アルー 100本ノックと独自LMSで行動変容を促す研修会社
アルーは、「育成の成果にこだわる」というコンセプトを創業以来一貫して掲げ、100本ノックに代表される演習中心のアプローチで国内大手企業の人材育成を担ってきた。本記事では、企業の特徴や理念、沿革、主要なサービス内容、求める人物像、入社後のキャリアパスやトレーニング内容、社員の声、社会貢献・ESG、関連書籍について整理する。
アルーとは
アルー株式会社(Alue、以下:アルー)は、2003年に設立された法人向け人材育成サービス企業である。階層別研修やグローバル人材育成、クラウド型eラーニングシステムの提供を中心に、国内外の大手企業に対して人材と組織の課題解決を支援している。現在、国内3拠点・海外4カ国に拠点を有し、連結従業員数は198名規模である。
コンサル業界地図(領域別)
アルー
- マーサー
- コーン・フェリー
- タワーズワトソン
- エーオンソリューションズジャパン
- リンクアンドモチベーション
- HRガバナンス・リーダーズ
- パーソル総合研究所
- エッグフォワード
- グロービス
- スコラ・コンサルト
- クレイア・コンサルティング
社名のアルーは、「all the possibilities make your story unique(可能性が、あなたらしい人生の物語をつくる)」という文章の最初と最後の2文字を組み合わせた造語に由来する。教育によって選択肢が広がり、自らの選択によって唯一無二の人生を歩む人を一人でも増やしたいという思いが社名には込められており、同社はこの考え方を「ミッション」と「ブランドコンセプト」の両面で一貫して掲げている。
設立の経緯をたどると、ボストン コンサルティング グループで新規事業立ち上げ支援や人事制度構築などのプロジェクトに携わっていた落合文四郎氏が、2003年に株式会社エデュ・ファクトリーとして創業したことが起点となる。設立当初はロジカルシンキング用のプログラム開発や個人向けセミナーを手がけ、その後、法人研修へと事業を拡大。2006年に社名を現在のアルー株式会社へ変更した。2018年12月には東京証券取引所マザーズ市場(現:グロース市場)への上場を果たしている。
サービスの概要
アルーが提供するサービスは、「法人向け教育(研修)」「グローバル人材育成」「eラーニング・LMS(etudes事業)」の3領域を中心に構成されている。法人向け研修では、新入社員から管理職まで階層ごとのカリキュラムに加え、ロジカルシンキング・コミュニケーション・マネジメントなどテーマ別の研修プログラムも100種類以上用意しており、パッケージ型からオーダーメイド型まで幅広く対応している。グローバル人材育成においては、グローバルリーダーの育成から駐在員教育、海外現地法人スタッフの育成まで、国内外の拠点を活かしたサービスを展開している。
創業期から同社のプログラム設計を特徴づけてきたのが「100本ノック」のコンセプトである。これは実践の繰り返しによって得手不得手を把握し、意識転換を促しながら成功体験を積み重ねることでスキルの定着と行動変容を図るというアプローチであり、現在も主力プログラムの基盤として活用されている。
デジタル領域への展開
2013年には、モバイル端末を使った電話での英会話トレーニングサービス「ALUGO(アルーゴ)」の提供を開始し、グローバル人材育成サービスの拡充を図った。また、2019年9月にはクラウド型LMS(学習管理システム)「etudes(エチュード)」のサービスを開始した。etudesは、受講者・管理者の双方にとって使いやすい操作性を特長とするシステムであり、パソコン・スマートフォン・タブレットといった多様なデバイスに対応している。eラーニングと対面・オンライン研修を組み合わせたブレンデッドラーニングにも活用されており、2022年7月にはeラーニング教材を定額で利用できる「etudes Plus」のサービスも開始している。
2024年10月にはクインテグラル株式会社を子会社化し、グループとしての人材育成支援の体制を拡充した。国内では東京、大阪、名古屋の3拠点に加え、海外は上海(中国)、シンガポール、インド、フィリピンの4カ国で拠点を構え、国内外の企業に対してサービスを提供している。
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代表者代表取締役社長:落合 文四郎
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設立2003年
