国家公務員から戦略コンサルティングファームへ ―― 転職活動を支えてくれた「伴走者」の存在
転職を決意した背景
私はこれまで、中央省庁において国家公務員として勤務し、社会に大きなインパクトをもたらす重要政策の立案・実行に携わってきました。公務の現場では、「公正・公平」を旨として、社会全体に広く恩恵を届けることに、大きなやりがいと誇りを感じていました。
その一方で、公務に携わる中で、日本企業の「稼ぐ力」を高めることこそが、国家の持続的発展にとって極めて重要であるとの認識を深めていきました。国家のあらゆる政策を実行に移すためには、財源の裏付けが不可欠です。少子高齢化が進行する中で、社会保障を安定的に維持するためにも、競争力のある企業が安定的に収益を生み出す仕組みを築いていくことが求められています。また近年、安全保障が国家の最重要課題の一つとなる中、企業の科学技術力や強靭なサプライチェーンの構築は、経済安保の観点からも不可欠です。
世界では、国家のGDPをも上回る時価総額を誇るグローバル企業が次々と生まれています。そうした中、日本発の企業がより積極的に世界市場で存在感を示し、海外からの収益を国内に還流させる「トリクルダウン効果」を通じて、広く国内産業を活性化させていく。そして、その恩恵が税収や社会保障、雇用の創出につながり、社会全体を維持することにもつながる。こうした循環を実現することこそが、日本の持続可能で安定した成長の基盤になると考えるに至りました。
しかし、国家公務員という「制度の公平性」を守る立場からは、特定の企業の経営に深く関与することには限界があります。だからこそ、企業の経営課題の中核に入り込み、変革を支援する立場として企業の成長に貢献するべく、戦略コンサルティングの世界に進むことを決意しました。
転職活動の難しさと不確実性への対応
転職を考え始めた当時、私は国家的にも極めて重要な政策を担当しており、日々の業務にも高い集中力を求められる環境にありました。そのため、政策の一区切りがついたタイミングで円滑にキャリア転換ができるよう水面下で慎重に準備を進めていました。
しかし、突然の総理の辞任や予想外の国政選挙における与党の過半数割れなど、先行きが不透明となる出来事が立て続けに起こり、転職のタイミングや進め方に悩むようになりました。
加えて、戦略コンサルティングファームへの転職には、書類選考、筆記テスト、複数回にわたるケース面接、さらには内定後の条件交渉といった、高密度かつ長期的なプロセスへの対応が求められます。このような負荷の高い選考過程を、多忙な本業と並行して進めるのは、現実的に非常に困難な挑戦でした。
コンコードの支援と、成功につながる伴走力
こうした厳しい状況の中で、私の転職活動を力強く支えてくださったのが、コンコードの竹端さんでした。
まず、数ヶ月単位での中長期的なスケジュール設計と、各選考ステップに必要な準備期間の見積もりを丁寧に行い、無理なく現実的に実行可能な計画を共に構築してくださいました。
さらに、応募先の選定においても、志望度や通過率、面接の習熟度を徐々に高めていくといった観点から、戦略的な応募順序と適切な件数をご提案いただきました。そのおかげで、限られた時間の中でも最大限の成果を追求することができました。
さらに特筆すべきは、面接対策におけるフィードバックの質です。毎回の面接の後にお時間を頂戴し、フィードバックの機会を頂いたのですが、単なる評価に留まらず、私の弱点を構造的かつ客観的に分析したうえで、明確な改善指針を提示いただきました。
その結果、短期間で着実にパフォーマンスを向上させることができ、最終的には第一志望を含む複数の戦略コンサルティングファームから内定を獲得することができました。この成果は、コンコードという「伴走者」の存在なくしては決して成し得なかった成果だと確信しています。
今後のキャリアビジョン
今後は、まずは第一志望の戦略コンサルティングファームにて、実務を通じて課題解決力と事業構想力を徹底的に磨き、プロフェッショナルとしての基盤を築いていきたいと思います。
その上で、日本企業のグローバル競争力を高め、持続可能な成長を後押しするようなテーマ──例えば、大企業のM&A支援やスタートアップの創出支援──に深く関わっていきたいと考えています。
また将来的には、これまでの行政経験とコンサルティング経験の双方を活かし、官民の橋渡し役として活躍することも視野に入れています。民間企業や業界団体と連携して政策提言を行ったり、有識者として審議会に参画したりといった手段により、より実効性の高い政策形成を支援することで、引き続き、日本経済の発展に貢献していきたいと考えています。
担当キャリアコンサルタントより

Yさんとは、本格的に転職活動に着手される前から、キャリアについてお話させていただいていました。
国家公務員として成し遂げたいこと、中長期のキャリアで実現したいことをお伺いし、視座の高さを感じておりました。
予想外の出来事も重なり非常にご多忙な中での転職活動、自己管理が大変だったと推察します。
現職業務と転職活動を両立できたのも、ご自身のキャリアに対するオーナーシップの強さゆえと感じております。
第一志望をはじめ複数の戦略コンサルティングファームからオファーを得た後、改めてご自身のキャリアの軸に則ってファームをご選択いただけました。
キャリアの重要な分岐点に立ち会わせていただき、大変光栄です。
戦略コンサルタントのキャリアをスタートすると、いろいろとキャッチアップが必要になるかと思います。
そして、PDCAを回しながら、時には過去のやり方を捨てつつご自身をアップデートし続けることになるかと思います。
Yさんならではの持ち味を発揮して一つ一つの課題を乗り越え、中長期のキャリアビジョンに向かっていただけると思います。
是非頑張ってください!!
ディレクター
竹端 直弥 略歴
東京大学工学部・同大学院工学系研究科卒業。鹿島建設、ブーズ・アンド・カンパニー(現PwC Strategy&)、ヘイ・グループ(現コーン・フェリー)等で新規事業開発、リーダーシップ開発、組織変革等のプロジェクトをリード。その後、コンコードに参画。米国CTI認定プロフェショナルコーチ。



