三種の神器

※ここでは「日本的経営における三種の神器」を扱う。
三種の神器とは、日本の経営・組織スタイルを特徴づける3つのポイントを挙げたものである。その3つとは、「終身雇用」「年功序列」「企業内労働組合」である。

指摘したのは、日本企業の研究を行っていたアメリカの経営学者ジェームズ・アベグレン。
著書「日本の経営」(1958年)で唱えている。
この日本的経営とされる三種の神器が主流となり、経済成長期からバブル期にかけての日本の企業経営を支えていた。

日本的経営のメリットとして以下の点が挙げられる

  • 長期育成による能力や技術向上が可能
  • 従業員のロイヤリティも醸成されやすい
  • 労使の話し合いがよりスムーズになる

また、従業員にとっても、安心して安定した生活を送れるようになり、一体感のある人間関係が築きやすい環境で働くことができる。

しかし日本的経営は、1970年代のオイルショックの頃から徐々に衰退。1990年に入ってからのバブル崩壊で、日本的雇用を維持することがさらに難しくなった。

要因としては、日本にとっての国際競争が激しくなったことが挙げられる。
新興国の発展による競争対象として次々と参入したことで、日本が大量生産できることの優位性が減少したのである。また、国内要因として、人口減少による労働力減少や市場縮小がある。利益は減る一方で、年功序列の賃金形態、社会保障などの人的コストに耐え切れなくなったためである。

ITなどの技術の発展も著しく、ビジネス環境の変化も加速し続けている。
日本型経営のデメリットとして指摘されてきたのが、組織と個々の従業員が、企業活動や業務のあらゆる側面において「変化に弱くなる」という点である。
また、人材の流動も活発化する中、転職者や若手層にとって不利になりやすい評価や待遇の環境が、不満の種になることも多い。

このような環境を受け、21世紀に入ってからは、企業の三種の神器が重要視される風潮はなくなりつつある。
三種の神器という単語が議論の俎上にのることは少ないものの、依然として年功序列や終身雇用といった「日本型経営」の問題点を考察させるケース面接は出題されることが多い。
単語そのものを覚えるというよりも、改めて「日本型経営」がなぜ高度成長期には作用し、今は機能しなくなっているのかについて整理しておくと良いだろう。

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