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ADL ヘルスケア プレミアインタビュー

世界で初めてのコンサルティングファームとして知られる、アーサー・D・リトル(ADL)。
テクノロジー領域や、ライフサイエンス分野に強みを持ち、顧客と一体になり経営の課題を解決することで知られます。
今回は、ライフサイエンス分野の更なる強化に向けADLに参画されたパートナーの大原様と、マネージャーの増井様に話を伺いました。
大原様は他ファームのご経験も長いことから、ADLの他社とは違った魅力を伺いました。
増井様は製薬会社でのご経験もお持ちで、事業会社から見たADLの強みを伺いました。
又、この分野での取り組みだけでなく、ADL全体の今後の展開、大切にするバリューの他、ファームの魅力についてお話を伺いました。

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ADL ヘルスケア プレミアインタビュー


#1 多くのコンサルティングファームを経験しながら、ADLを選ぶ理由とは?

CEG瀧田本日は宜しくお願い致します。以前のインタビューでは御社全般についてお話を伺いましたが、今回はヘルスケアに焦点を当ててお話を伺えればと思います。

ADL大原、増井承知しました。それでは宜しくお願い致します。

CEG瀧田先ず、それぞれ自己紹介を頂けますでしょうか。御社にご入社された経緯なども伺えれば幸いです。
先ず大原さんからお願い致します。大原さんはコンサルティング経験が非常に豊富でいらっしゃいますね。

ADL大原私は大学卒業後、新卒でこの業界に入りました。コンサルティングの経歴はトータルで約25年になります。米系の戦略コンサルティング会社からのスタートです。このファームにいた際、シカゴ大学のビジネススクールに留学し、MBAを取得しました。
一時投資銀行にいたこともあるのですが、その後はグローバルコンサルティングファームに戻り、パートナーとして勤務後、国内系の新しいコンサルティング会社が戦略部門を本格的に作るということで、そちらで実質立上げからやってきました。その日系ファームには7年おり、昨年ADLに仲間入りしました。

CEG瀧田それだけのコンサルティング経験をお持ちで、御社を選ばれた理由をお聞かせ頂けますか。

ADL大原パートナー

ADL大原そうですね。弊社はコンサルティングファームとして、非常にユニークなポジションにあると思っています。
マサチューセッツ工科大学(MIT)での技術受託からスタートし、130年もの歴史を持っている会社で、その後経営全般に渡るコンサルティングサービスを提供するようになり現在に至ります。そのような出自もあるため、技術をキーワードにやってきたところがあり、エッジが立っている会社なんです。
日本の産業や企業がどう技術を活かしていくかがより問われる中で、その特徴が引き立つ機会が到来し、今後本格的な再成長を目指すことからADLに仲間入りすることを決めました。私の経歴からもお分かりかと思うのですが、私は会社の立ち上げや、成長ステージを作ることが好きなんです。ADLにもその機会があると思い参画した次第です。

CEG瀧田ありがとうございます。では、増井さん、ご経歴を伺えますでしょうか。

ADL増井私は、新卒で米系戦略コンサルティングファームに入社しました。そこで約6年間おり、そのあと外資系製薬企業に転職し、3年ほどおりました。その後またコンサルティングに戻り、ADLに仲間入りしました。

CEG瀧田やはり戦略コンサルティングファームからスタートだったんですね。その後に入社された製薬会社ではどういったご経験をされたのでしょうか。

ADL増井外資系製薬会社では、経営企画部門で社内コンサルタント的な仕事をしていました。様々な事業部の人とアドホックに動き、社内の課題を解決していきます。何か特定のラインを持つというよりも、ビジネスユニットや、シェアードファンクションの人と一緒に仕事を進め、課題を解決していくという流れです。

CEG瀧田製薬会社から御社を選ばれたということですが、それはどういった経緯だったのでしょうか。

ADL増井マネージャー

ADL増井最初の戦略ファームから製薬会社に移ったのは、一旦事業会社へ行きたいという思いがあったからです。ただ実際製薬企業で社内コンサルタントをやっていく中で、課題解決にしても、新しいことを始めるにしても内部よりも外からの方がやり易いということを感じました。
この業界は保守的な業界なこともあり、外部の視点で課題を解決して行く方がおもしろいと思い、コンサルティング会社に戻ろうと考えました。製薬会社でやっていたことは裏方なので、その点ではコンサルティング会社と共通する業務でした。そういった意味では一貫しています。

