電通コンサルティング 右脳×左脳×異能の連携で挑む成長戦略ファーム
電通コンサルティングは、広告会社としての電通グループが培ってきたクリエイティビティと生活者起点の発想力を、戦略コンサルティングの論理的アプローチと組み合わせた独自のスタイルで、企業の成長課題に関与してきた。本記事では、企業の特徴や理念、沿革、主要なサービス内容、求める人物像、入社後のキャリアパス、社員の声、社会貢献・ESG、関連書籍について整理する。
電通コンサルティングとは
株式会社電通コンサルティング(Dentsu Consulting、以下:電通コンサルティング)は、2006年に設立された経営戦略コンサルティングファームである。電通グループの一員として、成長戦略の策定から事業変革・組織変革にいたるまでのコンサルティングサービスを提供しており、主に日本国内の大企業を対象とした支援を行っている。
コンサル業界地図(領域別)
同社の前身は、電通イーマーケティングワン、ネットイヤーグループ、アビームコンサルティングの3社が共同出資して設立したマーケティング戦略立案会社「電通ネットイヤーアビーム」である。2010年に電通が全株式を取得し、現在の社名と体制へと移行した。
右脳×左脳×異能を掛け合わせるアプローチ
電通コンサルティングの特徴は、戦略コンサルティングのロジカルな課題解決力と、広告会社である電通が培ってきたクリエイティビティや生活者起点の発想力を組み合わせた独自のアプローチにある。「デザイン&ロジカルの両利き思考」を掲げ、本質的な課題の探索から構想のビジネスへの落とし込みまでを一貫して支援する。さらに、社内外の異能人材とのチーミングによって、クライアントの多様な経営課題に対応する体制を持つ。
支援領域は事業変革・企業変革・社会変革・組織/人財変革の4軸にわたり、社会課題解決や新規事業などのテーマへの重点特化を方針として掲げている。電通グループ各社と連携しながら、課題の探索・構想・計画・実行までを一気通貫で担う体制を整えている。
「グロース特化型総合ファーム」への移行
2022年より、電通コンサルティングは新たな経営執行体制のもとで「グロース特化型総合ファーム」への移行を表明した。従来の戦略コンサルティングの枠組みを拡張し、ヒューマンセントリックなアプローチやデザイン思考を取り入れながら、企業の”真のグロース”を支援するコンサルティングスタイルへの転換を進めている。社内では独自のコンサルティングメニューを開発する組織「Courage Lab」を発足させ、電通グループのリソースと外部専門家ネットワークを組み合わせた支援メニューの拡充を図っている。
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代表者代表取締役 社長執行役員 シニアパートナー:八木 克全
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設立2006年
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従業員数約50名(2024年1月時点)
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所在地東京都港区東新橋 1-8-1
News & Topics
電通コンサルティングの理念
電通コンサルティングの理念を以下に引く。
PURPOSE
パーパス外なる当事者として企業と人の「勇気」に寄り添い、ともに成果を創出する。
変化が激しく先の見えない不確実性の時代。
電通コンサルティングは、外なる当事者として企業と人の一歩踏み出す「勇気」に寄り添います。
一気通貫の支援体制を構築し、成長領域における課題の発見から成果の創出にいたるまで継続的に伴走します。MISSION
ミッション本質的な「問い」を立て、実現力のある「企て」を通じて、サステナブルな「営み」を創り出す。
本質的な「問い」を立て、解決すべき課題を発見する。
電通コンサルティングの仕事は、そこから始まります。
次に、事業デザインと実行計画による「企て」によって、課題解決と新しい価値の創出を実現。
さらに、サステナブルな「営み」を創り出し社会基盤化することで、継続的なグロースを支援します。VISION
ビジョン企業も社会も「人」が動かす。人の、人による、人々のためのグロースパートナーに。
企業も社会も、その構成単位は人であり、人の創意と実行で成り立っています。
人の力をいかに引き出し、いかに人々の幸せを実現するか。
電通コンサルティングは、企業や社会を動かす人の成長を通じて価値創造を支援するグロースパートナーを目指します。VALUE
バリュー1 構想力
2 突破力
3 自己変革力
4 異能連携力
