アポロ・グローバル・マネジメント アテネとの連携体制を強みとする資産運用会社
アポロ・グローバル・マネジメントは、ディストレスト証券投資に端を発する運用哲学と、資産運用とリタイアメントサービスを一体で手がける組織体制を軸に、企業や機関投資家、個人投資家の資金づくりに関わってきた。本記事では、企業の特徴や理念、沿革、主要なサービス内容、求める人物像、入社後のキャリアパスやトレーニング内容、社会貢献・ESGについて整理する。
アポロ・グローバル・マネジメント HPより
アポロ・グローバル・マネジメントとは
アポロ・グローバル・マネジメント(Apollo Global Management、以下:アポロ)は、1990年に米国ニューヨークで設立されたオルタナティブ資産運用会社である。クレジット、エクイティ、実物資産への投資運用を中心に、機関投資家や個人投資家、資金調達を必要とする企業に対してキャピタル・ソリューションおよび退職資産形成サービスを提供している。現在は世界30以上の都市に拠点を展開し、運用資産残高は1兆ドルを超える。
アポロは、投資銀行ドレクセル・バーナム・ランバートのM&A部門出身のリオン・ブラック氏、ジョシュ・ハリス氏、マーク・ローワン氏の3名によって創業された。2011年にニューヨーク証券取引所に上場し、2022年にはリタイアメント・ソリューション事業を手がけるアテネ・ホールディングスとの合併を完了したことで、資産運用とリタイアメントサービスを一体的に提供する体制を確立した。
アポロの特徴は、クレジット、エクイティ、実物資産という複数の資産クラスにまたがる投資戦略と、アテネを通じた退職資産形成・保険分野への展開を組み合わせた事業モデルにある。とくにクレジット領域では、企業向け融資や資産担保融資、ストラクチャード・ファイナンスなど多様な手法を用いており、世界最大級のクレジット投資会社として位置づけられている。また、投資先企業の事業価値向上を支援する専用のツールキット「Apollo Portfolio Performance Solutions(APPS)」を活用し、投資先の経営課題にも深く関与している。
近年は運用資産残高の拡大が続いており、2026年第1四半期には運用資産残高が1兆ドルを突破した。また、2024年にはS&P500指数に組み入れられたほか、2025年には私募クレジットの取引マーケットプレイスを立ち上げるなど、資本市場での存在感拡大と私募クレジット市場の透明性向上に向けた取り組みを進めている。
日本においては、2018年に設立された日本法人Apollo Management Japan Limitedを拠点に、国内企業向けの資金調達支援や個人投資家向けのウェルス・リタイアメント関連サービスの提供を進めている。近年は日本企業への投資機会拡大に注力しており、パナソニック オートモーティブシステムズや日本板硝子への出資など、国内企業との協業を広げている。
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代表者柏樹 康生
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設立米国本社設立:1990年
日本法人設立:2018年12月 -
従業員数5,600人超(アポロおよびアテネ合計、うち投資プロフェッショナル900人超)(2026年7月時点の公開情報)※グローバル
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所在地東京都港区虎ノ門2-10-4
東京都港区虎ノ門2-10-4
オークラプレステージタワー17階 -
拠点数世界30都市以上(2026年7月時点の公開情報)※グローバル
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アポロ・グローバル・マネジメントの理念
以下にアポロの企業理念を引く。
日本の退職世代を支え、日本企業の成長と資金調達を支援し、より持続可能な未来を切り拓く
世界中の何百万もの家族が、投資収益や退職後の資産形成をアポロに託しています。アポロは、プライベートおよびパブリック市場において、クレジット、エクイティ、実物資産の幅広い領域に投資し、アポロのオルタナティブ投資戦略や、アテネのリタイアメント商品を通じて、お客様に超過リターンをもたらすことを目指しています。
私たちは、長期的な視点に立ち、創造性と厳密さを兼ね備えた投資アプローチを実践するとともに、企業の成長を支えるに革新的なキャピタル・ソリューションを提供しています。資産運用事業を通じて、アポロは数十万人規模の雇用を支え、地域経済を活性化させるとともに、クリーンエネルギーへの転換をはじめとする、特に重要かつ資本集約的な分野の資金調達を担っていると考えています。