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#2 技術とマネジメントは企業経営の両輪。文系の方にも多くの活躍の場が

CEG瀧田先ほど大原さんがおっしゃっていた御社の特徴と関連してお伺いしたい点があります。
候補者の方に、御社以外のコンサルティングファームについて説明し、その後で御社について説明をすると、「あのハイテク系のファームですね。」と言った反応が返ってきたり、文系の方などは、「私のような文系の人間が行くところではないのでは。」というようなことをおっしゃることがあります。
その点についてはいかがでしょうか。「いや、こんな特徴もあるから文系の方もウエルカム」といった点があればお聞かせください。

ADL大原私達は、技術とマネジメントは、企業経営の両輪だと考えています。
冒頭で申し上げたとおり、技術がキーワードであることは事実ですが、技術の要素とか情報自身を提供しているだけでなく、ツールとしての技術をどう使い、ビジネスとしての結果をどう導き出していくかということにも主眼に置いています。そういう意味では、文系出身の方も活躍する場は多く、特に偏見を持って頂かなくて結構です。私自身も文系出身ですしね。

私どもがよく言うのは、技術プラス経営、中身としては戦略、業務、あと組織です。弊社はそれらをバランス良く扱うことができる点が強みだと思っています。また、他社さんとの違いという点では、イノベーションや変革に重きを置いていることが挙げられます。

私たちは、プロジェクトを通じての価値の出し方のタイプが3つあると考えています。その3つとは、アンティシペート、イノベート、トランスフォームです。

先ず、アンティシペートというのは先読みをすることで、将来を見通しながら先手を打って事業を作っていくということです。
まさに技術を使いながら、将来その技術を何に活かせるような世の中になっていくのかを考えて、事業領域の開発や、新規のビジネスアイデアを考えていくような仕事をしています。

2番目のイノベートは、ビジネスモデルをどう刷新するかということです。弊社は技術を起点に、バリューチェーン全体を見ています。製造業を例にとると、バリューチェーンの上流には原料があり、それをまとめた部材やコンポーネントがあり、それをアセンブリし、製品にして行きます。更にその先に販売やサービスがあります。
技術を軸に関連するバリューチェーン間を連携させ、移行させる戦略といったテーマは、弊社は得意ですね。技術を介して各事業領域間はつながっていると言う視点は、強く持っています。

ヘルスケア業界で申し上げると、製薬・医療機器業界というレイヤーだけではなく、その上流にある原料メーカーがいかに下流に入りこむか、製薬・医療機器企業が、製品のみならずサービスまでを医師や患者さんにいかに届けるかといった内容でもコンサルティングを提供しています。これは弊社の特徴で、強みとするところです。

CEG瀧田今、特に製薬関係を例にお話頂きましたが、特にバリューチェーンや領域をまたがるプロジェクトで、具体的な例がございましたら教えて頂けますか。

ADL増井マネージャー

ADL増井何か新しいことを始めるためのプロジェクトを、シーズ、商品、ビジネスのレベルで取り組んでいます。
新規商品・事業開発には、チャレンジングな案件が多いですね。具体的に言うと、異業種の企業が医療関係の分野で何か全く新しいビジネスを立ち上げられないかとか、医薬品や医療機器のメーカーが保有する能力を使って、異なる事業領域への進出を含む新しい成長モデルを作れないかというプロジェクトが多いですね。

ADL大原大手の製薬企業のクライアントに対して、既存の医薬品事業以外にそもそもどのような展開機会があるのかを集中的に検討させて頂いたこともあります。先端医療やデジタル関連、潜在的に保有する技術を利用した医療以外のビジネス含め、何をやり得るかを包括的にマッピングするといったイメージです。

CEG瀧田おもしろそうですね。

ADL増井そうですね。逆に、オペレーション系は少ないですね。いわゆる業務やコスト改善よりも開発・トップライン思考ですし、将来思考というか、長期的観点で事業を拡大することをご支援するプロジェクトが多いです。

