触媒の一種です。コンサルタントはプロジェクトの中核として進行を管理・促進していくプロジェクトマネジメントの役割を期待されています。クライアントの社内プロジェクトが順調に進行し、初期の目的を達成できるかどうかはプロジェクトマネジャーとなるコンサルタントにかかっていると言っても過言ではありません。

    情報提供機能

    3つ目の機能は「情報提供機能」です。
    一般的に事業会社に在籍していると、他社や他業界の動向はなかなか耳に入ってきにくく、業界を超えた広い視野や客観的視点を持ちにくい傾向にあります。
    コンサルタントはさまざまな業界や企業の変革に立ち会っているため、豊富で幅広い問題解決の経験を持っています。これらはクライアントにとっては利用価値が大きく、外部情報の提供はコンサルタントに期待されている役割の一つとなっています。

    外圧機能

    4つ目は「外圧機能」です。
    コンサルタントの大きな役割は「問題解決の提示」ですが、一方でクライアントはすでに解決策をすでに把握している場合もあります。しかし、それをあえてコンサルタントに提案してもらうというケースが実は少なくないのです。
    その理由の1つは「社外からの提案のほうが、社内に通しやすい」という点にあります。適切な提案であっても、社内に歓迎されないような新しい改革案やコスト削減などのプロジェクトの場合、誰かが悪役になる必要があったりします。そのようなときに、ファクトベースの根拠を示すコンサルタントという「外圧」を利用し、プロジェクトを押し進めることはとても効果的です。社内の権力者へ忖度しないで済む、客観的な立場から提案できることは大きな強みと言えます。
    2つ目の理由は社員の意識改革のためです。高度なビジネススキルと仕事に対する高いモチベーションをもったコンサルタントを社内に投入することで、その働きぶりを間近で見せることができ、クライアント企業の社員の意識改革を行うという狙いがある場合もあるのです。

    アウトソーシング機能

    5つ目の機能は「アウトソーシング機能」です。
    「何をやるべきか」「どうやればよいのか」といった解決策の提示よりも「最終的にクライアントの問題を解決し、成果を出してくれること」をコンサルタントに求める流れが強まっています。さらに近年、企業経営において「アセットライト」の考え方が主流になりつつあります。「アセットライト」とは企業が保有する資産(アセット)を圧縮し、身軽な状態にすることを指します。外部委託の流れは製造業だけでなく、システム運用や経理・人事などの業務にも拡大しており、コンサルティングファームが自らアウトソースの受け皿となってクライアントのさまざまな業務を受託する事業に乗り出しています。
    コンサルティングファームとしても、これらのアウトソースの受託は、従来のコンサルティングサービスの枠を超えて事業を拡大できる、プロジェクトごとの売上に左右されず事業が安定するなどのメリットがあります。

    実際のコンサルティング業務においては、上記5つの機能のうち複数、あるいは全ての機能が複合的に絡み合っているケースがほとんどです。
    コンサルティングファームにしても、コンサルタント個人にしても、すべてを持っている場合もありますが、そうでない場合のほうが多いのが現状です。
    コンサルタントになりたい場合、自分の得意とする分野と、コンサルティングファームの得意とする分野が一致していることが転職活動において大切になってくるでしょう。

    コンサルタントの仕事の進め方

    コンサルタントの仕事の進め方は、プロジェクト単位で業務を行う点に大きな特徴があります。コンサルタントは恒常的にどこかの部署に属するのではなく、一定期間ごとに次々とプロジェクトに参画していく形態をとっています。
    プロジェクトの期間は、2~3カ月程度の短期型から、企業の経営や組織の変革に深く関わっていくプロジェクトのように数年にわたる長期型まで様々です。

