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NTTデータ経営研究所がふるさと納税最適化に関する最新レポート公開


NTTデータ経営研究所は2023年7月、最新レポート「自治体は外部委託業務の内製化でふるさと納税の最適化を目指せ」を公開した。本レポートでは、自治体の現場において確認される問題点を紐解きながら、自治体がとるべき具体的な改善ポイントについて解説する。

本レポートによると、本来自治体への慈善寄付であるふるさと納税は、様々な事務コストが自治体の手元に残る寄付金を圧迫しているという。自治体は返礼品に加え、ポータルサイトの利用にかかる手数料や寄付者対応の中間業務に係る外部委託会社への委託料、さらには返礼品の送料が加算され、その結果少ない自治体で5割、多くの自治体で5割程度がキャッシュアウトしている実態である。こうした現状を受け、総務省は「寄附額に占める経費の割合を5割以内に収めること」を新たに自治体に要請し、急遽2023年10月からの執行を決定するに至った。しかし、この5割ルールが厳格に適用されると、結果的に地域間格差が生じる可能性もある。これは、地域により返礼品の送料負担が異なり、需要の高い都市部への送料負担は北海道や九州など、都市部との距離が遠い地域ほど負担が増大することが考慮されていないためである。これが、昨年までの寄附受入額で上位を占めた北海道の自治体が総務省の5割ルールを超過していたと指摘された一因だ。手数料率5割の中に含まれる送料について、この一律基準は非合理的である。地方の自治体ほど負担が伴うことを考慮し、本来は経費率5割に含まれる経費対象から送料を除き、自治体間の公平を期すべきだろう。

ポータルサイトの手数料のみで10%の税金寄附金がキャッシュアウトしていることも明らかになった。本来、寄附金はは直接対象自治体へ現金を持参するか納付書を用いて支払う、または指定口座への振り込み等によって対象自治体の元に届けることが理想的である。対象自治体に直接寄附金が渡れば、この間の手数料は振込手数料の一部のみだ。しかし、利便性が重視された結果、寄附者の多くがポータルサイトをチャネルとして利用し、決済手段としてクレジットカードを使用するケースが大半であるのが実態だ。自治体が自社のポータルサイトに登録するだけで寄附金の10%程度の手数料収益が容易に確保できるため多くのポータルサイトが事業参入した。その結果、自治体はポータルサイト利用にかかる手数料に加え、クレジットカード利用に伴う決済手数料までもを間接的に負担することになっているのである。また、ポータルサイトの手数料は自治体により異なるという実態も明らかになりつつある。多くの自治体はデフォルトの手数料として10%程度が提示されているのに対し、寄附受入額が多額に上る一部自治体は手数料の手数料は3~5%が相場だ。寄附受入額の多寡により自治体とポータルサイト側の権力関係が決定するため、決して公平な仕組みが提供されているとは言い難い。民間事業者における競争環境の中の商行為ではあるが、取り扱い対象が地域振興や発展を支援するための善意の寄附であり、税金であることを鑑みると望ましい状況ではない。さらに、自治体が返礼品を開拓し、返礼品としてポータルサイトに掲載するためには様々な作業を伴う。これに伴う作業の多くが外部事業者に委託され実施されいる状況であり、その担い手の多くが都市部の大手事業者だ。そのため、8~10%のさらに多額の委託料がチャージされているのだ。

上記のみでなく、様々なふるさと納税に係る自治体業務の外部委託先事業者は、自治体の本来の期待効用に沿った動きをしていないことが明らかになっている。何よりも問題視すべきは、本来地域支援のための仕組みであるにも関わらず実態は域内での寄附金の滞留やその先に期待されるはずの資金循環を生み出せていない点であるとする。このような現状に一石投じる上での必要な所作のひとつとして、自治体側で一部業務を内製化することを提案する。自治体側で内製化する業務例として、ワンストップ特例申請書や寄附証明、お礼状などの発送業務が手っ取り早い。次に、内製化からあふれ出す「残渣となる業務」については限定的に取り出し、「地元の事業者」に委託することが有効な選択肢となる。委託先は観光協会や地元で設立されたNPO法人など多様な受け皿がありうるとしている。

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