PwCアドバイザリー M&Aや事業再生の知見で企業変革を担うFAS
PwCアドバイザリーは、世界に広がる広範なネットワークとディールズ領域における高度な専門性を活かし、企業の重要な局面における意思決定を推進してきた。本記事では、企業の特徴や理念、沿革、主要なサービス内容、求める人物像、入社後のキャリアパスやトレーニング内容、社員の声、社会貢献・ESG、関連書籍について整理する。
PwCアドバイザリー HPより
PwCアドバイザリーとは
PwCアドバイザリー(PwC Advisory)は、PwCのメンバーファームとしてディールズアドバイザリーサービスを提供する企業である。M&Aや事業再編・再生、インフラ構築などの領域を中心に、民間企業や政府機関に対して経営課題解決に向けた専門的な助言および実行支援を行っている。同社が所属するPwCは、1849年に設立されたプロフェッショナルファームのグローバルネットワークであり、世界136カ国に拠点を有する。
コンサル業界地図(領域別)
同社は、1999年に設立された組織を前身とし、2016年の組織変更によりディールズ領域に特化する現在のPwCアドバイザリー合同会社となった。この再編により、コンサルティング部門とは異なる専門性を明確にし、有事における企業の課題解決を支える体制を強化している。
最大の特徴は、世界に広がるPwCのグローバルネットワークや、PwC Japanグループ内の各法人(監査、税務、法務など)と「One Team」として連携する点である。国境を越えたクロスボーダー案件や複雑な課題に対しても、各分野の専門家が知見を結集し、総合的な解決策を提供している。
主な事業内容として、M&A戦略の策定からデューデリジェンス、ディール後の統合(PMI)に至る一連のプロセスを支援している。加えて、業績悪化からの事業再生計画の策定や、インフラ・官民連携(PPP)の推進、不正調査(フォレンジック)など、多岐にわたる領域で伴走型のサポートを行っている。
近年は、ESG(環境・社会・ガバナンス)やデジタルトランスフォーメーション(DX)といったテーマとM&Aを掛け合わせた支援にも注力している。単なる取引の成立にとどまらず、クライアントの持続的な成長や中長期的な企業価値の向上に向けた取り組みを後押ししている。
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代表者代表執行役社長:鈴木 慎介
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設立1999年(組織変更:2016年)
※PwC(グローバル)の起源は1849年 -
従業員数約940名(2025年6月時点)
※PwC全体(グローバル):364,782人(2025年時点) -
所在地東京都千代田区大手町1-1-1
大手町パークビルディング -
拠点数※PwC全体(グローバル):136カ国(2025年時点)
News & Topics
PwCアドバイザリーの理念
以下にPwCアドバイザリーの企業理念を引く。
Our Purpose
社会における信頼を構築し、重要な課題を解決する
To build trust in society and solve important problemsOur Approach
ディールオリジネーション
私たちは、豊富な業界知見と高度な専門性、グローバルネットワークを駆使し、複雑な経営課題を成長の原動力へと転換します。
今後の産業構造の変化を見据え、業界再編を牽引するディール(取引)を構築し、戦略策定から実行・価値創造までを一気通貫で推進することで、クライアントの課題解決にとどまらず、業界の変革と社会課題の解決へとつながる好循環を生み出します。Our Concept
ディールを通じた変革の実現
持続的な成長は、絶え間ない変革から生まれます。
私たちはM&A、カーブアウト、事業再生・再編といったディールを、一過性のものではなく、事業と組織の新陳代謝を促す起点と捉えます。Transact to Transform —— ディールで変革を起こし、
Transform to Transact —— その変革から次のディールへ私たちは、この循環を通じて戦略立案から実行までを伴走支援することで、高い不確実性の中でも持続的な価値創造を実現します。
PwCアドバイザリーの沿革
以下にPwCアドバイザリーの主な沿革を記載する。
- 1999年
- PwCアドバイザリー株式会社を設立。
- 2010年
- PwCアドバイザリー株式会社、プライスウォーターハウスクーパース コンサルタント株式会社、プライスウォーターハウスクーパースHRS株式会社が経営統合し、「プライスウォーターハウスクーパース株式会社」となる。