ADL大原あと、これから力を入れていこうと考えているのが、先ほどアンティシペート、イノベート、トランスフォームと申し上げた中のトランスフォームの部分です。新しい領域に出て新しいビジネスモデルを作るとなると、それをどう運営管理していくかが課題になり、経営管理のあり方や組織体系を変えることが必要になります。
経営管理の仕組みとして、例えばポートフォリオ管理というのがあります。従来から商品・事業のポートフォリオ管理というのがありますが、ある程度確立された商品・事業群の中で、いかに効果的な資源配分を行うかというものです。我々は、商品・事業の先にあるシーズや技術レベルにおいても、どう将来的な価値を評価し、どう優先順位をつけ、リスク・リターンのバランスをとり最適化していくかまでポートフォリオ管理を進化させています。
当然ながら、早期のシーズは開発失敗リスク、技術には有効性や競争力の評価も必要となり、関連範囲は既存の商品・事業分野をまたがることがあるため、そもそもどう扱うのかも考える必要があります。

あとは組織です。
イノベーションを起こすための組織ということで、様々な形のご支援をしています。運営制度や実行体制の構築につなげるため、組織体質や人材育成の分析や成功要件の定義などを行いますが、弊社はこの分野でも充実した知見や手法を持っています。

実は私も入るまでは、弊社がここまで組織課題に深く入り込むとは知らなかった程です。弊社は、イノベーション組織論で著名なMITのピーター・センゲ教授がおこした企業とも密接に連携してきました。

また、我々のもつノウハウに真因分析というのがあるのですが、組織に関する様々な診断を行うプログラムを持っています。具体的には、組織が元々どのような価値観、経営の原理で成り立ち、組織変革を進める際の、ボトルネックを特定していくものです。技術価値の評価もそうですが、戦略、組織、業務でもこうした確立された手法をもつことは、弊社の大きな特徴ですね。

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#3 グローバルチームと協業しながら、ヘルスケア関連領域を拡大

CEG瀧田ヘルスケア領域は、御社が従来から強みとするエリアだと思うのですが、さらに強めていくということで、この領域を選ばれたのはなぜなのでしょうか。

ADL大原ヘルスケアは、私のコンサルティング生活の中でクライアントの業種として一番大きな割合を占めています。過去20数年にわたり、ヘルスケア領域のお客様とは幅広くおつきあいをさせて頂いて来ました。

CEG瀧田大学卒業後すぐご入社された米系ファームは、サービス業界などが強いというイメージがありましたが、ヘルスケアもご経験が広いのですね。

ADL大原はい。中でも昔から医療機器分野の経験が一番多く、さらに製薬関連を中心にやってきました。

CEG瀧田そこを更に御社でも強めていくということですね。

ADL大原パートナー

ADL大原はい。ADLの国内の中では、ヘルスケア関連の案件が20~25%程度を占めますが、これを拡大していくための取り組みを進めようとしています。この領域はかなり広がりがあり、様々な業種のヘルスケア関連テーマに対してコンサルティングを行って来ましたが、今後は本丸である製薬、医療機器を特に拡大していこうと考えています。

先ほど増井が指摘した様に、この業界はやや保守的な傾向があり、我々が提供する企業変革に関するコンサルティングの利用はまだこれからという印象です。

CEG瀧田ヘルスケアの割合を、将来的にはどのぐらいまで広げていくご予定ですか。

ADL大原現在ADL全体として大きく成長しているのですが、できればもう何割か増やしていきたいですね。

CEG瀧田残る分野ではハイテク系やプロセス系などでしょうか。

ADL大原ADLの日本オフィスでは従来から自動車・機械とエレクトロニクス関連が強いですね。残りの中で割合が大きいのがヘルスケアです。製薬・医療機器以外にもヘルスケアテーマを持つ業種としては化学や食品、いわゆる健康関連産業など広がりがあります。それら周辺部分も含めると、3割ほどあるかもしれません。

CEG瀧田増井さんが外資系製薬企業から御社に移られた際、ヘルスケアコンサルタントとしての採用とのことですが、担当される案件の内ヘルスケア関連の案件の割合はどのぐらいなんでしょうか。

