ローランド・ベルガー Roland Berger Ltd.
ローランド・ベルガー HPより
企業について
欧州の知見をベースに、日本企業・業界の革新を導く未来のナビゲーター
製造業やBtoC、デジタル領域に強み。企業と社会のサステナブルな成長戦略を支援する
ローランド・ベルガーは、ドイツ・ミュンヘンを本拠とする、欧州最大の戦略ファーム。現名誉会長のローランド・ベルガー氏が1967年に設立し、2021年現在、世界34カ国に50のオフィスを構え、2400名超の従業員を擁する。欧州最先端の工業国であるとともに、Adidas 、PUMA、Henkelなど身近な製品の出自でもあるドイツで誕生したこともあり、産業財・消費財問わず幅広い知見を備え、またBtoC領域にも独自の強みを有する。とりわけ、IoT活用などのデジタル領域でグローバル全体の豊富な知見・ノウハウをもち、2011年にドイツ政府が提唱した「インダストリー4.0※1」の策定にも関わっている。
短期的成果を追求しがちな米系ファームとは異なり、同社は長期的なリレーションシップ構築を重視。株主だけでなく従業員や地域社会など多様なステークホルダーを重視し、欧州企業の持続的成長を支援し続けてきた経験をもとに、中長期の変化を踏まえたサステナブルな成長戦略を追求する。この姿勢は日本企業からも高く評価され、多くの信頼を勝ち取っている。
日本企業・業界の革新をめざす。「動く戦略」と「プロデュースする力」
同社は、クライアントの持続的成長への道筋を示すだけでなく、経営から現場までクライアントがその道筋を自ら進んでいける「動く戦略」の策定に定評がある。「クライアントが自ら実行できない戦略提案は不適当」という創設者の信念が深く浸透しており、すべてのコンサルタントが「動く戦略」に徹底的なこだわりをもつ。そのため、プロジェクトの初期段階でクライアントに深く入り込み、実情を正確に把握することを重視。経営から現場までが納得する生きた戦略にこだわり、分析と議論を繰り返しながら戦略を組み上げていく。
複雑性が増し、将来の見通しがきかない世の中のナビゲーターとして、同社は業界全体の変革をも視野に入れたクライアントの持続的成長をサポートしている。戦略の立案だけにとどまらず、さまざまな能力を有している企業を発掘し、つなぐなど、全体をプロデュースすることで新しい価値を創出することに注力している。
同社東京オフィスは、グローバルオフィスの中でも高い自立性を認められており、グローバルに先駆けて新しい取り組みを率先していることから、注目度も高い中核オフィスである。近年では、スタートアップ企業との業務提携を積極化※2。2021年現在、アスタミューゼ、ABEJA、エクサウィザーズ、カブクなどといった有力スタートアップ企業とのアライアンス「価値共創ネットワーク」を構築し、オープンイノベーションや新商品開発、AIを用いたソリューション提供などの領域で自らのコンサルティングを進化させている。
海外メンバーとの混成も。少数精鋭のチーム
多くの企業は、成熟した市場環境で、構造変化を迫られている。そうした中、ローランド・ベルガーは中長期的な競争優位を築くために「デジタルトランスフォーメーション」「クロスボーダーM&A」「バリューチェーン変革」「事業ポートフォリオ最適化」の4つを重点テーマと捉え、日本企業の変革を支援している。
また、海外案件の増加に伴い、同社では東京・海外オフィスの混成チームを組むケースも多い※3。例えば、ドイツ進出を考えている日本企業があった場合、日・独から各2名ずつをアサインし、日本のマネジャーがチームを指揮する。こうした混成チームを組むことで、クライアントとの意思疎通と現場での実行力を両立する。プロジェクト期間は2カ月間程度、人数は4、5人と少数精鋭で実行するのが一般的だ。
若手から裁量権をもち、クライアントとともに成長戦略を描く
コンサルタントにとって、ローランド・ベルガーの最大の魅力は、「裁量権の大きさ」にある。若手でも、自身でプロジェクトを提案し、リーダーとして遂行する機会を与え、挑戦を応援する風土がある。
ある20代の若手コンサルタントは、総合商社のエネルギー関連の新規事業開発の案件にアサインされ、3カ月で新規事業戦略を策定後、1人でクライアント先に1年間常駐。クライアントとともに戦略の実行を担い、世間でよく知られるビッグビジネスの実現を主導した。
また、ある若手コンサルタントは自ら手を挙げて価値共創ネットワークの1社のスタートアップ企業に1年間出向して、同社の成長をハンズオンで支援するという機会を勝ち得た。その中で資金調達や大企業との提携など、有力スタートアップ企業の中にいないとできない貴重な経験を積んだ。
