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McK、最新記事「成長という選択―企業リーダーにとっての成長の青写真」公開


マッキンゼー・アンド・カンパニー(以下、マッキンゼー)は、2023年6月、最新記事「成長という選択―企業リーダーにとっての成長の青写真」を公開した。本論では、企業が包括的で持続可能な成長を促進するために企業のリーダーが踏むべきステップを紹介している。

2010年から2019年の間で、年率10%以上の売上成長率を達成した企業は全体の8分の1に過ぎず、4分の1の企業は成長できていない。持続的な利益ある成長は不可能ではないが、それを実現できるかどうかは企業のリーダーの「選択」にかかっている。成長を選択し、同業他社を上回る実績を上げている企業のリーダーは、考え方や行動、発言が異なるだけでなく、共通のマインドセット(心構え)や戦略、ケイパビリティ(能力)を中心に据え、組織を組成する。さらに、これらの企業は成長に関する先行指標と遅行指標を積極的に追跡し、目標に合わせて具体的で測定可能な重要業績指標(KPI)を設定する。また、常に主力事業領域の内外に存在する機会を模索し、投資している。これらの企業は、成長に強くコミットしていることから適切なタイミングで、適切な規模の、適切な組み合わせの成長手段に対して投資することが可能となっている。さらに、事業やオペレーションで想定していなかった難題に直面した際にも、成長ビジョンを徹底して追求し、難局をうまく切り抜け、優位性を一層高めている。

本論では、高成長企業のリーダーに共通するマインドセットや行動を「成長の青写真」として紹介する。

不変で包括的な「成長の青写真」の1つ目の柱は、明確な目標、マイルストーン、動機に裏打ちされた野心的な挑戦を支援することだ。すなわち、企業の戦略や文化を形作る、目指すべき指針を創出することである。これにより、逆風下においてもリーダーはブレることなく、成長を実現するための活動にコミットし、常に成長機会を模索・追求する組織文化を醸成することが可能だ。高成長企業のリーダーは困難な状況に陥っても屈することなく、他のリーダーが守りの姿勢をとっていても逆風の中で勝機を見出し、イノベーションの機会を常に追求している。さらに、取締役会や投資家を含め、周囲を巻き込む能力に長けている点も共通の特徴の一つだ。取締役会を巻き込んで成長計画を策定する傾向にあり、成長計画を通じ、どのように価値を創出するのかを提示するために重要かつ信頼性の高い目標を掲げ、投資家に対して積極的なコミュニケーションを図っている。目標達成に必要なリソースを配分し、成長を実現するために必要であれば、オペレーションモデルの改革をも厭わないのだ。

不変で包括的な「成長の青写真」の2つ目の柱は、3つの成長の道筋を確立する事、つまり「主力事業の拡大」「イノベーションを通じた新規・隣接市場への参入」「新規事業の立ち上げ又はM&Aによる飛躍的な成長機会の追求」が挙げられる。主力事業については、成長マインドを持つことが特に重要であり、成長の著しい企業は主力の商品やセクター、または主要市場を通じ、主力事業を成長させている。主要市場を勝ち取らなければ成長軌道に乗ることは困難だ。実際、マッキンゼーの調査対象企業のうち、主要市場での成長率が平均を下回っているにも関わらず同業他社を上回る成長率を達成していた企業はわずか5分の1以下であった。成長企業は成長マップを活用・更新しながら常に機会を模索し、その中から最も確実性の高いものを特定し、実際に機会を実現するための成長戦略を策定している。そして、隣接領域での成長実現のためにM&Aや新規事業構築等、多くの選択肢の中から方向性を決定し、その選択を支えるためのオペレーティングモデルを進化させている。

不変で包括的な「成長の青写真」の3つ目の柱としては、「組織化された実行」が挙げられる。これは成長が実際に行動に移された段階であり、成長を実現するための最終ステップだ。実行と戦略と連動しており、リーダーが適切なタイミングで適切な判断をすることで、短期・長期に関わらず成長を実現可能なのだ。成長にコミットしているリーダーは、目的意識を持った攻めの姿勢で各施策に投資しており、低収益の事業領域から高収益な事業領域へと定期的にリソースを再配分する確率が他のリーダーと比較し、60%高い。さらに、ダイナミックにリソースを再配分するのみでなく、独自の成長施策や機械を後押しするためにカスタマイズされた複数のオペレーションモデルを持つ傾向にある。経常収益、顧客一人当たりの売上高、顧客獲得コストといった成長に関わる先行指標と遅行指標を積極的に追跡し、組織や目標やインセンティブと紐づけているのだ。

「成長の青写真」では、リーダーが目的と意思を持って成長を選択した場合に徹底して取り組むべき不変的な要素が定められている。企業はこの青写真を活用することで、取り巻く環境が変化する中でも成長を遂げるための体制を整えることが可能になるのだ。成長を選択し、目的とビジョンが明確になることで、リーダーとそのチームは、一見現実不可能に思えることでも成し遂げることができるのである、と結んでいる。

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