アーサー・ディ・リトル Arthur D. Little
アーサー・ディ・リトル HPより
企業について
世界初のコンサルティングファーム-クライアントが自走する「終わりなき革新」を支える
経営と技術の融合。クライアントの主体的なイノベーション創出を促すパートナー
ADLは、1886年にマサチューセッツ工科大学のアーサー・D・リトル博士が設立した世界初の経営コンサルティングファームである。
設立以来、〝イノベーションの実現〟を軸に蓄積した知見をもとに、高度化・複雑化が進む経営課題を解決しクライアントから高い評価を受けてきた。
ADLの特徴の1つとして、経営と技術の融合に対する深い知見がある。
技術革新をドライバーとした社会の変化を広く深く洞察し、市場、競争環境とクライアントの本質的強みを徹底的に分析したうえで、経営がとるべき道筋を描き出すのがADLのコンサルティングだ。多様なバックグラウンドをもつメンバーが、日々経営と技術の融合に向き合っている。
もう1つの大きな特徴は、「Side-by-Side(常に顧客とともにある)」というADL固有のコンセプトである。
プロジェクト開始時にはプロジェクトチームを牽引しつつも、最終的にはクライアントの事業活動の自立化を促すことをめざしている。そのために、戦略策定にとどまらず、戦略に合わせたソリューション(打ち手、取り組み施策)を実行に移せる体制の構築や、成長の基盤となるケイパビリティ(企業がもつ組織的能力)の支援にも力を入れている。
時には組織改革や人材育成まで踏み込んで支援することで、クライアントが主体的に革新を追求し始めることを目標とする。
テクノロジーを競争力のコアに位置づける広範な企業に対し、多様な機能・価値を提供
ADLのコンサルティングは、グローバルに事業を展開するクライアントが直面する、多様かつ複雑な経営課題を対象にしている。
プロジェクト遂行に際しては、産業・機能別の各領域に精通した国内外のプロフェッショナルによる最適なチームを、国境を越えて組成し、問題解決にあたる。
産業別の領域では、自動車・機械、エレクトロニクス、テレコム・ICT、食品、製薬・素材産業などの経営課題の解決に大きな強みをもつ。ただし、近年ではほとんどの産業がデジタルなどの各種テクノロジーによる
ディスラプション(破壊)に晒さらされているため、支援先となるクライアント領域は交通・建設・不動産・総合商社・広告など多岐に拡大し続けている。
機能別の領域では、大きく「アンティシペイト/イノベイト/トランスフォーム」の機能を提供する。
アンティシペイトは、自社とエコシステムを取り巻く大きな潮流を予測し、長期ビジョンや自社が進むべき大方針をつくるような未来型機能である。
イノベイトは、大きな潮流の変化を前提とした際に、自社が実現すべきイノベーションやビジネスモデルを描き、それに必要なケイパビリティの過不足を踏まえ、具体的な戦略に落とし込んでいく機能である。
そして、トランスフォームは、戦略を実現するために、外部のエコシステムを巻き込みながら自社を継続的に改革していくための、変革支援機能である。
ADLでは、この3領域に継続して取り組みつつ、今後は徐々にトランスフォームの割合を増やし、個別企業のみならず産業全体、あるいは産業を超えた社会全体の課題解決にも取り組み、それを先導していきたいと考えている。
そのために、イノベーションそのものだけでなく、イノベーション創出の仕組みづくりにも取り組んでいる。
一例として、JR東日本のプロジェクトが挙げられる。
JR東日本は、モビリティ革命に対応するためのイノベーション創出の仕組みとして、他社と広く連携しながら鉄道事業者の視点にとらわれない新たなアイデア創出・実証実験を行うコンソーシアム組織を設立した。
その際に、ADLはコンソーシアム組織の戦略策定、設立、運営マネジメントの支援を一貫して提供。現在では150社近くの企業が参加し、社会実装をめざしてテーマ検討や実証実験が進められている。
こうした取り組みの結果、ADLのクライアントには10年以上継続的に多岐にわたる戦略案件を依頼する事例も多数見られる。
さらに、近年ADLでは、「オープンコンサルティング」を標榜し、ベンチャー企業・最先端の専門家・アカデミア(大学や研究機関)と協業しながら、社会やクライアントの課題を解決する活動も進めている。
経営コンサルティングは、太い木を切り倒すような地道な仕事
ADLで働く醍醐味の1つは、若手コンサルタントの頃から自ら仮説を立て、プロジェクトを推進していく経験が積める点だ。他の戦略ファームでは、シニアメンバーが仮説を立て、若手は仮説検証に向けた調査や分析に従事することが多い。
それに比べてADLは少数精鋭のファームであるため、シニアと若手の距離が近く、若手にも裁量を与えるカルチャーがある。若手であっても自分で仮説を立て、クライアントの経営層とディスカッションを行う機会が与えられる。