このように若手が裁量の大きな仕事や貴重な機会を任され、ハイパフォーマンスを出して新たな成功事例を生む、というエピソードが同社では山のようにある。
同社のコアバリューの1つに「アントレプレナーシップ(起業家精神)」がある。自らがクライアント企業の経営者であるという当事者意識を強くもち、ビジネスの特性を踏まえたうえで、創造的で革新的なアイデアをもとに成果を生むソリューションを提供しようというものだ。
この考えは、コンサルタントのキャリア構築の考え方にも通じており、業界軸や機能軸で組織を分けず、コンサルタント自身が自分の専門領域を決定し、自分がなりたいコンサルタント像をめざすことができる。
また、同社のブランドで仕事をするのではなく、個々人がブランドになることを奨励し、成長のための環境整備に力を入れている。実際、スタートアップ企業への出向、海外エクスチェンジや留学支援制度など、充実したプログラムを主体的に享受し自らの成長を志向することができる。まさにクライアントとともに成長し、常に挑戦を続けていくことができるファームだ。
※1 インダストリー4.0:ドイツ政府が推進する製造業の高度化をめざす戦略的プロジェクト。生産工程のデジタル化・自動化・バーチャル化のレベルを現在よりも大幅に高めることにより、コストの極小化と付加価値向上をめざす。
※2 スタートアップ企業との業務提携において、ローランド・ベルガーのパートナーやプリンシパルが各社のアドバイザー・顧問に就任。各社との連携を加速・深化し、日本企業の革新を支援している。
※3 2021年現在、同社の海外案件は全体の3割強を占める。大企業を中心に、クロスボーダーM&Aや海外進出における展開戦略から実行支援など、幅広いテーマに取り組んでいる。
欧州最大の経営戦略コンサルティングファーム
ローランド・ベルガー(Roland Berger Strategy Consultants)は1967年にドイツで設立されたコンサルティングファーム。主にマネジメントコンサルティングに特化したコンサルティングサービスを提供している。
2022年3月現在、世界50か国に250人のパートナーと2400人に及ぶスタッフを抱えており、マッキンゼーやBCGと並ぶ巨大ファームである。全てのステークホルダーを重視する姿勢、長期的な視座、協調・協業を重視するなど、欧州出身のグローバル・コンサルティングファームとして多くの米国系ファームとカルチャーを異にする点が多いと言われている。
1991年に日本法人を設立。
社名は創業者であるローランドベルガー氏の名前による。2022年3月現在はStefan Schaible, Marcus Berret, Denis Depouxがシニアパートナーを務めている。近年、目覚ましい成長を遂げている経営戦略コンサルティングファームの一つであり、グローバルでの5大ファームの一つに数えられるようになった。
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代表者代表取締役 シニアパートナー:大橋 譲
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設立1991(日本法人)
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所在地東京都港区赤坂1-12-32 アーク森ビル23階(日本オフィス)
ローランド・ベルガーの理念
ローランド・ベルガーの理念を以下に引く
OUR DNA
ローランド・ベルガーは、欧州出自のグローバル・コンサルティングファームとして多様なクライアントと共にサステナブルな経済社会の実現に貢献します
01 Serve all our stakeholders
全てのステークホルダーを重視する姿勢
ー株主・経営者だけでなく社員、取引先・地域社会・地球環境などすべてのステイクホルダーを重視します02 Long-term perspective
長期的な視座
ー短期的な利益に囚われず、企業と社会のサステナブルな繁栄をパーパス・ドリブンに志向します03 Cooperation and collaboration
協調・協業
-協調的な精神のもと、多様性・個性を価値へ転換し地球規模での成長を追求しますCORE VALUE
Entrepreneurship
クライアントの変革を支援するため、自律的に考え行動し、リスクを取り、新しい道を切り開くことに挑戦
Excellence
持続可能かつ目に見える成果を実現するため、最高の結果と世界トップレベルのベストプラクティスを追求
Empathy
寛容と尊重の精神を大切にし、クライアントのパートナーとして知性あふれる情熱を持って共に働く
ローランド・ベルガーの沿革