- 2016年
- PwC Japan組織再編により、プライスウォーターハウスクーパース株式会社のディールアドバイザリー部門とプライスウォーターハウスクーパース マーバルパートナーズが統合し、「PwCアドバイザリー合同会社」となる。
PwCアドバイザリーのサービス
ファンクション
Strategy
- 企業パーパス策定
- 中期経営計画策定
- ステークホルダーマネジメント
- バリューコンサルティング
- M&A戦略
- 技術戦略
- IP(知財)戦略
- 企業不動産戦略
- ESG戦略・サステナビリティ経営戦略
- データアナリティクス
- スタートアップディールアドバイザリー
M&A
- フィナンシャルアドバイザリー
- バリュエーション
- ジョイントベンチャー・アライアンス
DD & PMI
- デューデリジェンス
- PMI(M&A後の価値創出)
- カーブアウト
Restructuring
- フィナンシャルリストラクチャリング
- オペレーショナルリストラクチャリング
- グローバルオペレーティングモデル改革
- グループ再編
- 危機対応・ガバナンス強化
Infrastructure
- 民間インフラプロジェクト
- 都市開発における価値創造
- PPP/PFI (官民連携事業)
インダストリー
- 自動車(モビリティ)
- ビジネスサービス
- 重工業/産業機械/建設/エンジニアリング
- 素材/化学/金属
- テクノロジー/情報通信/エンタテイメント&メディア
- ヘルスケアサービス/医薬・ライフサイエンス
- 消費財/小売/流通
- 運輸/物流
- 官公庁/地方自治体/公的機関/都市・インフラストラクチャー
- エネルギー・ユーティリティ/資源・鉱業
- 金融サービス
- プライベートエクイティ
- 不動産
- ホスピタリティ&レジャー
- 商社
- 宇宙/防衛
PwCアドバイザリーの求める人物像
PwCアドバイザリーでは、企業変革を支えることで自己の成長を実現しながら、専門性を継続的に深めていきたい人材を求めている。具体的には、「ディール戦略策定」「M&A」「事業再生」「公共インフラ/社会インフラ」の各領域について総合的な視点を持ち、戦略とファイナンスの両軸でスキルと知見を蓄積しようとする姿勢が重視されている。
また、社会課題の解決と企業価値の向上を両立させるというPwCのPurposeへの共感も、採用において重要な要素として位置づけられている。クロスボーダー案件での海外オフィスとの協働や、窮境企業の再生・再成長、さらには業界再編といった大規模かつ社会的インパクトの大きな案件に主体的に挑戦しようとするマインドが、同社の求める人物像と合致する。
PwCアドバイザリーでのキャリアパス
PwCアドバイザリーでは、アソシエイト、シニアアソシエイト、マネージャー、シニアマネージャー、ディレクター、パートナーという職位でキャリアが進んでいく。職域ごとに求められる役割が明確に定義されており、各職位の役割に応じた能力を最大限に発揮することが期待される。
アソシエイト/シニアアソシエイト
上司の指示やサポートのもと、顧客担当者と信頼関係を構築しながら、コンサルタントとして必要なスキルと専門性を身に付けていく段階にあたる。
マネージャー/シニアマネージャー
現場責任者として、プロジェクトのスケジュールや品質の管理を担う。顧客担当者との関係構築に加え、アソシエイトやシニアアソシエイトの指導も求められるポジションとなる。
ディレクター
プロジェクトの範囲や進め方、方向性を決定する立場として、クライアントの主要担当者との信頼関係を深め、継続的な案件受注に責任を持つ。スタッフの指導も担う。
パートナー
複数プロジェクトを統括する最上位のポジション。新規顧客の開拓や組織マネジメントに加え、同社の経営にも参画する役割を担う。
キャリアの方向性はマネジメント領域だけにとどまらず、業務(戦略)やテクノロジーのスペシャリストとして専門性を深めるパスも用意されており、どちらの方向へ進むかは社員自らが選択できる。また、PwC内の各法人や国内外部機関への異動希望を提出できる公募制の異動支援プログラム「Open Entry Program」も設けられており、長期的な視点でキャリア形成を支える仕組みが整っている。
PwCアドバイザリーのトレーニング
PwCアドバイザリーでは、グローバルレベルで共通のプログラムをベースに日本固有の視点を加えたカリキュラムを導入しており、集合研修・e-learning・海外研修を組み合わせることで、時間や場所を問わず各自のスタイルに合わせた学習を可能にしている。業界知識や専門知識を体系的に習得できる多数のカリキュラムが用意されており、思い描くキャリアの実現に向けて継続的に成長できる環境が整っている。