ロジカル&デザインの両利き思考による、大胆な「構想力」と柔軟な「突破力」。
顧客の成長を実現するために自分の能力をアップデートし続ける「自己変革力」。
そして社内外の異能を掛け合わせてチーミングする「異能連携力」。
電通コンサルティングで仕事をする人間は、この4つの力を備え、常に磨いていきます。電通コンサルティング公式サイトより引用
電通コンサルティングの沿革
以下に電通コンサルティングの主な沿革を記載する。
- 2006年
- 電通イーマーケティングワン、ネットイヤーグループ、アビームコンサルティングの3社の出資により電通ネットイヤーアビームを設立。
- 2010年
- 電通が電通ネットイヤーアビームの全株式を取得し、電通コンサルティングを設立。
- 2021年
- 電通および電通ジャパンネットワーク各社(電通コンサルティングを含む)が参加するグループ横断組織「未来事業創研」が発足(発足主体は株式会社電通)。
- 2022年
- 「グロース特化型総合ファーム」に移行。
代表取締役 社長執行役員には八木克全氏が就任。
また、社内組織として「Courage Lab」を発足。 - 2023年
- 「HR For Growth」サービス提供開始(グループ協業)。
- 2024年
- 「Culture For Growth」サービス提供開始(グループ協業)。
- 「Sales Transformation For Growth」サービス提供開始(グループ協業)。
- 「Branding For Growth」サービス提供開始(グループ協業)。
- 2025年
- 「IR For Growth」サービス提供開始(グループ協業)。
- 「Biz CRM For Growth」サービス提供開始(グループ協業)。
電通コンサルティングのサービス
新規事業支援
構想フェーズ
- イノベーション組織の成熟度診断
- 生活者起点による産業構造転換の未来予測に基づく未来のなりわい・企業パーパス策定
- 右脳x左脳で考える中期経営計画策定
- 右脳x左脳で考える長期ビジョン・新事業構想策定
- 生成AIを活用した新規事業の構想策定支援
計画フェーズ
- 地域共創プラットフォーム事業構想策定・事業立ち上げ
- 地域脱炭素プラットフォーム構築による新たな収益源の創出
- 宇宙ビジネス向け産業クラスターの構築及び立ち上げ支援
- 企業版ふるさと納税活用によるSX(サステナビリティ変革)実現
- リテールメディアをベースにしたメディア事業構想・計画策定及び立ち上げ・運営支援
- 地域金融機関向け広告・マーケティング事業参入戦略策定支援
実行フェーズ
- 組織内個人のパーパス体現までカバーするコーポレートパーパスによる社内変革支援
- 「統合諸表」による統合企業価値創造支援
- 新規事業を成功に導く“共創型プロジェクト”組成支援
- Branding For Growth
既存事業支援
計画フェーズ
- マーケ戦略のツボ診断
- マーケティング戦略・ブランド戦略策定による持続的競争優位確立支援
- 熱狂的ファンのn=1分析から始めるマーケティング戦略立案
- ファンの力を持続的に製品利用活性化に繋げるオウンドメディア高度化
- ステークホルダーの態度変容を促す戦略的広報プランの策定
- 周年事業を通じた未来構想・企業変革の実現
- 財務価値向上に繋げるブランディング
実行フェーズ
- 早期自走実現に向けた立ち上げ伴走支援:統合マーケティング組織
- 早期自走実現に向けた立ち上げ伴走支援:新デジタルサービス
- 製造業営業・マーケ人材向け:新規顧客開拓を促すブランディング理解・実践支援
- HR For Growth
- Biz CRM For Growth
- IR For Growth
- Sales Transformation For Growth
- Culture For Growth
電通コンサルティングの求める人物像
電通コンサルティングでは、「右脳×左脳」の両利き思考力(論理的な課題解決力とクリエイティブな発想力を組み合わせる力)の志向を必須の前提とし、そのうえで異なるタイプのメンバーと実務で協働できることが求められる。現時点での両利き思考力の有無は問わないが、その力を備えたコンサルタントを目指す姿勢があることが条件となる。
求める人物像は以下の4タイプに整理されている。
- ブランディングコンサルタント
右脳・左脳双方を活かし、クリエイティブな発想を具体的な形に落とし込みながら、ブランド戦略の策定から実行まで推進する。生活者や社会への視点から潜在的な課題を発見し、処方箋を提示する役割を担う。
- デザインストラテジスト
デザイン思考的なアプローチで潜在課題を発見し、新たな成長視点を提示する。戦略の構築から事業・サービス設計、実行組織の設計まで幅広く関与する。