アポロ公式サイトより引用
アポロ・グローバル・マネジメントの沿革
以下に、アポロの主な沿革を記載する。
- 1990年
- 投資銀行ドレクセル・バーナム・ランバートのM&A部門出身者らにより設立。
- 1991年
- 経営破綻した保険会社エグゼクティブ・ライフ・インシュアランスの債券ポートフォリオを取得し、後にオルタナティブ資産運用会社の中で最大級となるクレジット基盤の礎を築く。
- 1993年
- 不動産分野に進出し、最初の不動産オポチュニティファンドを組成。
- 2006年
- シンガポールおよびロンドンに、米国外で最初の拠点を開設。
- 2008年
- 欧州における不良債権機会を捉えるため、ヨーロピアン・プリンシパル・ファイナンス(EPF)事業を開始。
- 2009年
- リタイアメント・ソリューション事業を担う関連会社アテネ・ホールディングスを設立。
- 150項目超のESG指標を用いたサステナビリティ報告制度を確立し、初のサステナビリティレポートを発行
- 2011年
- ニューヨーク証券取引所に上場(ティッカー:APO)。
- 2013年
- 米国のミドルマーケット向け商業金融会社MidCap Financialを取得し、オリジネーション事業に参入。
- アテネが、アビバUSAの年金・生命保険事業を取得。
- 2015年
- Venator Real Estate Capital Partnersを取得し、アジア不動産事業を確立。
- 2016年
- アテネがニューヨーク証券取引所に上場(ティッカー:ATH)。
- 2018年
- アポロ運用ファンドがGEキャピタルのエネルギー事業ポートフォリオを取得し、インフラ事業を確立。
- 欧州の貯蓄・年金サービスグループ「アトラ(Athora)」を設立。
- 日本法人Apollo Management Japan Limitedを設立。
- 2019年
- 株式会社形態(C-Corp)へ組織変更。
- 保険・リタイアメント関連顧客向けにインシュランス・ソリューションズ・グループを設立。
- 日本法人が関東財務局に金融商品取引業者として登録。
- 2020年
- アテネが米ジャクソン・ナショナル・ライフ・インシュアランスを取得。
- 2021年
- 5カ年成長計画の策定とあわせて、独立社外取締役を中心とするガバナンス体制の強化を実施。
- キャピタル・ソリューションズ事業を正式に開始。
- グローバル・ウェルス・マネジメント・ソリューションズ部門を新設。
- 2022年
- S3(スポンサー・アンド・セカンダリー・ソリューションズ)事業を開始。
- アテネ・ホールディングスとの合併を完了。
- 慈善活動を推進するApollo Opportunity Foundationを設立。
- エネルギートランジションを対象とするサステナブル・インベスティング・プラットフォームを開始。
- 田中達郎氏が、日本会長に就任。
- 2023年
- クレディ・スイスの証券化商品グループを取得し、資産担保金融に特化した新会社ATLAS SP Partnersを設立。
- グローバル・ウェルス事業をEMEA、アジア、中南米へ拡大。
- 2024年
- S&P500指数に組み入れ。
- シティグループと250億ドル規模の私募クレジット・直接融資プログラムを開始。
- パナソニック オートモーティブシステムズへの投資契約を締結(日本国内4件目のプライベート・エクイティ投資)。
- 2025年
- 経営体制を刷新し、ジム・ゼルター氏が社長、ジョン・ザイト氏がアセットマネジメント事業共同社長にそれぞれ就任。
- 私募クレジットの取引マーケットプレイスを、業界に先駆けて開始。
- 柏樹康生氏が、日本代表に就任。
- 植田栄治氏が、アジア代表に就任。
- 2026年
- 運用資産残高が四半期決算として初めて1兆ドルを突破。
- 世界的ガラスメーカーの日本板硝子への戦略的投資を発表。
アポロ・グローバル・マネジメントのサービス
投資戦略
エクイティ
- プライベート・エクイティ
バイアウトやカーブアウト、特殊な状況下での投資機会(スペシャル・シチュエーションズ)を中心とした分野で、景気循環に左右されにくい運用実績とセクターごとの知見を強みとする - ハイブリッド金融
新株発行を伴わずに、成長資金の調達や財務基盤の見直しを後押しする、企業・スポンサー向けの柔軟な資本提供手法 - 事業価値向上支援
投資先企業のDX推進、調達改革、人材戦略、サステナビリティへの取り組みを後押しする独自ツール「Apollo Portfolio Performance Solutions(APPS)」を運用
クレジット
- 企業向け融資
