ベイン・アンド・カンパニーBain And Company
企業について
ベイン・アンド・カンパニー(Bain & Company)は、ボストンに本社を置く世界的コンサルティングファーム。世界約36カ国に約56のオフィスを展開する。1973年にビル・ベイン他4名のコンサルタントによって設立された。
同社は、徹底した成果主義で知られる。その徹底ぶりは、BCGやマッキンゼーなどの競合コンサルファームと明確に差別化されており、ハーバード・ビジネス・スクールのケーススタディーにてその差別化が取り上げられるほどである。同社の創設者であるビル・ベインは「レポートを提出したら終わり」というそれまでのコンサルティングの在り方に意を唱え、BCGから独立。クライアント企業とともに問題解決を推進し、具体的な結果につなげることまでをその業務の範疇とするベイン・アンド・カンパニーを設立した。
同社の「結果にこだわるコンサルティング」の徹底は、こうした創業者の意志を現在まで受け継いだものである。同社は、プロジェクト後の顧客の企業価値変化をモニタリングするシステムを導入したり、ベインキャピタル(プライベート・エクイティ・ファンド)、ブリッジスパングループ(非営利組織に特化したコンサルティングファームを立ち上げたりと、顧客企業のみならず、コンサルティング業界においても変革を起こし続けている。
※現在、ベインキャピタルとベイン・アンド・カンパニーは法的、資本的にも関係はなく、完全な別会社となっている。勿論、機密情報の共有なども一切ない。
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代表者奥野慎太郎マネージング ディレクター
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設立1982年(日本オフィス)
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所在地東京都港区赤坂 9-7-1 ミッドタウン・タワー 8階(日本オフィス)
News & Topics
理念
クライアントに変革をもたらす
「結果主義」こそがベインの核となる概念である。
ベインのコンサルタントに求められることは、自己成長をしつつも、チームの共有された目標を達成することである。
この姿勢こそが、コンサルタントとクライアントの関係を良好なものにしているのである。
ベインのコンサルタントは、クライアントに対して斬新なインパクトを与えるというミッションの下、True North(真北)の価値観に沿って業務を行っている。True Northとは、すべてのステークホルダーに対して常に正しいことを行うというコミットメントである。
この姿勢こそが、コンサルタントとクライアントの関係を良好なものにしているのである。
ベインの「True North(真北)の追求」の内容を以下に引く。パッションとコミットメント:
「結果主義」こそがベインの核となる概念である。
「結果」を求める熱意、すなわちそれがクライアントの成功を意味します。ベインは最高のクオリティ、プロフェッショナリズム、そして倫理規範の順守をもって支援します。オープンで誠実:
誠実に、現状をありのままに伝えることを大切にしています。現在信じていることに対して、1%でも誤っている可能性があれば、それを正直に伝えます。
実践的:
実践的で「自ら動く」アプローチをもって、業務遂行を重視し、判断をアクションに転換します。
One Team:
「ワン・チーム(1つのチーム)」の考え方で信頼しあい、敬意を表してお互いをサポートする。常にこの考え方を大切にしています。この行動規範のもと業務を遂行することで、クライアントの成功を実現します。
コーポレートサイトより引用
沿革
以下に同社の主な沿革を記載する。
- 1973年
- ボストンコンサルティンググループ(BCG)から独立したビル・ベインにより米国ボストンに設立。
- 1980年
- 結果主義が常に遂行されるよう、プロジェクト後における顧客の企業価値のモニタリングシステムを導入
- 1981年
- 東京オフィス開設。
日本企業へのグローバル視点でのコンサルティングの提供、海外企業への日本企業の優位性という視点から学び取ること を視野に入れて設立。 - 1984年
- ベインキャピタル設立。
- 1990年代
前半 - アジア地域で北京、香港、ソウル、シンガポールオフィスを開設。新リーダー、ミット・ロムニーのもと経営改革を行う。