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従業員数単体:153名 / 連結:198名(2025年12月末日現在)
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所在地東京都千代田区九段北一丁目13番5号
ヒューリック九段ビル2階 -
拠点数国内3拠点、海外4カ国(2026年4月時点の公開情報)
News & Topics
アルーの理念
以下に、アルーの理念を引く。
Mission
北極星のように永遠に追い続ける到達点と、やり続ける事の両方を包含して表現したもの。
夢が溢れる世界のために、人のあらゆる可能性を切り拓きます。
-all the possibilities-Vision
Missionが体現された、ある時期における自社のありたい姿。
2030アジア人材育成No.1となる、事業創造と人づくりで継続成長するグローバル企業。Value
アルー社員全員が、成熟と熟達に意識を向け続けるために、自分自身に向けて問うもの。
・つながる ・信じる
・踏み出す ・面白がる ・気づく ・応えるアイデンティティ
「自分たちは何者か」という問いへの答えです。
可能性の本質を広く深く追究する、静かな情熱をもったチャレンジャー。コアバリュー
「自分たちの提供価値は何か」という問いへの答えです。
教育で一人ひとりの人生の選択肢を増やす。アルー公式サイトより引用
アルーの沿革
以下にアルーの主な沿革を記載する。
- 2003年
- 株式会社エデュ・ファクトリーとして創業。
- 2006年
- アルー株式会社に社名を変更。
- 2009年
- 新宿区市谷本村町に本社を移転。
- 2010年
- 関西支社を大阪市北区に開設。
- 中国上海に現地法人を設立。
- 2011年
- シンガポールに現地法人を設立。
- インドに現地法人を設立。
- インドネシアに現地法人(現 非連結子会社)を設立。
- 2012年
- フィリピンに現地法人(ALUE PHILIPPINES INC.)を設立。
- 2013年
- 英会話モバイルマンツーマントレーニングサービス「ALUGO」を開始。
- 2014年
- 名古屋支社を愛知県名古屋市に開設。
- 2016年
- 個人向け「ALUGO」のサービスを開始。
- 千代田区九段北に本社を移転。
- 2017年
- フィリピンに現地法人(現 ALUE TRAINING CENTER, INC.)を設立。
- 2018年
- 東証マザーズに上場。
- 2019年
- 「etudes」事業を譲受。
- 2022年
- 東証グロース市場へ移行。
- 2024年
- 株式会社エナジースイッチを子会社化。
- クインテグラル株式会社を子会社化。
- 2025年
- 株式会社エナジースイッチを吸収合併。
- フィリピンのクインテグラルグループ現地法人(QUINTEGRAL PHILIPPINES, INC.)を子会社化。
アルーのサービス
階層別研修
- 新入社員・内定者研修
- 新人フォローアップ研修
- 若手社員研修
- 中堅・リーダー層研修
- 管理職研修
グローバル人材育成
- グローバルリーダー育成
- 駐在員育成
- 海外トレーニー赴任支援
- 短期海外派遣型研修
- 英会話トレーニング「ALUGO」
- 海外語学留学
- eラーニング
- 日本文化体験研修
テーマ別研修
- ビジネスマナー
- 思考力
- 業務遂行力
- 問題解決力研修
- コミュニケーション
- リーダーシップ
- 部下育成・後輩指導
- マネジメント
- キャリアデザイン
- DX研修
- ダイバーシティ
- 企業理解
業種別研修
- 製造業・メーカー向け研修
- 自動車関連部品業界向け研修
- 医療メーカー向け研修
- 精密機器業界向け研修
American Management Association(公開講座プログラム)
- クインテグラル 階層別コース
- クインテグラル 課題別コース
eラーニング&LMS
階層別eラーニングセット
- 新入社員/内定者向け
- 若手社員向け
- 中堅社員向け
- チームリーダー向け
- 次期管理職向け
- 管理職向け
- 部長職向け
テーマ別セット
- OJTトレーナー育成
- データ分析セット
- コンセプチュアルスキルセット
- 管理職セットスキル編
- DX4コースセット(DXリテラシーテスト付)
- ゼロからはじめるITリテラシー~マネジメント分野セット~
- 「実践コンプライアンス・マスター」コンプリートセット
etudes Basket
アルーの求める人物像