入社後の研修としては、コアスキル研修、専門研修、海外研修、語学プログラムに加え、PwCアドバイザリー独自の研修プログラムである「Edge Programme」が用意されている。Edge Programmeでは、育成担当者やディールアドバイザリーの専門家によるテクニカルスキルとビジネススキルの習得を中心に、国際的なイベントへの参加やグローバルなネットワーク形成の機会も提供される。
これらの研修体系に加え、Digital Upskillingによるデジタル領域の知識・能力の強化や、英語・中国語・日本語など自身のニーズに合わせて語学を学べるGlobal Communication Programなど、多様な制度・コンテンツが活用できる。
PwCアドバイザリーの社員の声
PwCアドバイザリーには、公認会計士はもちろん、金融機関や事業会社など多様な経歴を持つプロフェッショナルが集まっており、自分に合った働き方を実現できる環境が整っている。個人の希望を尊重する姿勢を感じている社員もいる。以下に、そうした環境で働く職員の声を引く。
自分のキャリアの幅をどんどん広げていきたい人もいますし、ワークライフバランスを重視して働きたい人もいます。本人の希望を尊重してくれる環境の整備に、会社が力を入れてくれることを実感します。
業務の難易度が高い一方で、チームプレーを大切にする文化があり、相談しやすい職場環境であることへの言及もある。
PwCアドバイザリーのメンバーは誰もが相談に乗ってくれます。普段からチームプレーで働いているためか、相手を思いやる意識の強い人が多いと思います。
PwCアドバイザリーの社会貢献・ESG
PwCアドバイザリーが属するPwC Japanグループは、「社会における信頼を構築し、重要な課題を解決する」というPwCのPurposeに基づき、環境・コミュニティ・ガバナンス・社会変革の各領域にわたるソーシャルインパクト(Social Impact)活動に取り組んでいる。
環境への取り組み
PwCは、Science Based Targets(SBT)として、グローバルネットワーク全体で温室効果ガス排出量のネットゼロを達成する目標を設定し、気候変動への対応を事業活動に組み込んでいる。
コミュニティへの支援
「Resilient Communities(社会全体のレジリエンス向上のために)」をグローバル共通のテーマに掲げ、デジタルスキルの習得支援、気候変動への対応、機会格差の解消に向けた幅広い活動を展開している。具体的には、中高生を対象とした「未来のしごとワークショップ」や、女子中高生向けのSTEAMリーダー育成プログラム「Design your future」を実施しているほか、2011年の東日本大震災直後から現在に至るまで東北復興・創生支援を継続している。また、社員・職員の専門スキルを活かしたプロボノ活動を組織的に推進しており、社内コミュニティ「プロボノネットワーク」を通じた自発的な活動参画も後押ししている。
コレクティブインパクトの創出
NPO・NGO、政府・自治体、民間企業など異なる組織との共創によって社会の持続的な変革を目指す「コレクティブインパクト」の実現にも取り組んでいる。個人の関心を起点に社会課題を持ち寄り、多様な専門性を持つ参加者が共に解決策を模索する場「Collective Impact Base」を通じて、社会課題への新たなアプローチを推進している。
インクルージョン&ダイバーシティ(I&D)
多様な視点からイノベーションを起こし、クライアントや社会の課題解決に貢献することを目的に、インクルージョン&ダイバーシティ(I&D)の推進にも継続的に取り組んでいる。
PwCアドバイザリーについてのFAQ
PwCアドバイザリーはどのような強みを持つ企業ですか?
PwCアドバイザリーの最大の強みは、世界136カ国(2025年時点)に展開するPwCのグローバルネットワークを基盤とした圧倒的な情報量と、国内の「One Team」体制にあります。M&Aや事業再生といった複雑な課題に対し、税務、監査、法務、コンサルティングなどの各法人が密接に連携し、一気通貫のソリューションを提供できる点は他社にない特徴です。特にクロスボーダー案件においては、現地の商習慣や規制に精通した各国のメンバーファームと協働することで、精度の高いデューデリジェンスや統合支援(PMI)を実現しています。また、単なる財務アドバイスにとどまらず、戦略策定から実行まで伴走する姿勢が、多くのクライアントから高く評価されています。これにより、企業が直面する経営危機の克服や、中長期的な企業価値の向上を実効性のある形で支援することが可能となっています。
PwCアドバイザリーが支援する主な事業領域は何ですか?
