コンサル業界ニュースConsulting Industry News

[マッキンゼー]知見「企業がフルファネルマーケティング戦略を採るべき理由」を公開


マッキンゼー・アンド・カンパニーは2023年6月、「企業がフルファネルマーケティング戦略を採るべき理由」と題したコンテンツを公開した。このレポートの中において、フルファネルマーケティングは単なるキャンペーン戦略のひとつではなく、マーケティングの在り方を根本から変えるとした内容の分析結果を公開している。

「マーケティングには2つの側面がある。」から始まる本論では、顧客のブランドに求めることが変化している現在において消費者の購買行動に関する新たなデータを活用することで、顧客が何を求め、ファネル全体にわたってどのように意識決定を行うのかについての理解を深めることが可能になり、新規顧客を獲得するのみでなく、既存顧客のロイヤリティを高める機会を享受できるとし、ファネルマーケティングの4つの重要な要素について解説する。

フルファネルマーティングの概念は何年も前から存在していたが、大多数の企業がこれを効果的に導入するための組織的および技術的な障壁を未だ克服できていない。しかし、マーケターが今こそフルファネルマーケティングに傾注するべき理由は複数存在する。一つの理由としては、世界的なインフレがある。世界的インフレによりデジタル広告コストは上昇傾向にあり、高度なターゲティング広告市場が飽和状態にあるため、パフォーマンスマーケティングの費用対効果が頭打ち、または低下傾向になっている。また、自動化ツールの普及により、パフォーマンスマーケティングが一般化し、大きな競争優位性確保が困難になっていることも一つの理由である。

ファネルマーケティングの4つの重要要素は以下の通りだ。
1. ブランド構築に関わる広告の効果測定
2. KPIの集約
3. メディアミックスモデル(MMM)の見直しによるマーケティング支出の集約
4. フルファネルのオペレーティングモデル

1. ブランド構築に関わる広告の効果測定
多くのブランド構築キャンペーンを支える従来型のTV広告は多くの消費者にリーチし、感情反応を喚起する可能性を秘めている一方、柔軟性に欠けるため、キャンペーンがどのように消費者行動に影響するのかに関する精緻な洞察を得ることが困難だ。しかし、この状況は変化しつつあり、デジタルストリーミングサービスの普及により広告の視聴者の把握が容易になり、同じ番組を視聴する世帯ごとに異なる広告表示が可能になっている。さらに、以下の方法を用いることで効果測定により、粗雑な方法を超えた手法を活用可能になった。
・TVおよび音声メディアを活用したアドレッサブル広告
・デジタルを活用したブランドリフト調査
・アトリビューション分析ツール

2. KPIの集約
企業が各チャネルやファネルの各段階のKPIを、コンバージョン率やリード数といった実際のビジネス成果に連動させることで、マーケティング活動の真の効果への深い理解が可能になり、望ましい反応を市場から引き出すためのメッセージ作成ができるようになる。

3. メディアミックスモデル(MMM)の見直しによるマーケティング支出の集約
多くのマーケターはMMMを頼りにしながらキャンペーン効果を測定し、各種広告・マーケティングへの支出額を決定している。しかし、不十分な部分も存在する。信頼性が高くファネルマーケティング戦略に適したMMMを実現するためには、インクリメンタリストやマルチタッチアトリビューション(MTA)モデルからのインプットを活用して進化させる必要がある。

4. フルファネルのオペレーティングモデル
フルファネルマーケティング実現のためには、単純に従来の業務プロセスに上乗せするのではなく、機能の上流から下流までを完全に統合する必要があり、既存の枠を超えた業務プロセスの見直しから始まる。特に、以下の4つの要素が重要としている。
・フルファネルマーケティングのパフォーマンスに対するインセンティブ
・部門間連携
・広告代理店やパートナーとのコラボレーションの強化
・ブランドマーケターによるテスト・アンド・ラーン手法の採用

