コーポレイト ディレクション 現場起点の支援を行う日本初の独立系戦略コンサル
コーポレイト ディレクションは、欧米系ファームが主流だった時代に日本で独自に生まれ、トップとミドルの双方を巻き込む支援スタイルで、国内外の企業の経営課題に関わってきた。本記事では、企業の特徴や理念、沿革、主要なサービス内容、求める人物像、入社後のキャリアパスやトレーニング内容、社員の声、関連書籍について整理する。
コーポレイト ディレクション HPより
コーポレイト ディレクションとは
株式会社コーポレイト ディレクション(Corporate Directions, Inc.、以下:CDI)は、1986年に設立された、日本初の独立系戦略コンサルティングファームである。経営戦略の立案および実施支援を中心に、上場会社をはじめとした国内外の企業に対して事業戦略や組織・人事、M&Aなど幅広い経営課題へのコンサルティングを提供している。現在は国内外に計7拠点を展開し、グループ全体で80人規模の体制で運営している。
コンサル業界地図(領域別)
コーポレイト ディレクション
CDIは、外資系コンサルティング会社(当時は欧米系ファームのみ)が日本市場を席巻していた1980年代半ば、外資系ファーム在籍者10名によるスピンアウトによって設立された。設立の背景にあったのは、欧米発の分析・思考様式と日本企業の経営実態との間にある摩擦であり、その調和を日本の現場に即した形で探求することを創業の出発点としている。いわゆる「日本初の独立系戦略コンサルティングファーム」として、日本語・日本文化に根ざしたアプローチで経営支援を行ってきた点が設立時からの特徴である。
「依頼主(クライアント)との共創」を基軸としたアプローチ
CDIの支援の特徴の一つは、経営トップ層のみならず、ミドル層(中間管理職)を含む組織全体を巻き込みながら、戦略の実行を伴う変革を推進しようとする点にある。欧米系ファームが主にトップダウン型のアプローチをとってきたのに対し、CDIはボトムアップの動きが経営において重要な位置を占める日本企業の実情を踏まえ、組織の現場に立ち入った実践的な支援を志向してきた。同社はコンサルティング組織を「組織体というより、プロフェッショナルの集合体」と位置づけており、依頼主(クライアント)と共に新しい調和を見出していく実践的な活動を自社の使命として掲げている。また、特定のファームブランドに依存せず、メンバー自身の独立・自立を重視した運営姿勢を40年近くにわたって貫いてきた。
領域・体制の拡張とグループ展開
設立以降、CDIはコンサルティング領域の拡充とグループ体制の整備を段階的に進めてきた。医療経営コンサルティングを担うCDIメディカルをはじめ、複数のグループ会社・関連事業を擁するCDI Groupを形成している。現在のグループ構成は、専門特化型コンサルティング(Specialized Consulting)、社内レーベル(Label)、合弁事業(JV Business)、スタートアップ部門(Start-up)という区分で整理されており、戦略コンサルティングを核としながら、隣接領域にも事業を広げている。
アジア展開への注力
国内での実績を土台に、CDIはアジア地域への展開を本格化させてきた。上海・ホーチミン・バンコク・シンガポール・台北の各都市に拠点を設け、日本企業の東南アジア・中国市場への参入・事業拡大を一貫して支援するサービスを提供している。市場・競合調査から事業戦略の立案、戦略実行の支援、M&A・PMI(買収後の統合支援)に至るまで、進出プロセス全体を対象としており、アジアをフィールドとした戦略コンサルティングが現在のCDIの重要な柱の一つとなっている。
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代表者小川 達大
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設立1986年1月
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従業員数グループ全体80人(2023年5月現在)
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所在地東京都品川区東品川2-2-4
天王洲ファーストタワー23階 -
拠点数国内外7拠点(2026年5月時点の公開情報および2024年福岡拠点開設プレスリリースより)
News & Topics
コーポレイト ディレクションの理念
CDIの理念を以下に引く。
CDIの運営理念とマネジメント
CDIは、創業以来、自立を貫いてきました。
コンサルタントとして、真の意味での自由な発想力と創造性を培うために、自立していることが不可欠な条件であると考えてきたからです。
CDIは、株式会社の形態をとってはいますが、通常の意味での会社とは一線を画します。
会社があって従業員としてのコンサルタントが所属する、とは考えておらず、自らに拠って立つコンサルタントがいて創造的空間を共有するために集団を形成している、と考えます。各コンサルタントは、CDIの組織目標のために仕事をしているわけではありません。組織としてのCDIが、いたずらに拡大をめざすこともありません。CDIの組織目標がもしあるとすれば、それは創造的人材開発そのものです。CDIという空間は、「おでん屋の出汁」「漬物の糠床」のような存在に過ぎません。各コンサルタントはよい出汁や糠の中で成長し味わいを増し、同時に出汁や糠に逆に深みを与えることで次代に引き継いでいきます。コンサルティングの世界での「職人にとってのより良き工房であること」を旨として運営されているのです。
