アクセンチュアの最新調査レポート「ライフ起点ビジネスの戦略ガイド」発表
アクセンチュアは世界の主要企業の経営幹部1,700名以上を対象とした調査に基づく「ライフ起点ビジネスの戦略ガイド:企業が人々と価値ある関係を築き成長するための5つの実践シナリオ」を発表した。これによると、企業が提供するサービスや製品の多くは顧客のニーズや価値観の変化に追いついておらず、企業が成長するためには人々の生活や価値観に影響を与える社会、経済、環境といった外部要因まで理解しながら柔軟に価値提供する「ライフ起点」戦略が有効である。また、この戦略を推進する企業は、他社比較で年間成長率9%、市場投入スピードで3倍、顧客生涯価値で5倍上回る可能性があることが分かった。
この調査レポートでは人々の暮らしや価値観に影響を与える社会、経済、環境といった要因までを理解しながら柔軟に価値を提供する「ライフ起点」戦略を定義し、その詳細を解説する。これまで企業は性能を重視した製品中心のアプローチから、顧客体験を重視する顧客中心へと変化してきたが、今後の変化が予測不可能な昨今の状況においてはライフ起点戦略が必要だとする。不確実な社会においてひとを包括的に理解するライフ起点戦略をとる企業が実践する5つの変革方法がある。
1つ目は人々を多面的に深く理解すること。データやAIと人のアイデアを組み合わせ、顧客の多面的な生活をより深く理解し、提供価値向上につながる新たな機会を見出している。
2つ目は価値創造の領域を広げること。持続可能な成長を目指し顧客、社会、環境、そして従業員に対しても価値を提供する。
3つ目は想像力で業界の枠を超えること。テクノロジーと人材をクリエイティブに活用し、顧客ニーズを満たすために業界の枠を超えて広範なエコシステムに加わる。
4つ目はシームレスで快適な顧客体験をデザインすること。あらゆる顧客接点を統合し、シンプルで魅力的な体験を設計することで価値の最大化を図る。
5つ目は柔軟なオペレーション体制を構築すること。社員が最大限能力を発揮できるようにテクノロジーを活用し、業務プロセスを管理するプラットフォームを全社で統一し、変化に機敏に対応する柔軟な組織づくりを行う。