ADL増井ほぼ100パーセントです。ヘルスケア・ライフサイエンスと呼ばれる製薬・医療機器関連の仕事が中心ですが、中でも製薬関連の案件が増えてきたという印象です。

CEG瀧田グローバルレベルや東京オフィス単独でのナレッジシェアリングは、どういう体制になっているのですか。

ADL大原グローバルでは、プラクティス毎にナレッジシェアリングを行っており、現在ヘルスケアでは、製薬、医療機器・バイオテック、コンシューマヘルスの3つの分野でコンピテンスセンターと呼ばれるサブグループがあります。それぞれの部会およびヘルスケア全体の会議を月次で実施しており、頻度高く情報交換を行っています。
日本オフィスの中では、さらに緊密にヘルスケアチーム内で情報共有をしており、アプローチ開発や提案内容について、ヘルスケアチームで日常的に議論が行われています。

CEG瀧田現時点で東京オフィスのコンサルタントは何名いらっしゃるのでしょうか。また、その中でヘルスケア案件に主に携わられている方は、何名程度いらっしゃるのでしょうか。

ADL大原4月に新卒も入りましたので、約70名です。その中で、何らかの形でヘルスケア関係のプロジェクトに携わっているコンサルタントが、15名程度います。
ただ、増井のようにほぼ全てをヘルスケア案件に注力しているコアチームということになると、もう少し人数が限られます。ここをもっと強化したいというのが今回のヘルスケアコンサルタント採用の目的です。

CEG瀧田なるほど。コアの部分ですね。

ADL大原はい。ターゲット業種として製薬と医療機器を睨みながらということです。

CEG瀧田

CEG瀧田ヘルスケアの分野というと、今おっしゃった製薬、医療機器の他、病院があると思います。
例えば、ある総合系ファームのライフサイエンスヘルスケア部門は、売上比で製薬が8割、病院が2割とか、また、ある戦略ファームの医療系のグループ会社ですと比率が逆転して、病院が7、8割で、あとは製薬で、医療機器はほとんど扱わずということを伺いました。御社で病院を攻めるご予定はありますか。

ADL大原弊社も海外では病院向けの案件が多いですが、国内のプライオリティーとしては先程申し上げた製薬、医療機器の次に来るところと言う印象です。病院はメーカー以上に保守的なところがあるので、タイミングを見ながら参入拡大という感じでしょう。一方で、保険分野つまり医療費の支払者に向けては既にコンサルティングを行っています。

CEG瀧田保険などは比較的新しい分野ということでしょうか。

ADL大原ヘルスケアの業界のステークホルダーというと保険業界、更には政府も入ります。先進的な医療技術を、どのように育て、どこまで費用を保障していくかが課題になります。医療費の高騰を押さえながら提供される質を高めていく必要がありますが、それを保険制度としてどう担保し、患者と医療産業の双方を支えていくのかという課題です。そのような政策的な観点を含めて、我々はサービスライン広げているところです。

CEG瀧田そこもかなり人数を広げていかれるということですね。

ADL大原はい。

CEG瀧田先ほどから何度かご指摘のあった業界の保守性に関して伺えますか。

ADL増井業界の保守性ゆえに、これまでは決まった環境の中における業務改善というプロジェクトの需要が多かったですね。最近はその状況が変わりつつあります。変わらざるを得ないと言った方が的確かも知れません。
乱暴な言い方かもしれませんが、これまでは安定的で政府にも守られてきた業界だったのですが、それが技術面、規制面の双方で否応なく崩れてきています。新しい技術が次から次に出て、既存の製薬メーカーや医療機器メーカーよりもベンチャー系の異業種が成長しています。
そのため、「10年後、20年後、我々は食べていけるのか」といった危機感が増えています。なので、我々はイノベーション思考で、10年、20年先を見据え、R&Dから商業化まで一気通貫で支援することを考えています。

ADL大原これまで制度に守られてきた部分がある中で、今後収益的な圧力は高まる一方です。端的に言えば、政府としても医薬品や医療機器への支払は、医療費の中でも削減しやすい部分なんですね。ご存じのように薬価引き下げやジェネリックの普及推進が続いている中で、今までとは全く異なるレベルで生産性を高める必要があり、成長領域を広げなければならない時代に来ています。
異業種との提携をどう広げるかという課題もあると思います。私は、この分野で本格的なイノベーションが興隆することに期待をしています。

外縁にある企業も新しい技術を持ち込み、このヘルスケア領域でユニークな地位を築ける可能性があります。実際そういう動きをサポートさせて頂いています。

CEG瀧田その技術というと、どのようなものがあるのでしょうか。

ADL大原パートナー(左)/増井マネージャー(右)