アルーでは、「夢が溢れる世界のために、人のあらゆる可能性を切り拓きます」というMissionへの共感を、採用における前提として位置づけている。その土台のうえで、人の成長や変化に関心を持ち、そこにやりがいを見出せることが、職種を問わず共通して求められる素養とされている。
同社が重視するのは、課題に対して自ら考え抜き、行動に移す姿勢だ。正解のない領域で試行錯誤を重ねながら最適解を生み出していく仕事の性質上、変化を前向きに受け止めてチャレンジし続ける姿勢が重要視されている。考えることと動くことのいずれかに偏らず、両者を一体として実践できる人物が求められている。
また、社内外の関係者を主体的に巻き込みながら仕事を進める力も、アルーが期待する資質の一つだ。自分の担当範囲にとどまらず、周囲への想像力を働かせながら責任を持って関与し、チームとして成果を生み出す姿勢が重んじられている。自ら学び続ける意欲と、他者の成長を支えることへの関心が、同社の風土に合う人物像として一貫して示されている。
アルーでのキャリアパス
アルーでは、HRコンサルタント職とソリューションコンサルタント職の2職種を軸に、個人の志向や強みに応じたキャリア形成が可能な環境が整えられている。いずれの職種においても、社歴や入社形態にかかわらず実力・成果を評価する方針のもと、マネージャーや部長への昇進機会が開かれている。
キャリア形成を支える制度として、キャリア自己申告制度が設けられており、自身の意向をもとにキャリアの方向性を主体的に考えることができる。また、職種や部署をまたいだ異動も実績として存在し、営業・人事・商品開発といった異なる領域での経験を積みながら専門性を広げていくキャリアモデルもある。
アルーのトレーニング
アルーでは、人材育成の専門企業として自社の育成体系にも力を入れており、全社共通の研修と職種別の熟達認定制度を組み合わせた仕組みが整えられている。
全社共通研修(人事主催)
入社時から等級の節目に応じた研修(OFFJT)が体系的に設けられており、入社時研修を起点に、1年目・2年目の節目研修、さらに等級に応じた等級別研修へと続く。業務を通じた育成(OJT)の仕組みとしては、OJTトレーナー制度と書籍認定試験が用意されている。
職種別の熟達認定制度
HRコンサルタントおよびソリューションコンサルタントの各職種には、独自の熟達認定制度が設けられている。
【HRコンサルタント】
認定資格は「駆け出し」から始まり、ジュニアコンサルタント、コンサルタント、シニアコンサルタント、エグゼクティブコンサルタントの5段階で構成される。各段階に応じた学習機会として、eラーニング・勉強会・コンサルタントロールプレイングが用意されている。
【ソリューションコンサルタント】
認定資格は「初学者」から始まり、一人前、中堅者、熟達者の4段階で構成される。学習機会としてeラーニングと勉強会が設けられている。
アルーの社員の声
アルーでは、互いの価値観を尊重し合う文化や柔軟な働き方を含め、社員にとって働きやすい環境が整えられている。同社で活躍する社員の声からは、周囲のサポート体制や、個人の事情に合わせた制度の活用に対する実感がうかがえる。以下にその内容を引く。
人を育てることに興味がある人が集まっているので、困った人がいたらすぐに手を差し伸べてくれる人が多いです。人に対する興味関心が強い方が多く、お互いの価値観や考え方を尊重し合う文化が根付いていると感じます。
アルー公式サイトより引用
すごく働きやすいですね。たとえば、奥さんが仕事で家を空ける期間があったときも、子どもの体調不良などに柔軟に対応できました。時間単位の休暇も使いやすく、お休みが取りやすい環境だと感じています。
アルー公式サイトより引用
アルーの社会貢献・ESG
アルーでは、人材育成の専門企業としての知見とネットワークを、事業領域を超えた教育課題の解決にも活用する取り組みを行っている。
教員不足や教員の業務負担増加が社会課題となるなか、質の高い探究的な学びを持続可能な形で実現するためには、教育現場と民間企業の連携が求められている。こうした背景のもと、2025年、同社は株式会社RePlayceとともに、一般社団法人民間人材教育参画推進機構(PPTP)を設立した。
本機構は、国立大学法人東京学芸大学との共同研究の成果を活用し、子どもたちの探究的な学びを支援できる民間人材の育成・参画促進を目的として設立された。これにあわせて「探究創造コーチ認定制度」の提供を開始。同制度は、探究的な学びへの伴走に必要な知識・スキルを体系的に習得できる認定制度として、現教職員や民間人材・学生など幅広い人材に開かれている。
アルーについてのFAQ
アルーはどのような企業を支援していますか?
