ローランドベルガー「モノづくり企業の医療機器業界参入の糸口」最新スタディを発表
ローランドベルガーは2022年10月、最新スタディ「モノづくり企業の医療機器業界参入の糸口」を発表した。これはウィズコロナ時代での医療機器業界に起こりつつある構造変化をとらえ、モノづくり企業が参入の一歩を踏み出す方法について解説するものだ。
高い収益性と安定した成長という点で医療機器事業は魅力的であるうえ、近年はESG経営の観点からも注目されている。多様な製品領域、必要とされる幅広い技術領域を背景に多様なモノづくり企業が参入の機会を狙っている。しかし、異業種が業界に参入するうえで、異なる意向を持つステークホルダーが複雑に絡み合っていることが大きな障壁となりうる。
COVID-19の流行によって医療機器業界には大きな変化が起きた。特に、診断の場面が病院外に移転したこと、AIが診断のスクリーナーになったこと、手術ロボット競争がハードからソフトにシフトしたこと、3Dプリンターがサプライチェーンを変化させていること、医薬品と医療機器の境界がなくなることは大きな変化だ。これらの変化により既存の業界構造が崩壊しつつあるため、異業種からの参入に大きなチャンスがある。本スタディでは初期参入実現のために「スモールスタートによる業界インサイダー化」と「自前とアライアンスを活用した価値提供」を現実解として提示し、医療機器業界への参入を推奨している。