人材の観点では、かつては理系出身者が多数を占める印象が強かったが、近年はバックグラウンドが多様化しており、出身学部別で見ても文理がほぼ同数程度になってきている。
また、各人のキャリア開発の志向性を踏まえてアサインが決められるうえ、充実した社内トレーニングやフィードバック/メンター制度・ワークライフバランス改善施策などの各種の仕組みを、小規模組織の強みを活かして柔軟に運用している。
こうした継続的にコンサルタントを成長させるための組織的な仕組みに投資し続けてきた努力が実を結び、業界では「コンサルタントの立ち上げ・育成に強みをもつファーム」としての評判を確固たるものにしている。
ADLが求める人材は、未知の事象をゼロベースで考え、苦しい局面でも最後までやりきる力をもつ「ノコギリ」タイプだという。
カッターやナイフは鋭く小さなものは切れるが、太い木を切り倒すことには適さない。企業経営の根本に関わる経営コンサルティングは、太い木を切り倒すような地道な道程。企業の本質を捉え、ゼロベースで考え、高い壁があっても逃げずに実行し、成果を出す。ADLは、そんな強い意思をもつコンサルタントを求めている。

「終わりなき革新」の支援
アーサー・ディ・リトル(ADL)は、1886年にマサチューセッツ工科大学のアーサー・D・リトル博士により設立された世界最初のコンサルティングファームである。
日本法人のアーサー・ディ・リトル・ジャパン(ADLジャパン)は1978年に設立されている。
「クライアントに真の変革が訪れるのはクライアント自身が変わったとき」という信念が同社にはあり、それがコンサルティングの原点となっている。“Side by Side”で常に顧客と共に、“腹に落ちる”提言を追求している。
製造業関連のコンサルティングに大きな強みを持っているのが特長である。
そして近年では、“The Difference” という新たな理念を掲げ、変化の激しい現代においてクライアントが直面する複雑な選択に対し、人材・テクノロジー・戦略の融合によって本質的な価値を提供している。たとえば、短期的な利益と長期的な成長投資のバランス、あるいは競争優位の追求と協業の必要性といった、相反する選択肢の中で最適な道筋をともに描き出す。
ADLはこうした支援を通じて、企業が将来の不確実性に備えながらも、チャンスを的確に捉えられるよう後押ししている。この姿勢こそが、他社とは異なる「ADLの違い(The Difference)」を示すものである。
- 
代表者マネージングパートナー 日本代表:原田 裕介
 - 
設立1978年(日本法人)
 - 
所在地東京都港区東新橋1丁目5番2号 汐留シティセンター36階
 
アーサー・ディ・リトルの理念
                  ADLは創業から135周年を迎えた2021年に“The Difference”という新たなスローガンを掲げ、同社のクライアントとの協働の手法およびコンサルティング業界における独自性を強調している。
以下にADLの企業理念を引く。
ザ ディファレンス
かつてない流動的な時代に、前進するために
急速に変貌する世界において、ゲームのルールは常に変化しています。人、組織、社会は、新しいテクノロジー、より深い接続性、アイデアや産業の融合の影響により、変化を受け入れ、継続的に変わり続けていきます。
こうしたアイデアや産業をまたいだ融合は、既存のシステムや市場を破壊するだけでなく、まったく新しいビジネスモデルを生み出し、多くの人にとって挑戦する機会を新たに提供しています
人・技術・戦略の連携
組織は、背反する決断への決定力を試されることが多くなっています。例えば、現在の業績を取るのか、明日のイノベーションに投資するのか。あるいは、競争か協調、どちらの戦略を選ぶのか?それとも、人材への投資か、技術への投資か。こうした難しい局面が続く現在においては、変化を予測し、革新し、適応することができる企業だけが、繁栄し、前進できるのです。
アーサー・ディ・リトルは、人材、テクノロジー、戦略を駆使して、これらの背反する力のバランスを取り、クライアントが現在の最大の課題を克服し、将来の最も有望な機会をつかむお手伝いをします。
これこそが、私たちが生み出す「ザ・ディファレンス」なのです。
アーサー・ディ・リトルの沿革
                  Arthur D. Little 〜130年以上の歴史〜
1886年、マサチューセッツ工科大学のアーサー・D・リトル博士により、ADLは世界最初の民間受託研究機関として、マサチューセッツ州ボストンで設立された。
設立当初は技術開発の委託研究を中心に活動していたが、1910年代にゼネラル・モーターズ(GM)における新たな経営手法導入に関するプロジェクトを担当したことをきっかけに、経営コンサルティングファームとしての活動をスタートさせた。