アルーは、主に国内大手企業を対象とした人材育成サービスを提供しています。新入社員から管理職・経営幹部候補まで、階層を問わず対応できるプログラムを揃えており、製造業・商社・金融・IT・消費財など幅広い業界の企業と取引実績があります。法人向け研修では、ヤクルト本社・東急・帝人・カルビー・伊藤忠商事・NTTコミュニケーションズといった大手上場企業への支援事例が公式サイト上で公開されています。研修の提供形態は、集合型の教室研修・オンライン研修・eラーニングと多様で、単独での利用はもちろん、これらを組み合わせたブレンデッドラーニングにも対応しています。アルー公式サイトによれば、取引企業の総数は381社、年間受講者数は122,913名にのぼります(調査期間:2025年1月~11月)。
アルーの「100本ノック」とはどのような研修アプローチですか?
「100本ノック」は、アルーが創業期から一貫して採用してきた演習中心の育成コンセプトです。「知る」から「できる」へ、さらに「変わる」へとつながる行動変容を目指すアプローチであり、知識のインプットにとどまらず、実践を繰り返す演習(アウトプット)を通じてスキルを定着させることを主眼としています。受講者は演習の中で自身の得手不得手を把握し、成功体験を積み重ねることで、意識や行動の変化が促される設計となっています。この考え方はeラーニングプラットフォーム「etudes Plus」にも取り入れられており、動画コンテンツによる知識習得と600本以上の演習問題を組み合わせることで、デジタル学習の場でも同様の定着効果を図っています。
アルーが提供するeラーニングシステム「etudes」とはどのようなサービスですか?
「etudes(エチュード)」は、アルーが2019年9月から提供を開始したクラウド型LMS(学習管理システム)です。受講者・管理者の双方が直感的に操作できるUI/UXを特長とし、パソコン・スマートフォン・タブレットといった多様なデバイスで利用できます。eラーニングの配信・学習進捗の管理・修了証の発行など、社内教育に必要な機能をオールインワンで提供しており、数十万ID規模の大規模運用にも対応しています。2022年7月には、アルーが開発したeラーニング教材を定額で利用できる「etudes Plus」のサービスも開始しました。etudes Plus には動画300本以上・演習600本以上のコンテンツが含まれており、新入社員から管理職まで階層・テーマに応じたカリキュラムが揃っています。
アルーはどのようなグローバル展開を行っていますか?
アルーは国内3拠点(東京・大阪・名古屋)のほか、海外4カ国に現地法人を有しています。具体的には、中国(上海)・シンガポール・インド・フィリピンに拠点を設けており、各国に精通したコンサルタントを配置することで、日本企業の海外事業展開や現地法人スタッフの育成を支援しています。グローバル人材育成サービスでは、グローバルリーダー候補の育成から駐在員・海外派遣社員向けの研修、海外での短期派遣型研修(オンライン・オフライン両対応)、ビジネス英会話サービス「ALUGO(アルーゴ)」まで、幅広いプログラムを提供しています。また、2024年10月にはグローバルスタンダードの研修プログラムを提供するクインテグラル株式会社を子会社化し、AMA(アメリカンマネジメントアソシエーション)が開発したプログラムをグループのサービスラインに加えています。
アルーの関連書籍
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