サイモン・クチャー&パートナーズ 成長戦略に特化したグローバルコンサルファーム
サイモン・クチャーは、40年以上にわたり培ってきたマネタイゼーション分野での知見を基盤に、祖業ともいえる価格戦略の立案支援に端を発し、あらゆる成長戦略の立案およびその実行支援を手掛け企業の持続可能な成長の実現に関与してきた。本記事では、企業の特徴や理念、沿革、主要なサービス内容、求める人物像、入社後のキャリアパスやトレーニング内容、社員の声、社会貢献・ESG、関連書籍について整理する。
サイモン・クチャー&パートナーズ HPより
サイモン・クチャー&パートナーズとは
サイモン・クチャー&パートナーズ(Simon-Kucher & Partners、以下サイモン・クチャー)は、1985年にドイツ・ボンで設立されたグローバルコンサルティングファームである。成長戦略に強みを持ち、クライアント企業の事業戦略全般にわたる助言および実行支援を手掛けている。現在は30カ国以上に拠点を持ち、2,200名を超えるプロフェッショナルを擁する。
コンサル業界地図(領域別)
同社は、企業の持続的かつ高い成長の実現を支援する事業戦略領域のアドバイザーとして、コンサルティングの専門知見、成長戦略に特化したケイパビリティ、テクノロジーを融合し、クライアント企業のビジネスの成長を支援している。
事業ポートフォリオ、マーケティング、価格戦略、プロダクト、セールス、イノベーションなど、事業戦略の主要領域を横断した最適化を手掛ける点も特徴のひとつである。
40年以上にわたり培ってきたマネタイゼーション分野での知見を基盤に、祖業ともいえる価格戦略の立案支援に端を発し、あらゆる成長戦略の立案およびその実行支援を手掛ける、世界的なリーディングファームとして広く知られる。
【事業所一覧(拠点のある国)】
- デンマーク
- フィンランド
- サウジアラビア
- スウェーデン
- アメリカ
- アラブ首長国連邦
- イギリス
- イタリア
- インド
- エジプト
- オランダ
- オーストラリア
- オーストリア
- カナダ
- シンガポール
- スイス
- スペイン
- トルコ
- ドイツ
- ノルウェー
- フランス
- ベルギー
- ポーランド
- ルクセンブルグ
- 中国
- 南アフリカ
- 日本
- 韓国
- 香港
- ラテンアメリカ(ブラジル/チリ/メキシコ)
-
代表者代表取締役:栃本 克之
-
設立2001年
-
従業員数2,200人超 ※グローバル(2026年5月時点の公開情報)
-
所在地東京都千代田区紀尾井町1-3 東京ガーデンテラス紀尾井町紀尾井タワー14F
-
拠点数30カ国以上 ※グローバル(2026年5月時点の公開情報)
News & Topics
サイモン・クチャー&パートナーズの理念
サイモン・クチャーより、「理念」について以下の文章を提供いただいた。
サイモン・クチャーの理念
サイモン・クチャーは、”Better Growth(良質な成長)”の実現を理念としています。
これは、単なる売上拡大ではなく、長期的な売上成長、企業価値の向上、そして持続的な利益創出を実現する成長を意味します。
当社は、顧客インサイトに基づき、製品、価格、イノベーション、マーケティング、営業といった事業戦略のあらゆる要素を最適化することで、クライアントの成長を支援しています。
こうしたアプローチにより、顧客ロイヤルティや信頼、推奨の好循環を創出し、コスト削減に依存しない、質の高い成長を実現します。
その結果として、クライアント企業のみならず、顧客、ステークホルダー、さらには社会全体に対しても価値を創出していきます。
サイモン・クチャーは、40年以上にわたり、企業規模や業界を問わず、クライアントの持続的成長の実現を支援してきました。
サイモン・クチャー人事より
サイモン・クチャー&パートナーズの沿革
サイモン・クチャーの主な沿革は以下のとおりである。
- 1985年
- Hermann Simon博士、Eckhard Kucher博士、Karl-Heinz Sebastian博士がドイツ・ボンにて創業
- 1996年
- 初の海外拠点として米国・ボストンオフィスを設立
- 2001年
- 東京オフィス開設~アジア市場へ進出
- 2017年
- グローバルでの組織拡大を推進
- 2021年
- テクノロジー・データ領域のサービスを拡充(Engine/Elevateを展開)
- 2022年
- 当社の実績を評価する各種アワードを受賞
- 2023年
- 新たなブランドアイデンティティ“Unlocking Better Growth“を導入
- 2025年
- 創業40周年、Joerg Kruettenおよび Gunnar Clausen博士が共同CEOに就任
サイモン・クチャー&パートナーズのサービス
インダストリー
- 消費財
- 金融サービス
- ヘルスケア・ライフサイエンス
- 産業財・サービス
- テクノロジー・メディア・通信
サービス内容
- 事業戦略コンサルティング
- 価格戦略・収益管理
- トランザクションサービス/プライベートエクイティ
- デジタル成長(Elevate)
- 成長支援ソフトウェア(Engine)
サイモン・クチャー&パートナーズの求める人物像
サイモン・クチャーは以下の資質を備えた人材を求めている。
- 優れた学術的バックグラウンドおよび職務経験
- 国際的な経験・視野
- 高度な分析力・問題解決力
- 高いコミュニケーション能力
- 起業家精神(アントレプレナーシップ)
- チームワーク志向
- リーダーシップポテンシャル