→マッキンゼー・アンド・カンパニーの企業情報はこちら

→詳しくはこちらのプレスリリースをご確認ください

セミナー情報Seminar

セミナー一覧へ

コンサルティングの求人情報Recruit

2025.06.25

最先端AIで産業変革を推進するコンサルタントポジションを募集[018246]

会社概要
先端技術の活用と事業企画の両面から、企業の変革を支援するコンサルティングファームです。各社ごとの課題に深く向き合うオーダーメイド型のアプローチを強みとし、業界の枠を超えた変革プロジェクトを数多く手がけています。クライアントと長期的なパートナーシップを築きながら、実現可能なDXと持続的なイノベーションの創出を目指しています。
年収
900万円~1150万円程度
ポストコンサル 社会に貢献できる 未経験可 ワークライフバランスが良い

2025.06.23

戦略×テクノロジーで次世代のビジネスを創るコンサルタントを募集[020554]

会社概要
新規事業の立ち上げや既存事業におけるDX推進を通じて、大手企業のさらなる成長を支援するコンサルティングファームです。戦略立案から実行までを一貫してリードし、デジタル技術による本質的な事業変革に取り組んでいます。設立以降、急成長を続けており、グローバル市場への進出も視野に入れています。
年収
アソシエイトクラス 450万円~600万円程度 コンサルタントクラス 550万円~1100万円程度 マネージャークラス 1000万円~3000万円程度 パートナークラス 2000万円~1億円超
ポストコンサル 社会に貢献できる 研修が充実 注目

2025.06.20

【社会課題解決に注力】大手シンクタンクのインキュベーターチームでコンサルタント募集 [001278]

会社概要
大手シンクタンク。大手グループ企業の営業力を利用し仕事を受注できるのが魅力で、海外進出に関する日本企業の支援などの案件も非常に豊富です。 また、シンクタンクならではの強みを活かし、官公庁、民間企業を巻き込んだ事業プロデュースも展開し、次代の産業づくりをリードしています。
年収
700万円~1700万円程度
ポストコンサル 社会に貢献できる グローバルに活躍 未経験可 注目

2025.06.20

【積極採用】大手日系総合ファームで人的資本経営コンサルタントを募集 [022093]

会社概要
日系グローバルコンサルティングファーム。 数多くの日本企業の経営改革やグローバル展開をサポートし、特にアジア圏におけるグローバル戦略において幅広い実績を挙げています。 また、海外駐在機会が多いのも特徴であり、国内外の拠点に経験豊富な多数のコンサルタントを有することで、多岐に渡るクライアントニーズに即したコンサルティングを提供しています。
年収
580万円~2000万円程度
ポストコンサル グローバルに活躍 注目

2025.06.15

【マネージャークラス】日系グロースファームで、インフラ産業のDXをリードする戦略コンサルタントを募集[017756]

会社概要
急成長を続ける日系総合コンサルファーム。テクノロジーと戦略を融合した変革支援を強みとし、インフラ産業における次世代型ビジネスへの転換を多角的にリードしています。変化を恐れず挑戦を楽しむカルチャーが根付き、個の力を最大限に活かせる環境が整っています。
年収
1,200万円~1,800万円程度
ポストコンサル 起業に役立つ MBA

2025.06.12

社会インフラの未来を築くスタートアップの経営企画ポジションを募集[031719]

会社概要
次世代の公共インフラを見据え、環境問題をはじめとする社会課題に挑む成長企業です。日本発のスタートアップでありながら、国内の災害対応から海外のスマートシティ構想まで、幅広い領域で事業を展開しています。国際機関や総合商社、コンサルティングファームなどの出身者が結集して社会的意義の大きいプロジェクトに取り組む、活気と熱意に満ちた組織です。
年収
750万円~1400万円程度
ポストコンサル 社会に貢献できる グローバルに活躍 起業に役立つ 注目
求人一覧へ

コンサルティングの転職体験談Story

転職体験談一覧へ