PwCアドバイザリーは、ディールズ領域に特化した専門家集団として、M&A、事業再生、インフラ構築、フォレンジック(不正調査)の4つの柱を中心に支援を行っています。M&A領域では、戦略策定から交渉支援、PMIまでを一貫してサポートし、事業再生領域では、窮境にある企業の財務・事業両面からの再建計画を策定します。また、公共インフラやPPP(官民連携)プロジェクトの推進、企業不祥事における不正調査やリスク管理体制の構築など、社会的重要度の高い領域でも高度な知見を提供しています。近年では、ESGやDXの観点を取り込んだディール戦略の支援にも注力しており、時代の変化に即した企業価値の再定義と向上を後押ししています。クライアントのライフサイクルにおけるあらゆる重要な局面において、財務知見を軸とした多角的なアドバイスを提供できる点が同社の事業領域の広さを象徴しています。
他のBIG4系FASと比べた場合、PwCアドバイザリーの特徴は何ですか?
他のBIG4系FASと比較した際のPwCアドバイザリーの特徴は、ディールズ部門がコンサルティング部門から完全に独立した組織体として専門性を追求している点にあります。2016年の組織変更により、コンサルティング部門がPwCコンサルティング合同会社へ統合された一方で、PwCアドバイザリーはM&Aや再生といった「ディールズ」に特化する道を選びました。これにより、ディール特有のスピード感や有事の緊迫感に対応できる高度にプロフェッショナルな人材が集積しています。また、PwC Japanグループ内での連携の深さも際立っており、特に財務アドバイザリーと税務、監査の壁が低く、クライアントに対してシームレスなトータルサービスを提供できる文化が根付いています。業界ごとのセクター知見も豊富であり、製造業からテクノロジー、金融まで、専門チームがグローバルと連携して最先端のトレンドを支援に反映させています。
PwCアドバイザリーにおけるデジタルやDXへの取り組みはどのようなものですか?
PwCアドバイザリーでは、M&Aや事業再生のあらゆる局面においてデジタル技術を駆使した「データドリブン」な支援を強化しています。具体的には、デューデリジェンスにおける膨大なデータの解析によるリスク抽出や、PMI(統合支援)におけるITシステムの統合・最適化支援などが挙げられます。また、ディールを通じたDXの実現を目指し、ターゲット企業のデジタル資産の評価や、買収後のデジタル変革ロードマップの策定など、財務とテクノロジーを融合させたアドバイザリーサービスを提供しています。同社は「デジタルアクセラレーター」と呼ばれる人材育成プログラムを推進しており、全職員がデータ分析スキルやAI活用知見を備えることで、伝統的な財務手法にデジタルの力を掛け合わせた高度な付加価値の創出を目指しています。これにより、不確実な経営環境下においても、データに基づく確かな意思決定を支援する体制を構築しています。
PwCアドバイザリーのM&A以外の事業再生やインフラなどの支援内容について詳しく教えてください。
PwCアドバイザリーは、M&A以外の領域でも社会基盤を支える重要な支援を行っています。事業再生領域では、法的整理・私的整理を問わず、キャッシュフロー改善や不採算部門の切り出しなど、企業の根源的な再建に向けた伴走支援を行います。インフラ・官民連携(PPP)領域では、スマートシティの構築やエネルギー転換、交通インフラの整備など、官公庁や民間企業と協力して大規模な社会課題の解決を目指すプロジェクトを財務・戦略面からリードしています。また、フォレンジック領域では、企業不正やサイバー攻撃、マネーロンダリングなどのリスクに対し、デジタルフォレンジック技術を用いた高度な調査と再発防止策の構築を提供しています。これらのサービスは、企業の不祥事や社会構造の変化といった「有事」において特に真価を発揮するものであり、同社が培ってきた高い専門性と倫理観、そしてグローバルな知見が最大限に活用されています。
PwCアドバイザリーの関連書籍
PwCアドバイザリーへの転職を志す方へ、同社および業界への理解を深めるうえで参考となる書籍をご紹介します。
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M&Aを成功に導く ビジネスデューデリジェンスの実務【第4版】
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