サイモン・クチャー&パートナーズでのキャリアパス
サイモン・クチャーでは、それまでの経験やスキルに応じたポジション(詳細後述)からキャリアをスタートする。
各ポジションには複数の階層が設けられており、経験と成果に応じて上位ポジションへの昇格が可能となっている。
プロジェクトは通常2〜3名程度(プロジェクトマネジャーを含む)の少人数体制で構成され、海外オフィスと連携したプロジェクトも多数ある。海外オフィスへのローテーション制度や海外MBA留学支援制度も設けられており、グローバルにキャリアを構築できる環境が整っている。
【各ポジションの役割】
コンサルタント
リサーチおよび分析、資料作成を通じて、クライアントの経営課題の特定と仮説構築を担う。経験に応じて、仮説設計やプロジェクト推進にも関与。
シニアコンサルタント
プロジェクト現場の実質的リーダーとしてプロジェクトマネジメントを担う。
クライアント対応に加え、マーケティング活動などプロジェクト以外の活動にも積極的に関与。
マネージャー/ディレクター
クライアントとの直接的な業務遂行を担い、プロジェクトの方向性(目的の設定、プロジェクト業務の構造化と役割分担等)を定め、リード。チームマネジメントや人材育成に加え、ビジネス開発や広報活動にも重要な役割を果たす。
パートナー
会社のオーナーとして事業を牽引し、クライアント関係およびビジネス全体の成長に責任を持つ。
サイモン・クチャー&パートナーズのトレーニング
Career Growth & Development Support(人材育成・キャリア支援)
サイモン・クチャーでは、プロジェクトでの実践的な経験に加え、体系的な育成プログラムを通じて、個々の成長を支援している。具体的には以下のような取り組みが行われている。
- 個別のキャリア支援およびコーチングの実施
- 各ポジションに応じたキャリア開発プラン・トレーニングの実施
- 360度評価(年2回)・プロジェクト評価による継続的なフィードバックの実施
- LinkedIn Learningの提供
- 海外オフィスへのローテーション等、グローバルアサインメント機会の提供
- 海外MBA留学支援制度
- 英語学習支援の実施
- パートナーシップモデルに基づく長期的なキャリア形成
サイモン・クチャー&パートナーズの社員の声
サイモン・クチャーでは社員同士がフラットな関係で互いの意見を尊重しあうことが重視されている。また、海外オフィスとの交流も積極的に行われている。ここにそうした社員の声を引用する。
Simon-Kucher Tokyo Office celebrates 25 years
Since opening on January 1, 2001, our Tokyo office has built a strong presence in one of the world’s most dynamic and complex markets. As the team celebrates its 25-year anniversary, we spoke with Kaori Yamamoto, Office Operations Manager in Tokyo, who shared her perspective on the office’s culture, development, and what continues to make it a special place to work.
[…]
What do you personally value most about working in the Tokyo office?
Kaori: One of the most distinctive aspects of working in the Tokyo office is the strong sense of continuity in its culture. Over the past 25 years, the office has grown, yet it has consistently maintained a supportive environment where people can do their best work.
At the same time, being a relatively lean team means that each of us can take on meaningful responsibilities and clearly see the impact of our contributions. That visibility makes the work both motivating and rewarding on a very personal level.What’s the best team-building activity or social event your office has organized so far?
Kaori: It is difficult to choose just one, as different activities contribute to team building in different ways. Rather than relying on one standout event, we focus on creating regular opportunities for connection across the office.