ADL大原様々なバイオ関連の技術が出現して進化を遂げています。
最先端の原料や素材では、日本にも優れた技術が多くあり、上流の業種がヘルスケア領域への関与を高めています。
原料、素材だけでなく、電子部品やITの業種でも同じことがいえます。
ある意味でこれらの新しい勢力が、日本のヘルスケア業界の成長をリードする可能性もあると感じています。

CEG瀧田採用の視点からですが、技術・ナレッジを持った方を求めるのか、あるいはそれよりも吸収力の高い方を求めるのでしょうか。
プロジェクトで、全く新しく製薬案件をやると、どっさり製薬関係の資料を渡されて、それを数日で読んでプロジェクトに臨むということがありますね。その様な案件では、吸収力の高さが求められると思います。ナレッジと吸収力、両方大切だとは思うんですけども、そのバランスはいかがでしょうか。

ADL大原専門的な技術ナレッジをもつ人材が既に相当数いますので、むしろ全体を俯瞰しながら経営をどう変えていくのかを考えられる方を求めます。この点では、後者の吸収力の方が大切です。
製薬や医療機器の業界経験者でも、個別の業務の中身ではなくて、経営や事業全体の理解を持つ方をより重視しています。例えば、経営企画、事業企画、製品戦略といった企画系のご経験をお持ちで、改革プロジェクトに参画されてきた方、企業の変身をリードできる高い視点や熱意を持った方を期待しています。

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#4 クライアントと一体になり、課題を解決する醍醐味とは?

CEG瀧田他ファームとの違いで言うと、先ほど伺ったアンティシペートとイノベートとトランスフォームをやっていかれている点が大きいでしょうか。
バリューチェーンにまたがったコンサルティングというだけでもかなりアピーリングだと思うのですが、他ファームのライフサイエンスヘルスケア部門との違い、あるいは他ファームと全体的に違った点、魅力があればお聞かせ下さい。

ADL大原価値の実現というところをより突き詰めていきたいと思っており、改革を実行に移すため組織や人材を動機づけていく支援も強みにしています。
アングルが異なるのですが、我々のコンサルティングスタイルとして、「サイドバイサイド」ということをお伝えしています。
「サイドバイサイド」とは、企業の変革には様々な局面があり、それぞれにふさわしい形でクライアントへの支援を差し上げるということです。初めの段階は、そもそもなぜその変革が必要かということを社内で認識し、きちんとスタート地点に立って頂く。
そのために外部からは新しい情報、ベンチマークや先進的事例などによる気づきを提供していきます。そのあとは、お客様自身で考えながらどう進んでいくべきなのかを、私どもは併走してお手伝いすることになります。これが「サイドバイサイド」です。

リサーチによる情報を材料として提供しながら、議論をすること自体を主眼とするコンサルティングを行うことも多いですね。ワークショップでプロジェクトを進めながらクライアントメンバーが検討の旗を振り、実行体制を形成していく形態です。
我々は経営の移行のためのロードマップを作り、定期的にフォローする形でバックアップしていきます。このスタイルで、例えば1~2年に渡って、継続的な支援を行うことも多々ありますね。

CEG瀧田そのような非常に長いプロジェクトもあるんですね。

ADL大原はい。

CEG瀧田

CEG瀧田併走しながらお客様に考えて頂くという意味では、例えばディスカッションの場でのファシリテーターとか、そういうことを含めてやられるということですね。

ADL大原そのとおりです。増井もこの様なプロジェクトを担当してきています。

ADL増井ADLのバリューはなんだろうかと言った時、よく「スリーエフ」ということを言います。ファクト、フレームワーク、ファシリテーションの3つのエフ、「スリーエフ」です。
情報、つまりファクトを提供し、その検討のためのフレームワークを提供する。加えて、それを利用しながらファシリテーションまでやらせて頂くということです。

現在携わっているプロジェクトは、何かを短期・中期的に改善するというよりは、長期的な戦略を考える内容で、実際の研究者の方々と進めている案件です。
「20年後は製薬会社はもうないかも知れませんね」といった認識づくりから始まり、徐々に議論を進めていく中で「こういう研究テーマがいいんじゃないか」とか具体的な可能性を産み出し、絞り込んでいきます。
ゴールが決まっている単純な業務改善系の実行プロジェクトではありません。

ADLに入って特徴的だと思ったのは、このような数十年先を見据えたプロジェクトも多い点です。これは恐らく他ファームにない点と認識しています。

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#5 技術に強みを持つADL流コンサルティングとは?