信用力の高い企業を対象に、投資適格級からハイイールドまで幅広い格付けで実行 - 資産担保融資
金融資産や実物資産を裏付けとし、直接組成型・プラットフォーム出資型など複数の手法で提供 - オーダーメイド型ソリューション
資金の出し手ごとに異なる利回り・流動性・組成条件の要望に応じて設計するハイブリッド型・機会追求型の商品 - 組成規模とネットワーク
資産担保融資や特殊融資分野に特化した16の拠点を通じ、多様な資産を継続的に組成
実物資産
- サステナブル投資・インフラ
脱炭素やエネルギー転換を牽引する企業に対し、エクイティ・クレジット・ハイブリッドを組み合わせて資金を提供 - 不動産
コア型、機会追求型、ストラクチャード型など複数の手法により、エクイティ・クレジット双方の側面から関与
ファイナンスおよびキャピタル・ソリューション
独自の案件組成力を生かしたオーダーメイド型の資金調達手法を通じて、機関投資家との協業関係を構築
ウェルス&リタイアメント・ソリューション
リタイアメント事業を担うアテネとの連携により、退職後の資産形成に資する保険関連商品や、個人投資家向けの資産運用サービスを提供
アポロ・グローバル・マネジメントの求める人物像
アポロは、同社の企業文化を体現する行動指針を通じて、社員に求める資質を示している。
当事者意識を持ち、率直に向き合う姿勢
同社では、投資先とともに自らも資本を投じる姿勢を重視しており、社員一人ひとりが単なる担当者ではなく当事者として意思決定に責任を持つことが求められる。あわせて、市場の趨勢や社内の空気に流されず、事実と長期的な視点に基づいて判断し、時に不人気であっても正しいと信じる結論を貫く姿勢も評価される。
組織の壁を越えて協働する力
チームやアセットクラス、拠点をまたいだ協働を「One Apollo」として重視しており、部門の垣根を越えて信頼し合い、会社全体の成果を個人の利害より優先できる人物が求められる。組織階層や過度な会議に頼らず、率直な議論を通じて最善の意見を採用する、フラットで実質本位の働き方に適応できることも重要とされる。
既存の枠にとらわれない思考力
「あるべきものは何か」を白紙から問い直す思考様式を重視しており、入念な準備と徹底した議論を通じて自らの見解に確信を持ちながら、市場が過熱する局面ではあえて立ち止まり、他社が及び腰になる局面では踏み込む判断力も求められる。
長期的にキャリアを築く意欲
同社は、仕事を一過性のものではなく、判断力・規律・継続的な学びを通じて時間をかけて磨き上げる「一生の仕事(Life’s Work)」と位置づけており、手厚いメンターシップのもとで人材を長期的に育成する方針を掲げている。腰を据えてキャリアを積み、後進の育成にも関与できる人物が期待されている。
※上記はグローバルサイトの記載に基づく内容であり、日本拠点における実際の求める人物像とは異なる場合がある点に留意されたい。
アポロ・グローバル・マネジメントでのキャリアパス
アポロでは、投資業務に携わる人材は、アナリストおよびアソシエイトといった職位を起点にキャリアをスタートする体系となっている。同社は、社員への投資を長期的な視点で行う方針を掲げており、各キャリア段階に応じた成長を後押ししながら、優れた人材が力を発揮し、意味のある長期的なキャリアを築けるような環境づくりを重視している。
働き方の面では、同社は仕事を一過性のものではなく、判断力や規律、継続的な学びを通じて時間をかけて磨き上げていく“Life’s Work”と位置づけており、腰を据えて専門性を積み重ねていける風土を重視している。
※上記はグローバルサイトの記載に基づく内容であり、日本拠点における実際のキャリアパスとは異なる場合がある点に留意されたい。
アポロ・グローバル・マネジメントのトレーニング
同社は、経験豊富な社員が知見を伝えながら後進を育てるメンターシップを人材育成の基盤として重視しており、判断力や専門性を時間をかけて磨いていけるよう、継続的な学びの機会を提供する姿勢を掲げている。
学生向けの取り組みの一例としては、アナリストおよびアソシエイト職を目指す学生を対象に、ニューヨーク・ロンドン・ムンバイの各拠点でサマーインターンシッププログラムを実施している。投資戦略を推進する少人数のチームに実際に加わり、日常業務に密着しながら学ぶ徒弟的な形式を採用しており、教室型の研修にとどまらず、実務を通じた学びに重点を置いている点が特徴である。
※上記はグローバルサイトの記載に基づく内容であり、日本拠点における実際のトレーニング内容とは異なる場合がある点に留意されたい。
アポロ・グローバル・マネジメントの社会貢献・ESG
アポロは、事業活動を通じて環境・社会・ガバナンスの各領域で持続可能性に取り組んでおり、15年以上にわたりサステナビリティを経営に組み込んできた。投資先企業を含むグループ全体の運営にこの考え方を反映させ、財務的な成果と社会的な価値の両立を図っている。