ADLジャパン 〜約50年にわたる活動〜
ADLジャパンは1978年に世界の重要拠点のひとつとして設立された。それ以後、約50年にわたり、日本国内のトップマネジメントに対して、コンサルティング・サービスの提供を行っている。
- 1886年
 - MIT出身のArthur Dehon Littleが、Roger Griffinとともに“Griffin&Little”を設立。
 - 1893年
 - Griffinが死去。のちにArthur D. Littleに改称。
 - 1894年
 - Griffin&Littleによる独自の知見に基づき化学的製紙方法を記した『製紙の化学』が出版、業界の標準参考書となる。
 - 1900年
 - MITの化学教授であったWilliam H. WalkerがArthur D. Littleに参加、社名をLittle&Walkerに改称。
 - 1909年
 - Arthur D. Little, Inc.に改称、少数精鋭の株式会社として新たなスタートを切る。
 - 1911年
 - GM(ゼネラル・モーターズ)初の中央研究所設立の支援を行う。本プロジェクトを皮切りに、マネジメントコンサルティングの領域へと活動領域を拡大。
 - 1978年
 - 日本支社ADL Japan設立。山下義通氏が社長に就任。
 - 1998年
 - 社長にグレン・F・フクシマが就任。
 - 2000年
 - 社長にマイケル・サウスマンが就任。
 - 2006年
 - 社長に原田裕介氏が就任。
 - 2014年
 - シンガポールに支社を設立、アジアへの展開を加速。
 - 2016年
 - 汐留にオフィスを移転。
 
アーサー・ディ・リトルのサービス
                  インダストリー
- 航空宇宙・防衛
 - エネルギー取引
 - エレクトロニクス
 - エネルギー効率
 - IT
 - 電力とエネルギーグリッド
 - メディア
 - 自動車
 - 石油・ガス
 - 通信
 - 廃棄物・水・循環型社会
 - 化学・素材
 - エネルギー・ユーティリティー
 - 食品・飲料・他消費財
 - 金融サービス
 - ヘルスケア・ライフサイエンス
 - 機械(産機・建機・農機)
 - プライベートエクイティ
 - 政府・公共機関
 - 通信・IT・メディア・エレクトロニクス
 - 陸運・海運・空運・旅行業
 
ファンクション
- デジタルプロブレムソルビング
 - マーケティング・セールス
 - 組織(制度・風土)改革・人材育成
 - デジタルトランスフォーメーション
 - サステナビリティ
 - 技術・イノベーションマネジメント
 - 経営戦略・事業戦略
 - ビジョン策定・ブランディング
 - オペレーション・業務改革
 - インフォメーションマネジメント
 - コーポレートファイナンス
 - リスクマネジメント
 
アーサー・ディ・リトルの求める人物像
                  「顧客と共に革新を実現するファシリテータ」
ADLではこれからの時代に求められる新しいコンサルタント像を描いており、以下の資質を持つ人材を募集している。
- 自ら先導して物事を動かしていく力
 - 論理(左脳)と直感・創造(右脳)の両方を使いこなすことで、革新的かつ実行可能な解決策を生み出す力
 - 既存の枠組みにとらわれず、自ら動き、社会や組織に持続的な変化・価値を生み出す力
 - 他者と同じ目線に立ち、共に考え、支えながら、相手の成長や成果を引き出す力
 - 人と人、人と情報、組織と組織をつなぎ、多様な視点を活かして最適な解決策を導く力
 - 持続可能な社会の実現に向けて、多様性を尊重しつつ、変革と成長を後押しする力
 
アーサー・ディ・リトルでのキャリアパス
                  ADLでの職位は、ビジネスアナリスト、コンサルタント、マネージャー、プリンシパル、パートナーの5段階に分けられる。
それぞれの職位における役割は以下の通り。
ビジネスアナリスト
シニアメンバーの指導のもと、複数の情報源からデータや事実を収集し、それらを分析して要点を抽出する役割を担う。調査結果をもとに、明確で説得力のある資料作成をチームとともに進め、必要なサポートを行う。クライアントとのミーティングでは、自身の担当領域について説明し、ワークショップやヒアリングなどを通じて現場と直接的に関わりながら、プロジェクトの成果創出に貢献する。
コンサルタント
ビジネス分析の各フェーズに主体的に関与し、プロジェクトの重要な部分を推進する役割を担う。分析結果をもとに、要点を的確に伝えるプレゼンテーションを構築し、意思決定者に対して落ち着いた態度で説得力のある提案を行う。また、チーム内では実行面を支えながら、成果物の確実な提供をサポートする。