ADL大原あと一つ付け加えたい点があります。
弊社が技術知見の強みを謳う一方で、大切にしてるのが、経営者の方にいかに分かりやすく技術をご理解頂き、管理を行って頂くための手法を持っていることです。これは多分我々しかできないことではないでしょうか。

実は私どもは、昔から日本におけるマネジメントオブテクノロジー、所謂MoTの主導者なんです。
通常の保有技術の棚卸しだと、「この固有技術は、結局何なの。一体どのような価値があるの」と、示唆が不明瞭になることがあります。技術に市場的な意味合いを与え、「あなたの技術基盤を使うと、世の中に対しこんな機能や価値を提供できます」と整理し、新規商品・事業のアイデアを創出することが容易になります。

さらに、その技術基盤からもたらされるシーズの将来の収益ポテンシャルを定量化して、体系的に投資レベルや資源配分を決定する。そのようなことができるのは、弊社だけではないでしょうか。

CEG瀧田そういう観点で言うと、やはり出自がMITであることが非常に強く影響していますね。

ADL大原それはあるかもしれません。ただ、技術系シンクタンクや知財コンサルの場合は単なる知財のリスト化や特許の扱いに議論が集中してしまいがちですが、我々はあくまでも技術を経営に生かすための戦略や仕組みに焦点を当てています。
そのためには一歩引いた、マネジメントとしての視点やセンスが必要になります。技術と経営や管理を繋ぐところは、私のような文系の人間もやってきているところですね。
私などはいつも開き直り、「私は文系出身ですが、フレームワークをもってこの会社の技術的な特性を理解して、どんな事業機会あるのか、どれだけ投資する価値があるのかを検討できます」とお伝えしています。

CEG瀧田それが御社の面白さであり、文系の方にも非常にアピーリングな点ですね。

ADL増井マネージャー

ADL増井我々は技術的な知見と市場的なセンスは事業開発の両輪だと考えています。マーケット・ファンクション・テクノロジーという考え方です。
そして、トップマネジメントと技術の現場をうまく繋げるのが弊社の果たせる役割なので、理系で技術には詳しいというだけでも不十分で、技術を市場の視点から解釈し、経営レベルに提言できる能力が重要になります。

CEG瀧田そういう意味で、御社が候補者に求めるものと、他ファームが候補者に求めるものとの共通点は多いとは思いますが、御社ならではの点、ADLに来るからには知っていてほしいこと、持っていてほしい力というのはいかがでしょうか。

ADL大原まず、個別の情報内容を俯瞰的に見て、全体観を持って整理していく力が非常に重要です。

さらに個々の情報知見から「それがビジネスにおいて何を意味するか」という抽象化を行い、インサイトを引き出せることも重要です。調査や分析によるスピーディーな検証と、情報に基づいたコンセプチュアルな立論の両方ができる思考力が求められます。

更には、相手のもつ情報や思考回路にあわせて、わかりやすく議論ができるコミュニケーション力が欲しいです。私達はファシリテートも行いますので、いかに熱意を持ってお客様を動かしていけるかも大切になります。弊社は議論好きな人間がすごく多いんです。夜になってもずっと社内で議論をしていることもあります。

ADL増井サイドバイサイドの話が出ましたが、結構定例会とか会議が多いんですね。最終報告のレポートを置いて去っていくスタイルではなくて、お客さんと一緒に議論しながら作っていく志向が強いというのは入社して感じた点です。

CEG瀧田御社でのキャリアパスに関してですが、例えばヘルスケア担当として入社された場合は、最初はヘルスケア案件が中心だと思うのですが、仕事を進める間にハイテク系の案件にも興味を持たれたと言う場合、特にヘルスケアの枠に囚われずに担当することができるのでしょうか。

ADL大原当然できます。ヘルスケア分野の専門的な知識以外のフレームワークや思考能力でも価値を出せるように、プロジェクト案件の幅を一定広げることは良い経験になると思っています。

CEG瀧田御社を志望される方に、これだけは伝えておきたいという点がございましたらお願い致します。

ADL大原日本のヘルスケア、特に製薬、医療機器業界が本格的な変革期を迎えるのはこれからだと我々は考えています。イノベーションに強みをもつ我々の活躍できる機会は増えていきますので、変革をリードしてみたいという志をお持ちの方には、是非弊社への参画を考えて頂きたいと思っています。