エネルギー移行への取り組み
同社は、エネルギー移行やインフラ開発、産業の脱炭素化を支える資金提供者としての役割を重視している。独自の「Transition Investment Framework」に基づき、気候・エネルギー移行関連の投資として2027年までに500億ドル、2030年までに1,000億ドル超を投融資・組成する目標を掲げており、2024年には約300億ドルをこの分野に振り向けた。
社会的機会の拡大(Expanding Opportunity)
アポロは、職場・市場・地域社会という3つの領域で機会を広げる取り組みを進めている。職場においては多様で包摂的な環境づくりを、市場においては多様なアセットマネージャーや取引先企業への資本・商業的支援を、地域社会においては時間・知見・資金の提供を通じた経済的機会の創出を、それぞれの柱に据えている。
2022年には、今後10年間で1億ドル超を非営利団体に投じる方針のもと、Apollo Opportunity Foundationを設立した。また2021年には、Ares Capital、Oaktree Capitalとともに、歴史的黒人大学(HBCU)出身の学生をオルタナティブ投資業界へつなぐ人材育成プログラム「AltFinance」を立ち上げている。
社員による社会貢献活動としては、Citizenshipプログラムを通じたボランティア活動や寄付活動を推進しており、2024年には社員のボランティア活動時間が約2万時間に達した。
アポロ・グローバル・マネジメントについてのFAQ
アポロとはどのような会社ですか?
アポロは、1990年に米国ニューヨークで設立されたオルタナティブ資産運用会社です。クレジット、エクイティ、実物資産という複数の資産クラスに投資を行い、企業向けの資金調達支援や、機関投資家・個人投資家向けの運用商品の提供を手がけています。2022年にはリタイアメント・ソリューション事業を担うアテネ・ホールディングスと合併し、資産運用と退職資産形成を一体的に提供する体制を構築しました。2026年時点で運用資産残高は1兆ドルを超えています。
アポロとアテネの関係はどのようなものですか?
アテネ(Athene)は、2009年に設立されたリタイアメント・ソリューション事業を手がける金融サービス会社です。アポロは2022年にアテネとの合併を完了し、資産運用とリタイアメントサービスを一体的に提供する体制を確立しました。アテネは年金保険商品の引受や再保険、退職貯蓄商品の提供などを専門としており、アポロの資産運用能力を活用した資金運用を行っています。この統合により、アポロは機関投資家向けの資産運用と個人の退職後の資産形成支援を組み合わせた事業モデルを展開しています。
アポロの運用資産残高はどのくらいですか?
アポロの運用資産残高(AUM)は、2026年第1四半期決算において初めて1兆ドルを突破したことが発表されました。2024年末時点では約7,500億ドルであった運用資産残高は、その後も記録的な資金流入や好調な運用実績を背景に拡大を続けています。アポロは、クレジット、エクイティ、実物資産という複数の資産クラスに加え、リタイアメント・ソリューション事業を手がけるアテネの資産も含めた形で運用資産残高を開示しています。
アポロは日本でどのような事業を展開していますか?
アポロは、2018年に設立された日本法人Apollo Management Japan Limitedを拠点に、日本国内での事業を展開しています。企業向けの資金調達支援に加え、個人投資家向けのウェルス・リタイアメント関連サービスの提供も進めています。近年は日本企業への投資機会拡大に注力しており、パナソニック オートモーティブシステムズへの出資や、日本板硝子への戦略的投資などを実施しています。日本法人の登録業種は第二種金融商品取引業および投資助言・代理業であり、関東財務局に登録されています。
アポロは他の大手オルタナティブ運用会社と比べて、どのような特徴がありますか?
アポロは、資産運用事業とリタイアメント・ソリューション事業(アテネ)を一体的に運営している点が特徴です。多くのオルタナティブ資産運用会社が投資運用のみを主軸とするのに対し、アポロは2022年のアテネとの合併以降、年金・保険関連の負債運用と投資運用を組み合わせた事業モデルを展開しています。また、クレジット領域では世界各地で8,340億ドル超の資産を運用しており、企業向け融資や資産担保融資など多様な手法を通じて、世界最大級のクレジット投資会社として位置づけられています。
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