マッキンゼーが最新論考「投資アセットクラスとしてのインフラストラクチャー」を発表
マッキンゼーアンドカンパニーは2023年5月、最新論考「投資アセットクラスとしてのインフラストラクチャー」を発表した。本稿では、日本のインフラ投資が更なる発展にある向けた岐路にあるとの認識の元、インフラ投資を再定義し、その特性やグローバルを含めた市場動向、投資事例を整理する。
本稿の概要を以下に示す。第1章及び第2章では、インフラ投資の位置づけとその定義、投資戦略別の特性について論じる。インフラ投資における対象アセットが広がりを見せる中で、インフラ投資の定義を明確にしたうえで、他のアセットクラスに対して中間に位置するリスクリターン水準、他の金融資産との相関の低さといったインフラ投資の特性、位置づけを整理している。第3章では、グローバルにおけるインフラ投資の市場動向を整理する。投資戦略的観点から、2008年以降のオルタナティブ投資全体の拡大及び近年のインフラ投資への資金流入について、アセットの観点からは空港・病院等の伝統的なアセットから、社会構造の変化や技術革新により近年拡大したデータセンター、風力発電等のアセットへの市場の変遷と、直近で着目すべきトレンドについてまとめている。第4章および第5章では、世界と比較した際の日本市場の特性を明確にしたうえで、現状のインフラとうしの多岐にわたる課題を構造的なもの、認識・知識に関するもの、関係者の連携に起因するものに整理し、各課題に対して今後の方向性を探る内容となっている。