ビジネスとしての側面をもちながら、こうした自由・自立の集団であり続けることは、きわめて繊細な知恵と不偏不党の精神を要します。しかし、それこそCDI創業のもう一つの目論見であり、「プロフェッショナルによるプロフェッショナルのための組織を、日本人プロフェッショナル自らが作ったらどうなるか」という実験・挑戦なのです。
CDIについて知るより引用
コーポレイト ディレクションの沿革
以下にCDIの主な沿革を記載する。
- 1986年
- BCG出身の10名のコンサルタントにより、国内初の独立系経営戦略コンサルティング会社として設立。
- 2005年
- CDIメディカルを設立。
- 2006年
- CDIソリューションズ(現 アクティベーションストラテジー)を設立。
- 2008年
- 中国にCDI-China(上海支社)を設立。
- 2011年
- ベトナムにCDI-Vietnam(ホーチミン支社)を設立。
- 2012年
- シンガポールにCDI Asia Pacificを設立。
- 2024年
- 福岡市に国内拠点CDI-Kyushuを開設。
- 2025年
- 新部門、Strategic Capital Advisoryを設立。
コーポレイト ディレクションのサービス
インダストリー
- 金融
- 自動車
- IT・情報通信
- メディア
- エネルギー
- 素材
- 化学
- エレクトロニクス
- ヘルスケア・ライフサイエンス
- 医療・介護・福祉
- 食品
- 消費財
- 流通・小売
- サービス
- 不動産
- 建築
- 運輸
ファンクション
- 全社戦略・事業戦略
- 新規事業
- 営業・マーケティング
- R&D・イノベーション
- オペレーション
- 組織・人事
- ベンチャー支援
- M&A・PMI
- 海外コンサルティング
コーポレイト ディレクションの求める人物像
CDIでは、コンサルタントという職業を「仕事ではなく生き方」と位置づけており、採用においても「CDIの仕事をこなす労働力ではなく、仕事をつくる仲間」を探すという姿勢を明確にしている。新卒・中途いずれの採用においても、特定の人材像を限定せず、自立した個人としての意思と覚悟を重視した選考が行われている。
同社が向かないとする人物像として、与えられた課題や明確な答えを求めがちな人、安易な「近道」を求める人、給与・待遇を判断軸に置く人、仕事とプライベートを切り分けて考える人が挙げられている。裏を返せば、課題を自ら見出す創造力を持ち、全力で考え動き続ける覚悟があり、仕事への内なる衝動が生き方と結びついているような人材が求められている。
採用の仕組みとして「徒弟制」を採用しており、マネージングディレクター(経営陣)自らが採用基準と選考プロセスを定め、少数精鋭の人材を受け入れ育成に責任を負う体制となっている。「Up or Out(昇進できなければ退職)」の仕組みはとらず、個人差を認めながら自立したコンサルタントとして「育つ」ことができる環境を重視している。
コーポレイト ディレクションでのキャリアパス
CDIの職位は、アソシエイト、コンサルタント、マネージャー、プリンシパル、マネージングディレクターの5段階で構成されている。
同社は個々のコンサルタントの成長を、画一的なキャリアの積み上げではなく、各人の固有の資質に根ざしたコンサルティングスタイルを確立していく過程として捉えている。そのため、昇格のペースも個人差があって然るべきという考え方を採っており、たとえばマネージャーへの昇格までに要する期間も人によって異なる。
育成の基本方針として「Up or Out」を採らず、入社したメンバー全員を一人前のコンサルタントに育て上げることを掲げている。豊富な実務経験を通じた成熟を重視し、長期的な視点で人材を育成する姿勢が特徴である。マネージングディレクター(経営陣)がメンターとして新メンバーの成長を見守る「徒弟制」のもと、コンサルティングという仕事の全体像を早期から体感できる環境が整えられている。
コーポレイト ディレクションのトレーニング
CDIでは、OJTを育成の基本と位置づけており、実際のプロジェクトへの参画を通じて実力を養う方針をとっている。先輩コンサルタントが仮説の立て方や情報収集・分析の進め方、成果物の作成からクライアント対応まで、実務全般にわたって関わりながら指導にあたる。
新人研修
入社直後の約1カ月間、座学・演習・実践を組み合わせた研修が行われる。なかでも模擬プロジェクト(通称「一か月研修」)は研修の核となるプログラムで、チームを組んで仮想の案件に取り組むことで、現場に近い感覚でコンサルティングの流れを体験できる。
【新人研修メニュー例】
- CDIのコンサルタントとしてのマインドセット
- 経営戦略、アカウンティング等の基礎知識
- ロジカルシンキング、情報収集、ヒアリング、資料作成、数値分析等の基礎スキル
- 模擬プロジェクト
月イチ勉強会
入社後1年未満のメンバーを主な対象に毎月開催される。実務との接続を意識しながら、座学とアクティブラーニングを組み合わせた形式で知識を深める場として位置づけられている。