我々は長い歴史の中で確立されたアプローチやネットワークを持っており、それらをうまく活かして、顧客企業の価値創造を支援できるファームだと思いますので、ぜひご興味を持って頂ければと思います。今後はヘルスケアにフォーカスしたセミナーを開催することも考えています。

技術知見は確かに大切な我々のアセットではありますが、あくまで利用すべきものです。我々の本質的な役割は、クライアントの価値創造を支援することであり、そのために技術をどう使うかに対して様々な方法論を持っているのがADLです。そういうご認識で我々をみて頂ければと思います。

CEG瀧田ありがとうございます。御社は新卒採用もされていると思いますが、年に何名ぐらい採用されるのでしょうか。

ADL大原5名程度です。通常理系、文系半々ですが、今年はやや理系の方が多かったですね。

CEG瀧田皆さんの幅広い案件を担当されると思いますが、中途採用でヘルスケアを選ばれた方はヘルスケア中心にということですね。

ADL大原パートナー(左)/増井マネージャー(右)

ADL大原そうですね。中途のヘルスケア業界ご経験者となると、やはりそこを軸に始めた方がスムーズに成長できると思います。
周囲にはずっとコンサルタントとしてやってきた人もいる中で、中途の方は何らかの足掛かりをもって徐々に追いついていくことになります。ですので、ヘルスケア中心にしていくのも、そこだと確実に気負いなくバリューを出して頂けるということです。

その延長としてご自身の参加領域を広げて頂いて、着実に価値を出せるコンサルタントとして成長して頂くということかなと思いますね。我々はその成長を支援したく思います。

CEG瀧田成長の支援という話が出たのですが、トレーニングはプロジェクトを通じてOJTでといった形でしょうか。

ADL大原基本的にはそうです。ただ、絶対的な標準というものはないにしても、良くできたフレームワークや手法は豊富に持っている会社です。それを理解して使いこなせるようになると、仕事はやりやすくなると思います。

CEG瀧田なるほど。そういった点を含めて今まで以上にお伝えしていきたいと思います。お時間頂きありがとうございました。

ADL大原こちらこそ、ありがとうございました。

ADL増井ありがとうございました。

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編集後記

ADL ヘルスケア プレミアインタビュー

今回のインタビューを通じ、ADLジャパンが製薬の分野だけでなく、医療機器や、更には保険等の幅広い分野も含め、ライフサイエンスヘルスケア分野のコンサルティングを強化されていく意気込みを感じることができました。
また、コンサルティング全般での強みやファーム全体での魅力もあらためて知ることができました。

ADLは、マサチューセッツ工科大学(MIT)を出自とし、技術分野に強いことから、活躍されるのは理系の方が殆どという印象を持ってしまいがちですが、文系の方にも多くの活躍の場があることを知ることができました。
「技術とマネジメントは企業経営の両輪」という大原さんの言葉が印象に残っています。

技術の経営における重要性が益々高まる中、今後ADLがどのような発展を遂げられるのかが非常に楽しみです。


大原 聡 | Satoshi Ohara 【パートナー】

大原 聡 | Satoshi Ohara 【パートナー】

大学卒業後、25年以上に亘るコンサルティング経験を有する。ADL参画前は、グローバル戦略コンサルティングファームのパートナーを務め、日系コンサルティングファームの戦略プラクティスの設立と運営に参画。ヘルスケア、化学・金属、自動車、通信等の幅広い領域に強みを持つ。計画策定に加えて、実行面までを支援。近年はデジタル技術活用や、イノベーション創出のテーマも手掛ける。米国シカゴ大学経営大学院にてMBAを取得。


増井 慶太 | Keita Masui 【マネジャー】

増井 慶太 | Keita Masui 【マネジャー】

大学卒業後、米系戦略コンサルティングファームを経て、外資系製薬会社に入社。経営企画業務に従事した後、ADLに参画。その後製薬・医療機器関連を中心としたヘルスケア・ライフサイエンス領域に注力し、バリューチェーンを一気通貫した形で戦略策定から実行支援まで幅広いコンサルティングサービスを提供している。東京大学教養学部卒業。