- 戦略コンサルタント
課題設定からファクト収集、仮説構築、ビジネスモデル開発、事業計画策定にいたる一連のプロセスをプロジェクトの核として推進する。
- デジタルコンサルタント
顧客・従業員への新たな体験価値の創出を軸に、デジタル戦略の立案やITロードマップの策定、業務プロセスの設計を担う。
また、同社には多様な業界・バックグラウンドを持つ人材が在籍しており、コンサルティング業界未経験者の採用も積極的に行っている。コンサルティングファームやデザインファームの出身者のほか、IT・金融・商社・官公庁・教育機関など様々な領域からの転職者も多く、自身の経験を起点に業務領域を主体的に広げていける人材を歓迎している。
電通コンサルティングでのキャリアパス
電通コンサルティングの職位は、アナリストを起点に7段階で構成されている。職位は下位から順に、アナリスト、コンサルタント、シニアコンサルタント、マネジャー、プリンシパル、パートナー、シニアパートナーとなっており、能力・実績に応じてステップアップしていく体制が整えられている。
担当インダストリーを固定しない1プール制を採用しており、職位を問わず様々なプロジェクトにアサインされる。コンサルティング未経験からマネジャー、さらにプリンシパルへと昇格した事例もあり、パフォーマンスに応じた昇進が可能な環境となっている。
電通コンサルティングの社員の声
電通コンサルティングでは、事業構想や戦略立案といった上流工程を幅広く担いながら、電通グループ各社の多様な人材と協働する機会を持てる環境が整っている。こうした環境のもと、クロスアサインや外部拠点との兼務といった越境的な経験を通じて成長を実感する社員や、グループ全体のシナジー創出というテーマに向き合うなかで電通ならではの醍醐味を感じる社員の声が聞かれる。
各プロジェクトでは、事業アイデア創出からビジネスモデル設計までを包括的に担当し、幅広い領域に精通した多角的な視点を取得できています。また、社外のプロジェクトに参画する機会として、戦略コンサルティングファームへのクロスアサインや国内外の企業が集うイノベーション拠点との兼務も経験しました。
こうした多くの成長機会がある点は電通コンサルティングの特長だと感じています。
これまで中期戦略策定からブランド戦略まで、多岐にわたるプロジェクトに携わってきました。職位が上がるにつれ、プロジェクトをリードする役割が求められるだけでなく、「電通グループ全体」でのシナジーをどう創出していくか、つまりロジックから「あるべき」を見出す力と他グループ企業の強みをどう掛け合わせ、サービスに落としていくかというお題をプロジェクト内で解いていく必要性を実感しています。
大変でありながらも、電通ユニークな価値を提供できているのだろうか、クライアントの目にはどう映っているだろうかとワクワクしますし、そこは“電通”グループの一員である醍醐味ではないでしょうか。
電通コンサルティングの社会貢献・ESG
電通コンサルティングが属する電通グループでは、サステナビリティをパーパス「an invitation to the never before.」の実現に不可欠なものと位置づけ、2025年6月に従来の「2030サステナビリティ戦略」を「2030価値創造戦略」へと改訂した。事業を通じて困難な社会課題を解決するアイデアを生み出すことを戦略の核とし、財務・非財務の両面を統合してグループ全体の企業価値向上を目指す姿勢を打ち出している。
推進体制として、グループ・マネジメント・ボードの直下にグループサステナビリティ委員会(GSC)を設置し、取締役会が監督する構造をとっている。年4回の会議を通じて戦略の進捗を管理・評価する体制が整えられている。
環境面では、電通グループはバリューチェーン全体での温室効果ガス排出量ネットゼロを2040年までに達成するという目標を掲げており、この目標はSBTi(Science Based Targets initiative)の企業ネットゼロ基準に基づいて認定されている。また、2030年までに再生可能エネルギー比率を100%とすることも目標に掲げており、国際的イニシアチブRE100にも参加。2024年4月からは、脱炭素社会への移行を促進する「日本気候リーダーズ・パートナーシップ(JCLP)」にも準会員として加盟している。
同グループはB2B2S(Business to Business to Society)という経営方針のもと、企業・政府・市民社会をつなぐ存在として社会課題の解決への貢献を目指している。電通コンサルティングは、こうした電通グループ全体の方向性を背景に、企業変革や事業成長を支援するコンサルティングを担っている。
電通コンサルティングについてのFAQ
電通コンサルティングはどのような企業を支援していますか?