Team gatherings and regular office meetings help foster day-to-day communication and alignment, which naturally strengthen relationships over time. It’s these consistent touchpoints that create a real sense of connection within the team.Is there something unique about the Tokyo office culture that has stayed consistent over time?
Kaori: A notable aspect of the Tokyo office culture is how its core values have sustained over time. Even as team composition has changed, there is a strong alignment around open communication, mutual respect, and close collaboration.
What makes this especially meaningful is that these are not just stated values. They are reflected in everyday interactions and continue to shape how we work together as a team.サイモン・クチャー公式サイトより引用
Crossing continents: Andreas’ experience in Tokyo
Based in Munich, Senior Manager in our Life Sciences division Andreas Schalueck had the unique opportunity to live and work in Tokyo for 6 months, where new projects, colleagues, and cultural experiences awaited. What began with a few challenges soon turned into a rewarding journey of teamwork, learning, and the vibrant energy of life in Japan.
[…]
Project work and team spirit
Before coming here, I was already working on a Japanese project, so I was thrilled to finally meet my project team in person. Being in the office and getting to know them in-person was a real game changer. It helped us maintain a strong team dynamic, even during busy times.
As I was finding my rhythm, I already took responsibility for an additional local project that had to be delivered within three weeks, which meant getting up to speed on Japanese Pricing and Market Access very quickly. Luckily, we have a fantastic team in Tokyo who helped me ramp up fast.
For local projects, we found a great setup where I could co-lead with a Japanese project manager. This worked really well and encouraged knowledge and best-practice exchange, especially with junior team members who joined earlier this year. The team here is still much smaller than in Germany, which is really nice because it means you get to work closely with your office colleagues most of the time.Navigating the language barrier
In the Life Sciences team, our working language is English, and many colleagues have spent time abroad, so I can work well without knowing Japanese. This setup has also worked well in client interactions. Even face-to-face client workshops have gone surprisingly smoothly. Having spent years abroad in places where I didn’t speak the local language, I’ve become comfortable reading the room and picking up cues.
We also design the workshops to be very interactive. So, client team members would discuss in Japanese while I facilitated the discussion in English, without necessarily understanding every part of their internal exchanges.[…]
Favorite things about Japan
[…]
At work, I’ve learned so much from the Japan team while also expanding my own project experience and helping junior colleagues get up to speed. I received such a warm welcome from everyone here, from baseball games to weekend trips and even Tokyo Oktoberfest.
As my rotation is coming to an end, I’m really looking forward to the last few weeks. This assignment has been such a special experience, and living and working here has truly been unforgettable.サイモン・クチャー公式サイトより引用
なお、日本オフィスでは、プロジェクト共有会や隔週でのオフィスミーティングなど、社内交流の機会が豊富に設けられている。また、年に1回のRegional Meetingでは、APAC地域の他のオフィスの社員と交流する機会もある。
サイモン・クチャー&パートナーズの社会貢献・ESG
ESGへの取り組み
サイモン・クチャーは、環境・社会・ガバナンス(ESG)を事業の中核に据え、持続可能かつ収益性の高い成長の実現を重視している。ESGは単なる取り組みではなく、同社の価値観そのものとなっている。
サイモン・クチャーは40年にわたり、クライアントの持続可能な成長を支援してきた。信頼されるコマーシャルアドバイザーとして、変化の激しい市場環境において企業の長期的な成功を実現している。こうした実績を基盤に、同社は地球環境、人材、コミュニティ、そしてクライアントに対してポジティブなインパクトを創出することをESGビジョンとして掲げている。
“One Team”の理念のもと、社員および地域社会への貢献を重視し、環境保全、多様性・包摂性(DEI)の推進、そして高い倫理観とコンプライアンスに基づく事業運営を実践している。
2024年には初のグローバル「Impact Week」を実施し、社員のESG意識向上と社会貢献活動を推進した。さらに、Better Business Councilの設立やESGキャプテンのグローバルネットワーク構築により、ESGを事業プロセスへ一層深く組み込んでいる。
また、ESGレポートを通じてネットゼロに向けた取り組みの進捗を透明性高く開示し、意思決定のあらゆる場面にESGの視点を反映している。
加えて、DEIを企業文化の中核に据え、すべての社員が能力を最大限発揮できる環境づくりを推進するとともに、教育支援やプロボノ活動を通じて社会への貢献にも積極的に取り組んでいる。
サイモン・クチャー&パートナーズについてのFAQ
サイモン・クチャーの創業の経緯はどのようなものですか?