ローランド・ベルガーは、1967年の設立以来、55年にわたり自動車、消費財、流通、化学、機械、医薬品などの製造業、そして金融、情報通信、航空・運輸などのサービス業を代表とするグローバル企業にソリューションを提案し、優れた成果を上げてきた。
1991年に日本法人である株式会社ローランド・ベルガーを発足。グローバルポイントのアクセスポイントになるべく、活動を続けている。
- 1967年
- ローランド・ベルガーによりドイツにて設立。
- 1991年
- 日本法人設立。東京にオフィスを開設。
ローランド・ベルガーのサービス
インダストリー
- 自動車
- 金融
- 公共
- 医薬・医療機器
- 化粧品
- トイレタリー
- ドラッグストア・調剤薬局
- 鉄道
- 電力・ガス
- 環境・新エネルギー
- 機械・電機・素材
- 建設・不動産・住宅
- 通信・IT
- アパレル
- 食品・飲料
- 百貨店
- GMS・SM・CVS
- 航空
- 石油
ファンクション
- 企業戦略
- R&Dマネジメント
- ブランドマネジメント
- 企業・事業再生
- 現場力強化
- M&A・PMI支援
- コスト削減
- ポートフォリオマネジメント
- マネジメント体制
- オペレーション戦略
- マーケティング戦略
- 富裕層マーケティング
- ビジョン・企業ブランド構築
- ITマネジメント
- 営業戦略
- 商品開発能力強化
ローランド・ベルガーの求める人物像
ローランド・ベルガーが求める人物像は自律的に考え、リスクを取りつつもクライアントと自分のより良い将来に向かって新たな道を切り開くことに挑戦できるような人材である。
コンサルタントとして持続可能かつ目に見える成果を実現するために問題解決能力やグローバル視点での社会問題、最新のビジネス知識を追求するといった、個の強みを磨く努力を惜しまないだけでなく、多様な価値観を尊重しつつ、多くの人を巻き込みながらチームとしての価値を高める意欲も重要である。
クライアントのパートナーとして寛容と尊重の精神を大切にしつつ、知性的な情熱心をもち、共に働くことが求められる。
ローランド・ベルガーでのキャリアパス
ジュニアコンサルタント
プロジェクトのフレームワークに沿った必要な情報収集や調査、分析業務が主な担当。
コンサルタントはプロジェクトを構成するモジュールを一つ、または複数担当し、担当領域において求められる情報や分析の結果を自ら引き出す能力が求められる。
シニアコンサルタント
実作業におけるプロジェクトメンバーの取りまとめ役として、プロジェクトのモジュール作成やその内容を検討する。詳細な作業設計やコンサルタント・ジュニアコンサルタントへの仕事の割り振り、指示・指導、報告書の作成など、幅広い業務を担当する。
プロジェクトマネージャー
プロジェクトマネージャーは、プロジェクトの統括者としてパートナーと連携し、アウトプットの質に責任を持つ。
【主な役割】
- プロジェクト全体の設計(論点整理、フレームワーク作成、ワークプラン作成)
- 報告書の構成、メッセージの検討、作成
- より大きな視点からの洞察やクライアントに対する提言の検討
- プロジェクトの進捗状況、品質の管理
- プロジェクトメンバーの管理、教育
- クライアントとの窓口として、日々のコミュニケーションの実施最終報告の実施 など
プリンシパル
プリンシパルは、ローランド・ベルガーの代表として担当クライアントとのリレーションシップマネジメントを行う。関係を維持しつつも、そこから新規ビジネスを開拓していく必要がある。
パートナー
パートナーは、実質的な事業責任者である。オフィスやチームのディベロップメントを行っていくこともパートナーの主な業務のひとつである。各パートナーは、担当の業界やテーマについて業務方針を策定する。必要な組織やチームの構築、スタッフの採用・管理、社内制度の構築など、ベルガーの経営全体にかかわっていく。
ローランド・ベルガーのトレーニング
Onboarding support
コンサルタントとしてクライアントに付加価値を提供していくために必要なスキルを徹底的に身に着けること、スキルに偏ることなく、クライアントに人間として全幅の信頼を得られるような視野の広さをもつこと。この2つの狙いをベースに様々なトレーニング・プログラムが構成されている。
キックオフトレーニング
入社日から2~3週間、コンサルティングとしての基本的知識や技能を学ぶ。
コンサルタントの心構えや分析テクニックなどを座学で身に着け、ケースワークを通じて実践力を高める。
OJT
キックオフトレーニング終了後、担当シニアコンサルタントの元でスキルや心構えを学ぶ。
メンタリング