- 1999年
- ベインのオンラインスキルディベロップメントシステムが"The Corporate University Awards"を受賞。
サービス
業界別コンサルティングサービス
- テクノロジー
- 消費財
- 産業材、サービス
- 通信
- プライベートエクイティ
- 金融サービス
- 小売
- 自動車
- ヘルスケア
- 産業機械
- 化学製品
- 航空宇宙、防衛、政府関連
- インフラ、建設、建築
- 航空、運輸
- 農業
- エネルギー、天然資源
- 石油、ガス
- 金属/工業
- ソーシャル/公共セクター
- 林業/紙/パッケージ
- 公益事業/再生可能エネルギー
- メディア/エンターテイメント
機能別プラクティス
- アジャイル
- コーポレート・ファイナンス
- デジタル
- IT
- 企業買収、合併(M&A)
- 組織
- オペレーション
- 業績改善
- チェンジ・マネジメント
- 戦略
- サステイナビリティ
- トランスフォーメーション
- アドバンスド・アナリティクス
- 顧客戦略/マーケティング
ベインのコンサルティングの根幹は「結果主義」からなる。そして、その結果は組織が一丸になってこそ実現されるものである。
ベインの本業はコンサルティングではあるが、重要なのはそこで培われた知識をいかに社会へと還元できるかである。ベインではそのような社会貢献意識の高い人材を求めている。
キャリアパス
上下関係を排した、可能な限りフラットな組織
ベインにおけるキャリアは
■ アソシエイトコンサルタント、
■ シニアアソシエイトコンサルタント、
■ コンサルタント、
■ マネージャー、
■ シニア マネージャー、
■ アソシエイト パートナー
■ パートナー
である。しかし、これは上下関係を示すものではない。ベインではフラットな関係の中で活発に意見し合うことに価値があると考えている。ベインのキャリアパスはその時点で求められている能力・レベルを表しており、実力さえあれば短期間で昇進することも可能である。社員のキャリア構築は、トレーニング、メンタリング、フィードバックなどによって支援されている。
トレーニング
極めて密度の濃い、実践的なトレーニング
ベインのトレーニングの特徴はその密度の濃さとグローバル感覚である。オンラインでのトレーニングシステムも用意しており、いつでも自分を成長できる環境が整っている。
具体的なトレーニングは以下の通りである。
■ 東京オフィスでの1〜2週間の導入プログラム、及びグローバルでのトレーニング
■ アソシエイトコンサルタント・トレーニング(米・ケープコッド、バージニア等にて開催)
■ シニアアソシエイトコンサルタント・トレーニング(タイ・プーケット、メキシコ・カンクン等にて開催)
■ コンサルタント・トレーニング(米・マイアミ、カナダ・モントリオール等にて開催)
■ シニアコンサルタント・トレーニング(米・カリフォルニアにて開催)
■ マネージャー・トレーニング(スペイン・バルセロナ、米・マイアミ等にて開催)
■ その他、語学研修等の多彩な国内トレーニング
プロボノ
非営利団体への無償コンサルティング
ベインでは、結果主義というベインのDNAとそのコンサルティング手法を活かした社会貢献活動として、各種非営利団体への無償コンサルティング支援を行っている。
以下に同社サイトにて紹介されているプロボノ情報の一部を引く。
NPO法人フローレンス
法人概要:
働く母親の最大の悩みである病児保育問題の解決のためのベビーシッター事業を運営
ベインのご支援:
・過去の利用実績と潜在・既存顧客調査を通じた新価格体系の提案
・顧客・スタッフのロイヤリティ向上による成長の提言
・要員計画適正化の提案
NPO法人ブリッジフォースマイル
法人概要:
様々な事情で親と暮らせない児童養護施設の子どもたちが社会へ自立していくために、様々な支援を実施
ベインのご支援:
関係者インタビュー・既存/潜在ボランティア調査を通じて、人材マネジメント、組織体制、新規事業を提案
書籍
ベインへの転職を志す方へ、面接までに読むべきお勧めの書籍をご紹介します。
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コア事業進化論―成長が終わらない企業の条件
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M&A 賢者の意思決定―成功企業に学ぶ4つの基本原則