    1人が常に1つのプロジェクトにしか参加しないコンサルティングファームもあれば、同時並行的に2~3つのプロジェクトに参画するコンサルティングファームもあります。
    若手の間は同時期には1つのプロジェクトしか参画しなくても、ポジションが上がっていくと同時並行的に複数のプロジェクトに加わるようになるのが一般的です。
    コンサルタントは途中で他のプロジェクトに移ることもあれば、時にはプロジェクトのテーマが途中で変わることもあります。
    数ヶ月単位で、新しい業界、新しいテーマのプロジェクトに参画し、短期間でキャッチアップすることが求められますので、成長意欲の高い好奇心旺盛な方にフィットする仕事と言えます。

    未経験からコンサルタントへ転職するには

    未経験者がコンサルティングファームへ転職する場合には、20~30代半ばまでの有名大学出身者であることが採用要件の一つの基準となるでしょう。
    ただし、選考時に出身大学名を問わないコンサルティングファームも存在しますし、求められるスキルや経験なども各社によって異なります。また、転職市場の市況によっても大学名や年齢に対する基準が変化します。昨今はDXプロジェクトが増加しており、デジタル人材については40代の未経験者でも大手コンサルティングファームで内定を獲得し、転職を成功させるケースもあるなど、常に採用基準は変化しています。
    詳細は、コンサルティングファームのカテゴリー別の記事を確認頂き、ここではコンサルティングファーム全体を通して共通する、おおよその傾向についてご紹介します。

    コンサルタントに転職するために必要な資格、有利な資格

    コンサルタントといえば、専門領域に明るいことを証明するための資格が必要というイメージを持つ人もいるかもしれません。
    しかし、コンサルタントになること自体に、資格は必要ありません。また、転職時にMBAの取得も必須ではありません。
    もちろん、財務系コンサルティングファームへチャレンジする際には、公認会計士やUSCPAなどの資格を取得していると有利になる面がありますし、ハーバード大学やスタンフォード大学などの著名な海外MBAを修了していると、多くのコンサルティングファームの選考で有利になる面があります。
    しかしながら、コンサルティングファームへの転職だけを目的とするならば、これらの難関の資格や学位を取得するために大きな労力をかけるよりも、選考対策の準備を行なった方が効果的と言えるでしょう。

    コンサルタント転職で求められる英語力

    コンサルティング業界は、多言語(特に英語)を話すことができる人材が多い業界です。近年はクライアント企業の海外進出支援に関するプロジェクトも増えているため、英語を話せる人材が求められる傾向があります。

    そのため、外資系コンサルティングファームの中には、選考時に高度なビジネス英語力を求められる企業もあります。マッキンゼー社がその代表例です。

    もちろん、多くのコンサルティングファームでは、選考のポイントとして英語力をMUST要件として採用している訳ではありませんので、英語を話せない人でもコンサルティング業界へのチャレンジは十分に可能です。

    コンサルティングファームによっては、内定者に英会話の講習を受けさせたり、海外留学でビジネス英会話の取得を支援してくれたりするなど、社員の英語力向上をバックアップしてくれる企業もあります。

    コンサルタントへの転職には「選考対策」が鍵を握る

    このように、コンサルティング業界への転職にあたり、資格やMBA,英語力は必須の要件ではありません。
    現在コンサルティングファームで活躍している転職者の経歴も多種多様であり、外資系企業や日系企業、あるいは大企業や中小・ベンチャー企業の別なく、あらゆる企業や官公庁で勤務していた人々がコンサルティングファームに活躍の場を見出しています。

    しかしながら、コンサルタントへの転職は簡単なものではないことは確かです。コンサルティング業界は大変な人気業界で、応募倍率も非常に高いものとなっています。特に、人気の高い戦略コンサルティングファームでは、100倍もの倍率となる会社もあります。
    中途採用のプロセスでは、面接の回数は人によって増減します。最終面接でも不採用となるケースも少なくありません。最後まで気を抜けない面接をクリアして内定を獲得するためには、要点をおさえた選考対策が大切です。