継続的にメンタリングを行う体制が整っており、自身の課題等について担当メンターにいつでも相談することが可能。パートナー、プリンシパル、マネージャーがメンターを担っている。
Development programs
アドバンストトレーニング
様々なテーマについて、仮説思考やロジカルシンキングなどを体系的に見直し、議論する場を設けている。多様性の中でトレーニングすることにより、オフィス全体の成長を図る。
グローバルトレーニング
各メンバーのステージに応じて、ベルガーのグローバルトレーニングにも参加することが可能。スキルアップのみならず、グローバルネットワークを築く機会でもある。
海外エクスチェンジ
社内での公募制による海外オフィス勤務や、期間の長短に関わらず、海外オフィスのプロジェクトメンバーとして海外勤務できる機会を設けている。
MBA留学支援制度
社内公募制の支援制度。
チャレンジクラブ
社内推薦制。世界各国のオフィスから選りすぐりのコンサルタントが集い、最高峰の指導を受けることができる。
ローランド・ベルガーの社員の声
ローランド・ベルガーの社員の声を以下に引用する。
初期は、残業もあったりと大変な時期もありましたが、今は個人に合わせてフレキシブルに働き方を調整できたり、時間内に終わらせるという方針に大転換しました。コンサルやミドル・バックオフィスを含め、女性比率も上がりました。
働き方の柔軟性と自主性が保たれた今のローランド・ベルガーは、とても働きやすいと思います。コンサルはもちろんのこと、ミドル・バックオフィスでも、自由や主体性を持って仕事をしたい方にぜひ入社いただきたいです。
手を挙げればやりたいことをやらせてくれる起業家精神・柔軟性がローランド・ベルガーの特徴です。会社が指示して、全員が同じキャリアプランに当て込められるのではなく、個人の意向に合わせて色々なステップを歩むことが奨励されています。
例えば、入社したばかりの頃、何もできないながら、手を挙げたプロジェクトにアサインしてもらい、本当に丁寧に教えてもらいながら仕事をさせてもらいました。また、1年間の大型プロジェクトでは、クライアント内部で次々と新しい重要テーマにチャレンジしたいという要望を叶えてもらったこともあります。間違いなく、手を挙げた人が楽しめ、自分らしいキャリアを形作れる会社だと思います。
ローランド・ベルガーは「議論」を大切にする社風ですが、コンサルタントとして一番大切なスキルもまた、「議論力」だと私は思っています。「議論」できるコンサルタントであるためには、「聴く力」と「多様な視点」が必要です。
1つ目の「聴く力」。コンサルタントの本質的な能力は、極論すれば、データ情報や知識を精緻華麗に分析して伝授するとか、自分が組み立てた論理を説得力をもって伝えるとか、そういうこととは関係ありません。クライアント企業は、何度もトライして越えられなかった課題を我々に投げかけてきます。瞬発力に頼った表層的な解決策など、なんの価値もありません。クライアントの言葉の裏に隠された様々な背景をきちんと理解するために、まず「聴く」。黙って「聴く」。その上で、解決策ではなく、課題認識を広げる問いかけやアイディアをぽんと投げ込んでみる。それに対して先方が「想い」投げ返してくる。また「聴く」。そしてこちらからも投げ返す。このやりとりを繰り返す中で、進むべき方向がクリアになっていく。そういった感覚をお互いに味わえた時、コンサルティングは成功したと言えるのです。
ローランド・ベルガーの社会貢献・ESG
温室効果ガス実質ゼロへ
2028年までにカーボンニュートラル(温室効果ガス実質ゼロ)の達成を目指し、Science Based Targets Initiative (SBTi。科学的な根拠に基づく目標設定)に取り組んでいる。
温室効果ガスの削減目標
2028年までに達成を目標とする項目を設定し、実現へと取り組んでいる。
- SBTiが分類するCO2排出量を60%削減
- 再生可能エネルギーの年間調達量を100%に増やす(2019年は24%)
- ビジネス出張に起因するCO2排出量を40%削減(フルタイム換算)
達成に向けた取り組み
社用車に関する規則の刷新、再生可能エネルギーやテレワークの活用などの施策を実施予定。最低限のCO2排出に対しては、気候保護関連の活動によって相殺を目指す。
「グローバルなコンサルタント会社として、私たちは自分たちのビジネスが気候に与える影響を十分に認識しています。業界の模範となるだけでなく、持続可能なビジネスを行うための効果的な方法をクライアントに示したいと考えています。」
Stefan Schaible
シニアパートナー, GLOBAL MANAGING PARTNER
フランクフルトオフィス, Central Europe