マネージャー
クライアントの抱える課題や期待に応じてプロジェクト全体の方向性を設計し、解決に向けて的確な知見と実行支援をチームに提供する。あわせて、メンバーの育成や業務管理を行いながら、プロジェクトをスムーズに進行させ、成果の最大化を図る責任を担う。
プリンシパル
大規模かつ複雑なプロジェクトを受託・計画・管理・遂行し、クライアント満足を実現する責任を担う。優れた専門知識と広範なネットワークを持ち、担当分野や主要顧客に対する責任を果たす。また、少なくとも一つの専門領域で権威として認められ、新たなコンサルティング手法の開発と適用を通じて、組織内のメンター・指導者としての役割も担う。
パートナー
ディレクターとしてクライアントケアとプロジェクト支援に注力するとともに、経営層との関係構築を通じて既存・新規クライアントとのビジネス開発を推進する。さらに、業界・機能別のプラクティスリーダーとしてマネジメントを担い、組織全体の成長とネットワーク構築に貢献する。
アーサー・ディ・リトルのトレーニング
                  ADLでは、社員の能力開発を促す制度が多く存在する。
メンター制度
入社後は社員一人一人に、プリンシパルやパートナーなどの経験豊かなメンターがつき、自分の意欲や目指すキャリアに合ったスキル・経験の習得をサポートしてくれる体制が整っている。
グローバルトレーニング
コンサルタントとしての能力開発や海外の同僚とのネットワークを築くことを目的としたグローバルトレーニング制度が提供されており、マヨルカ、ドバイ、アテネ、プラハ、バルセロナなどで平均して年に1週間程度のトレーニングに参加できる。
インターナショナル・モビリティ・プログラム
優れた実績と高い成長ポテンシャルを示すコンサルタントに提供される制度である。半年から最長2年間、世界各地のADLオフィスで勤務することで、異文化理解や国際的なチームでの協働を経験し、グローバルな視野と人脈を広げると同時に、自己成長を加速させることができる。
アーサー・ディ・リトルの社員の声
                  ADLの革新的かつ挑戦的な社風は、多くの社員にとっての魅力となっている。
以下に社員の声を引く。
これまで様々な経営コンサルティング会社で仕事をしてきましたが、ADLのような会社はありませんでした。革新的で協力的、そしてオープンな社風は、自分の視野を広げ、世界中の一流コンサルタントから学ぶには理想的な場所です。コンサルタントの仕事を探している人にとって、迷わず飛び込むべき会社だと思います。
私は以前から、新しいことにチャレンジし、定期的に新しいテーマや新しい業界を発見できるようなキャリアを望んでいました。このため、経営コンサルティングのキャリアは常に当然の選択でした。
ADLがユニークなのは、その起業家精神です。ADLでは、私のやりたいことに近いテーマを扱うことができ、ここで働くことは特に刺激的でやりがいのあることです。
アーサー・ディ・リトルの社会貢献・ESG
ADLはESGに関して、環境保護・ウェルビーイング向上・地域社会支援の3面から活動を推進している。
環境保護
ADLは、環境問題を21世紀最大の課題のひとつと捉えると同時に、サステナビリティを新たな成長機会と見なしている。より持続可能な生活・働き方への転換を推進することで、経済・社会・環境の課題を同時に解決しようとしている。
2021年には社内の環境意識を高めるプログラムを始動し、植樹プロジェクト「One Tree Planted」や科学的根拠に基づく環境目標の設定、実践的な取り組みの導入を開始。2023年までにCO₂排出量の大幅削減、2025年までにネットゼロを超える達成を目指すなど、積極的な環境戦略を展開している。
ウェルビーイング向上
ADLは、社員の身体的・精神的な健康を支えることを最優先に掲げ、同時に多様性・公平性・インクルージョン(DEI)の推進にも取り組んでいる。ウェルビーイングとエンパワーメントを企業の重要な成果指標と位置づけ、組織文化として根づかせることを目指している。
地域社会支援
ADLは、社員のスキルや創造力を活かし、地域社会への貢献を重視している。特に教育支援に注力しており、IT機器を必要とする子どもたちのために、団体Labdooと連携して中古ノートPCを再利用・提供している。今後は、プロボノ活動や学生メンタリング、NGOとの協働などをさらに推進し、持続的な社会貢献を目指している。
アーサー・ディ・リトルの関連書籍
ADLへの転職を志す方へ、面接までに読むべきお勧めの書籍をご紹介します。
- 
製品開発DX:「製造業」の経営をリ・デザインする - 
世界が絶賛する「メイド・バイ・ジャパン」 - 
スローン・コンセプト 組織で闘う 
- 条件から探す
 - カテゴリから探す
 