    [コンサル転職の基本①]コンサルタントへの転職に必要な対策とは

    コンサルティングファームへの転職に必要な対策は、応募書類対策、筆記試験対策、面接対策(通常面接・ケース面接)があります。

  • 1:応募書類対策

  • コンサルティングファームへの転職時に求められる提出書類は履歴書と職務経歴書、志望動機書の3点が基本です。
    転職の応募書類の書き方によってはどんなに素晴らしいご経験やスキルがあっても伝わらず、書類選考で落ちてしまう可能性があります。
    優秀な方ほど「実力があるから書類は通過するはず」とあまり整えずに気軽に応募してしまう傾向がありますが、これは危険です。
    「応募者の経歴・人物をわかりやすく説明する」ということを押さえた書類を作成しなければ志望先の採用担当者に伝わらない可能性があるのです。

  • 2:筆記試験対策

  • 書類選考や面接では、各ポジションに応じた選考プロセスや内容が設定されます。
    選考プロセスの中には、多くの場合は論理的思考能力などを測る筆記試験が含まれます。
    コンサルティングファームでの筆記試験の内容は難易度が高く、対策せずに時間内で回答することは困難です。

  • 3:面接対策(通常面接とケース面接)

  • コンサルティングファームでは「論理的思考力」や「問題解決能力」を重視した選考が行われています。そのため面接では、一般的な事業会社と同様の人物面を確認する面接に加えて、ケース面接を課すコンサルティングファームが多くなっています。
    ケース面接とは、テーマが提示され、それに対する解決策をディスカッション形式で回答する方式の面接のことです。短い時間で、回答のためのロジックが構成できるか、面接官の指摘に対して的確な切り返しができるか、その対応姿勢が見られます。
    ケース面接には、フェルミ推定やビジネスケースなどのタイプがあり、いずれの分野に関してもスムーズに回答できるように、一定量の実践的なトレーニングを積んでおく必要があります。ケース面接は、未経験でコンサル転職を目指す多くの方にとって、手強い選考プロセスといえるでしょう。
    これらのケースインタビューでは、面接の流れの中で即興的にテーマが作り出されることが多いです。例えば、フェルミ推定を用いた推論の場合は、(目の前にあるボールペンを見て)「日本におけるボールペンの年間消費本数は?」というお題が出されたり、ビジネスケースの面接の場合は、(コロナ禍において外出しなくなったという雑談から)「近所の居酒屋の売上を上げるには?」といった身近な経営課題が出されたりします。これらのお題に、短い時間で論理的に回答することが求められます。
    ケース面接では、あらかじめ背景の詳細説明に加え、グラフや数表などの資料が与えられ、それに基づいて課題が提示されることもあります。
    例えば「この競技用自転車メーカーは一般自転車市場に進出すべきか?」「データから読み取れる、日米間の転職の差の原因は何か?また、今後日本企業が優秀な人材を社内にとどめるための有効な方法を答えよ」といった内容です。
    どちらにしても難解な問題ばかりであり、正確な答えを要求しているというよりも、答えを導き出すまでの「思考のプロセス」を見ています。面接官をうならせるような斬新なアウトプットは求められているわけではなく、いかにゼロベースでその問題を捉えることができるか、説得力のある論理展開の仕方ができるかどうかが問われています。

    コンサルティングファームの選考プロセスは、戦略系、総合系、シンクタンク、人事、IT系などコンサルティングファームによって異なります。コンサルティングファームを一括りに捉えてしまうと、対策不十分で失敗してしまう可能性が高くなるでしょう。希望のコンサルティングファームに合わせた対策ができるかどうかが内定獲得の鍵を握ります。

    [コンサル転職の基本②]転職エージェントの活用で勝率が変わる

    コンサルティングファームへの転職には、対策などの準備期間も合わせると4~6か月と長期になることが多く、現職の仕事との両立は並大抵のことではありません。
    各コンサルティングファームの年度ごとの傾向を熟知し、提出書類の添削やフェルミ推定やケース問題のトレーニングなどを実施してくれる転職エージェントに転職支援を依頼することで、合格可能性を上げるだけでなく、モチベーション維持にもつながると言えます。