【月イチ勉強会のテーマ例】
- データビジュアライゼーション
- 財務モデリング
- 組織行動論
- 会社法
コーポレイト ディレクションの社員の声
CDIは、業界別の担当分けを設けず、多様な業種・テーマのプロジェクトに携わることができる環境を持つ。分業制による効率化よりも、コンサルタント一人ひとりの幅広い経験と成長を重視する姿勢は、同社の組織運営の根幹をなしている。以下に、こうした環境で働く社員の声を引く。
CDIは、ファーム内で細かい業界分担がないため、多くの業種のプロジェクト経験が出来ます。また、扱うテーマも幅広く、企業の様々な変革に関わることが出来ます。
ファーム内の運営最適化を目指すならば、ファーム規模を大きくして、分業制にした方が効率的です。しかし、敢えてそうしないCDIは、私にとって非常に合っているファームでした。CDI公式サイトより引用
こうした幅広い経験を積める環境は、CDIが「修行の場」として成長を追い求める場であることとも通じている。入社の決め手としてこの言葉を挙げる社員もいる。
石井さん(代表取締役)に面接の時に言われた、「CDIは修行の場である」という言葉がとてもしっくりきました。
まだ能力はないけれど、がむしゃらに成長を追い求められる環境で独り立ちできるようしっかり頑張る、という感覚が自分には非常に合っていると思ったのが決め手になりました。CDI公式サイトより引用
コーポレイト ディレクションについてのFAQ
CDIはどのような企業を支援していますか?
CDIは、上場会社を中心とした国内外の民間企業を主な支援対象としています。累計約1,000社の顧客実績を持ち、業種・規模を問わず幅広い企業の経営課題に対応してきました。支援テーマは全社戦略・事業戦略にとどまらず、新規事業、営業・マーケティング、R&D・イノベーション、オペレーション、組織・人事、M&A・PMI、海外コンサルティングなど多岐にわたります。また、近年はアジア市場への進出を検討・推進する日本企業への支援も強化しており、東南アジアおよび中国の各拠点を活用した現地密着型のサービスも提供しています。
CDIが他の戦略コンサルファームと異なる点は何ですか?
CDIの最大の特徴は、1986年に日本初の独立系戦略コンサルティングファームとして設立された点にあります。欧米系ファームが日本市場を主導していた時代に、その在籍者たちが「欧米の思考様式と日本企業の経営実態の摩擦を、日本の現場に即した形で解消する」という問題意識のもとスピンアウトして創業しました。また、経営トップのみを対象とするトップダウン型のアプローチではなく、ミドル層(中間管理職)を含む組織全体を巻き込む支援スタイルを創業時から一貫して重視してきた点も独自性の一つです。特定のファームブランドへの依存を排し、個々のコンサルタントの独立・自立を重視した組織運営を続けている点も、同社の組織的な特徴として挙げられます。
CDIのアジア展開の状況はどうなっていますか?
CDIは東京のほか、上海(中国)・ホーチミン(ベトナム)・バンコク(タイ)・シンガポール・台北(台湾)の計5都市に海外拠点を設けており、アジア全域での支援体制を整えています。アジア向けサービスは、市場・競合調査、事業戦略の立案、戦略実行支援、M&A・PMI支援など、日本企業の海外進出プロセス全体を対象とした一貫したラインアップで構成されています。現地のローファームや会計ファームとの共同チームによるデュー・ディリジェンス(M&Aにおける買収前の詳細調査)対応も行っており、新興国市場特有のリスクを踏まえた実践的な支援を提供しています。
CDIへの転職・入社にはどのような特徴がありますか?
CDIは採用を「採用」と呼ばず「参加」と位置づけており、コンサルタントとして自立する意思と覚悟を持つ人材を求めています。育成の仕組みとして「徒弟制採用」を採用しており、職人の師匠が弟子を育てる感覚で入社者を鍛え、支えることを特徴としています。CDIには「コンサルタント」と「コンサルタント見習い」しかいないという考え方のもと、クライアントから独立して仕事を任される一人前のコンサルタントへと育てることにこだわっています。
CDIはどのようなグループ構成になっていますか?
CDIは株式会社コーポレイト ディレクションを核として、複数のグループ会社・関連事業から構成されるCDI Groupを形成しています。グループは大きく、専門特化型コンサルティング(Specialized Consulting)、社内レーベル(Label)、合弁事業(JV Business)、スタートアップ(Start-up)の4区分で整理されています。専門特化型には医療経営コンサルティングを担うCDIメディカルや、アクティベーションストラテジーなどが含まれます。社内レーベルにはアジアビジネスに特化したAsia Business UnitやM&A・資本市場分野のStrategic Capital Advisoryなど複数の専門ユニットが設けられており、戦略コンサルティングを核としながら隣接領域にも事業を展開しています。
コーポレイト ディレクションの関連書籍
CDIへの転職を志す方へ、同社および業界への理解を深めるうえで参考となる書籍をご紹介します。
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