電通コンサルティングは、主に日本国内の大企業を対象としたコンサルティングサービスを提供しています。支援テーマは成長戦略の策定、新規事業開発、マーケティング戦略、パーパス・ビジョン策定、地域共創プラットフォームの構築など多岐にわたります。対象業界については特定の業界に限定せず、社会課題解決や新規事業などの成長領域を重点テーマとした、グロース特化型のコンサルティングスタイルを特徴としています。
電通コンサルティングの「グロース特化型総合ファーム」とはどういう意味ですか?
「グロース特化型総合ファーム」とは、電通コンサルティングが2022年より掲げるファームとしての方針を示す言葉です。従来の戦略コンサルティングの枠組みにとどまらず、ヒューマンセントリックな発想やデザイン思考を組み込みながら、企業の”真のグロース”(社会や人とともに自らも成長していく持続的成長)を支援することを目指す姿勢を表しています。同時に、社内組織「Courage Lab」を発足させ、電通グループのリソースと外部専門家ネットワークを掛け合わせた独自の支援メニューの開発を進めています。単なる課題解決型ではなく、クライアントとともに新しい価値を創造する「創造支援パートナー」としての役割を指向しています。
電通コンサルティングの「右脳×左脳×異能」というアプローチはどういうものですか?
「右脳×左脳×異能」は、電通コンサルティングが自社の特徴として掲げるコンサルティングアプローチです。「左脳」は戦略コンサルティングに代表されるロジカルな課題解決力、「右脳」はクリエイティビティや生活者起点の発想力を指し、広告会社である電通グループのバックグラウンドから生まれた視点です。これに加え、社内外の専門性を持つ「異能」人材とチームを組んでプロジェクトに当たる体制を特徴としています。同社では、デザインストラテジスト・ブランディングコンサルタント・戦略コンサルタント・デジタルコンサルタントという4つの職種が連携して支援を行っており、単一の専門性ではなく複数の思考様式を組み合わせる点が他ファームとの違いの一つとして挙げられています。
電通コンサルティングの設立経緯と前身はどのような会社ですか?
電通コンサルティングの前身は「電通ネットイヤーアビーム」という会社です。電通イーマーケティングワン、ネットイヤーグループ、アビームコンサルティングの3社が共同出資して設立したマーケティング戦略立案会社で、2006年に設立されました。2010年に電通がこの会社の全株式を取得し、社名を電通コンサルティングに変更して経営戦略コンサルティング会社として新たにスタートしました。その後、2022年の体制刷新を経て「グロース特化型総合ファーム」へと方針を転換し、現在は電通グループの100%子会社として運営されています。
電通コンサルティングへの転職・中途採用ではどのような人材が求められますか?
電通コンサルティングでは中途採用のみを実施しており、新卒採用は行っていません。求める人物像は「両利き思考力を志向できること」を共通の必須条件としたうえで、ブランディングコンサルタント・デザインストラテジスト・戦略コンサルタント・デジタルコンサルタントの4タイプに分けて定義されています。コンサルティング業界未経験者であっても採用実績があり、IT・金融・商社・官公庁・教育機関など多様な業界出身者が在籍しています。実務において異なるタイプのメンバーと協働できることも重視されており、ロジカルシンキングに加えてクリエイティビティや仮説構築力を備えた人材が歓迎される傾向にあります。
電通コンサルティングの関連書籍
電通コンサルティングへの転職を志す方へ、同社および業界への理解を深めるうえで参考となる書籍をご紹介します。
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未来思考コンセプト ポストSDGsのビジョンを描く -
しくみづくりイノベーション 顧客を起点にビジネスをデザインする
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