    コンサルティングファームの種類

    コンサルティングファームは、各ファームの得意領域によって種類が分かれています。
    コンサルティングファーム、と一口で言っても、その範囲は一言では説明できないほど広がっており、事業計画や新規事業の相談を受けて提案する戦略コンサルティングファーム、ITによる経営改革や、DX推進を行う総合系・業務ITコンサルティングファーム、官公庁向けのリサーチや政策提言を行うシンクタンク、事業再生やM&Aに関わる財務系コンサルティングファーム(FAS)、人事・評価制度や人材開発の課題解決を専門にする組織人事系コンサルティングファームなどが挙げられます。

    ただし、近年はコンサルティングファームの担う業務領域の多様化に伴って、ファーム間の明確な境界線がなくなりつつあります。
    それは経営課題が複雑化・高度化する中、クライアントからのニーズが大変高まっており、多くのコンサルティングファームが組織規模や業容を拡大しているからです。

    その中でも、特に事業を拡大し注目を集めているのが、総合系コンサルティングファームです。事業戦略、デジタル戦略、ERP導入、BPO、RPAなどを含めた変革を提案し、デジタル対応を迫られるクライアントの課題解決を支援しています。

    本サイトでは、コンサルティング業界の最新動向に基づいて、コンサルティングファームを下記の7つに分類しています

    コンサルタントのキャリアパスと役割

    コンサルティングファームのポジション(職位)は、経験年数や期待される役割に応じてパートナー、マネジャー、コンサルタント、アナリストの4つに大別されます。
    キャリアパスは基本的にアナリスト、コンサルタント、マネジャー、パートナーの順で昇進していくことになります。ここでは、それぞれのポジションが担う役割や特徴をご紹介致します。

    ※各ポジションの呼び方は、コンサルティングファームによって異なります。
    ファームごとのポジションの呼び方についてはこちらをご覧ください。

    ・パートナー
    (ディレクター、ヴァイスプレジデント、プリンシパルなど)

    パートナーは、コンサルティングファームの共同経営者です。ファームそのもののマネジメント(経営)と顧客開拓に基づくプロジェクト受注(営業)が主たる業務となります。
    原則、コンサルティングファームにおける全てのプロジェクトの最高責任者はパートナーが担っており、終始一貫してプロジェクトチームがクライアントに対してデリバリーする成果物のクオリティを担保しています。


    ・マネジャー
    (プロジェクトマネジャー、シニアマネジャーなど)

    マネジャーは、プロジェクトの遂行に責任を負う職位です。プロジェクト管理、顧客接触、予算管理などが主たる業務となります。
    常にプロジェクト全体を見通し、クライアント、チーム、ファームに対して適時適確なコミュニケーションを図りながらプロジェクトを遂行していきます。
    パートナーへの昇進に要する期間は3~5年程度と言われます。しかし、パートナーになるためには、それまで培ったプロジェクトマネジメント力以外に、新たに営業力が求められるため、昇進できずにコンサルティングファームを離れる人も多く、同ポジションは狭き門となっています。


    ・コンサルタント
    (シニアアソシエイト、アソシエイトなど)

    コンサルタントは、プロジェクトの実務において一定範囲の業務に責任をもつ職位で、社会人経験が3~4年以上の中途入社者、または社会人経験を持つMBAホルダーが就くことが多い職位です。
    基本的には、自ら主体的に担当モジュールの作業を設計して進めていきます。プロジェクト経験を重ねて顧客折衝能力やマネジメント能力が認められると、3~5年程度でマネジャーへの昇進の道が開けます。


    ・アナリスト
    (アソシエイト、リサーチャーなど)

    アナリストは、プロジェクトの実務であらゆる具体的作業を担う職位で、新卒または第二新卒で入社して1年目のスタートポジションです。

    情報収集・分析と資料作成が主たる業務で、マネジャーやコンサルタントからのディレクションに基づいて作業を遂行していきます。経営に対する基礎的な考え方を学ぶ期間でもあります。
    一般的には、2~4年程度でコンサルタントに昇進するケースが多いと言われています。