サイモン・クチャーは1985年、ビーレフェルト大学教授であったハーマン・サイモン博士と、エカード・クチャー博士、カール=ハインツ・セバスチャン博士の3名によって、大学のスピンオフ組織としてドイツ・ボンで創設されました。
創業の背景にあったのは、「学術研究で得られた知見を実際の企業経営に役立てたい」という考えです。創業者たちは、科学的な分析手法を企業の経営課題に応用するアプローチを確立し、特に企業の成長と収益性に大きな影響を与える価格戦略の重要性に着目しました。
創業当初から続く「科学的な分析に基づいて企業の成長を支援する」という考え方は、現在もサイモン・クチャーの根幹にあります。創設以来、一貫して価格戦略をはじめとする成長戦略領域を中核に据えたコンサルティングを展開し、現在では30カ国以上に拠点を構え、2,200名を超えるプロフェッショナルを擁するグローバルファームへと成長しています。
サイモン・クチャーが価格戦略(プライシング)に強いと言われる理由は何ですか?
サイモン・クチャーがプライシング領域で高く評価されている理由は、創業以来40年以上にわたり、この分野に特化して知見と実績を蓄積してきたためです。
価格は企業の利益に直接的な影響を与える重要な経営レバーである一方、その決定には顧客価値、競争環境、市場構造、販売チャネルなど多くの要素を考慮する必要があります。サイモン・クチャーは、こうした複雑な課題に対して、データ分析と顧客理解に基づく独自のアプローチを確立してきました。
これまで世界中で数多くのプライシングプロジェクトを手掛けてきたことで、業界や地域を横断した豊富な知見と方法論を有しています。また、プライシングを単なる価格設定ではなく、企業の成長戦略や収益モデル全体を設計する重要な経営課題として捉えていることも特徴です。
こうした専門性から、サイモン・クチャーは世界的にプライシング領域のリーディングファームとして認知されており、マーケティングの第一人者であるフィリップ・コトラー教授からも「No one knows more about pricing than Simon-Kucher」と評されています。
サイモン・クチャーは他のコンサルティングファームとどのような点が異なりますか?
サイモン・クチャーの最大の特徴は、企業の成長戦略に特化している点です。
多くのコンサルティングファームが経営戦略全般やオペレーション改革など幅広いテーマを扱う中、サイモン・クチャーは企業の持続的な成長を実現するための戦略立案と実行支援に強みを持っています。具体的には、価格戦略、マーケティング戦略、営業改革、新規事業の収益化など、企業の成長に直結する領域を中心に支援しています。
また、戦略策定にとどまらず、顧客が感じる価値をどのように収益へ結び付けるかという視点から、実行フェーズまで伴走する点も特徴です。企業の成長と収益向上を一体で支援する専門性が、サイモン・クチャーならではの強みとなっています。
サイモン・クチャーはどのような企業を支援していますか?
サイモン・クチャーは、製薬・医療機器、消費財、金融、自動車、テクノロジー、通信、産業財など、幅広い業界の企業を支援しています。
クライアントの規模もスタートアップからグローバル企業までさまざまであり、価格戦略、マーケティング戦略、営業改革、新規事業の収益化など、企業の成長に直結するテーマを中心に支援しています。
また、グローバル企業から国内企業、スタートアップまで多様なクライアントを支援しているため、コンサルタントは幅広い業界やテーマを経験しながら成長できる環境があります。
サイモン・クチャーの日本オフィスはどのような支援を行っていますか?
サイモン・クチャーの日本オフィスは2001年に設立され、国内外の幅広い企業に対して成長戦略に関するコンサルティングを提供しています。
設立当初はライフサイエンス領域を中心に事業を展開していましたが、その後、テクノロジー、金融、消費財、産業財など幅広い業界へと支援領域を拡大してきました。
また、日本オフィスでありながら海外オフィスとの協働機会も多く、グローバルで蓄積された知見と日本市場への深い理解を組み合わせながら、クライアントの成長を支援しています。
サイモン・クチャー&パートナーズの関連書籍
サイモン・クチャーへの転職を志す方へ、同社および業界への理解を深めるうえで参考となる書籍をご紹介します。
-
最強の商品開発 -
価格の掟 -
グローバルビジネスの隠れたチャンピオン企業
- 条件から探す
- カテゴリから探す