    コンサルティングファーム別の役職名

    コンサルティングファームの職位は、①パートナー、②マネジャー、③コンサルタント、④アナリストの4つに大別されますが、これら4つの職位の呼称はファームによって異なります。
    ここでは、コンサルティングファーム別の役職名を一覧形式で紹介します。

    ファーム名 役職名
    アナリスト コンサルタント マネジャー パートナー
    マッキンゼー ビジネスアナリスト/ジュニアアソシエイト アソシエイト マネジャー アソシエイトプリンシパル/プリンシパル/ディレクター
    BCG アソシエイト/シニアアソシエイト コンサルタント プロジェクトリーダー プリンシパル/パートナー
    ベイン アソシエイトコンサルタント/シニアアソシエイトコンサルタント コンサルタント マネジャー/シニア マネジャー アソシエイト パートナー/パートナー
    Strategy& アソシエイト シニアアソシエイト マネジャー ディレクター/パートナー
    A.T.カーニー ビジネスアナリスト/シニアビジネスアナリスト アソシエイト マネジャー プリンシパル/パートナー
    Rベルガー ジュニアコンサルタント コンサルタント/シニアコンサルタント プロジェクトマネジャー プリンシパル/パートナー
    ADL ビジネスアナリスト コンサルタント マネジャー/プリンシパル アソシエイト・ディレクター/ディレクター
    アクセンチュア アナリスト コンサルタント マネジャー/シニアマネジャー マネジングディレクター
    CDI 主任 副査 主査 プリンシパル/パートナー

    コンサルタントの年収水準

    コンサルタントの年収は業界全体として高収入だと言われていますが、実際はどうなのか気になる方も多いのではないでしょうか。

    各ファームや個人の実績によって変動がありますが、目安としてご紹介します。

    アナリスト

    アナリスト(新卒、第二新卒~若手)の場合、戦略系ファームでは600万~1000万円、総合系ファームでは500万~800万円の水準となります。

    コンサルタント

    アナリストからコンサルタントに昇進した場合、戦略系ファームでは1000万円~1500万円、総合系ファームでは700万~1000万円の水準になります。

    マネジャー

    プロジェクト進行の責任者であるマネジャーはコンサルタントの花形でもあります。このクラスの年収は戦略系ファームでは1500万~2500万円、総合系ファームでは1000万~1500万円の水準になります。さらにマネジャーとパートナーの中間的なポジションであるシニアマネジャーやディレクターのクラスになると、戦略系ファームでは2000万円~3000万円、総合系ファームでは1500万円~2000万円となります。個々のマネジャーの実績に応じ、年収水準にも大きな幅が見られます。

    パートナー

    パートナーはファーム経営の一翼を担うだけに、相応の業績を上げれば報酬も大きく、社会的地位も高くなります。あくまでも参考程度になりますが、戦略系ファームでは3000万~1億円以上、総合系のファームでは2000万~1億円以上の水準となってきます。

    コンサルタントのネクストキャリア

    コンサルタントのネクストキャリア(転職先)は多岐にわたります。コンサルティングファーム出身者は「ポストコンサル」と呼ばれ、業界内外のハイポジションへ転職できる可能性を持っています。
    若いうちから培われる汎用的な問題解決能力、さらに複数のステークホルダーを巻き込んでプロジェクトを実施する高度なリーダーシップは転職市場で高く評価されているためです。ポストコンサルはネクストキャリアの選択肢が幅広く、しかもハイポジションで転職できる可能性があるという大きな特徴があります。

    ポストコンサルは、外資系大手企業やベンチャー企業の経営幹部・幹部候補として、多くの企業で引く手あまたとなっています。コンサルティング業界内での転職(コンサルtoコンサル転職)はもちろんのこと、外資投資銀行・PEファンド・VCなどの他のプロフェッショナルファームへの転職の可能性もあります。さらに、一般的な転職だけでなく独立・起業や、NGO/NPO経営、MBAコースの教授・専任講師など、様々な分野でポストコンサルの方々が活躍しています。

    詳しくは「ポストコンサル転職の基礎知識」で解説していますので、どうぞご覧ください。

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