EY Japan、戦略的株主エンゲージメント支援サービス開始
EY Japanはクライアントの企業価値向上に向けた取り組み強化のため、2022年11月に新たな専門チームを発足し、戦略的株主エンゲージメント支援サービスを開始する。これは株主との対話、株主意見を取り入れた経営戦略の検討と実行、新たな経営戦略の資本市場への打ち出しまでの上場企業の企業価値向上に向けた包括的支援サービスをワンストップで提供するものだ。
アクティビストは日本市場を米国に次ぐメインターゲットと位置付けており、近年多様なアクティビストが日本株式市場に参入し、それに伴い日本企業への企業価値向上のための提案が増加しており、業種、時価総額を問わず多くの企業がアクティビストのターゲットとなっている。このような現状を受けて専門チームが発足された。アクティビストは株主還元やガバナンス強化といった以前から提案にとどまらず、多様かつ複雑な提案を行っている。また、コーポレート・ガバナンス・コードを軸とした日本企業のコーポレート・ガバナンス改革のメインテーマの一つに制作保有株式の縮減が挙げられいる。上場企業の資本市場からの信任獲得には、機関投資家株主からの厳格な議決行使への対応やエンゲージメント強化が不可欠となっている。ビジネス環境が急激に変化する昨今において、苛烈を極めるアクティビスト活動への対応や資本市場からの信任獲得には、株主の声を聞き入れつつ経営戦略を見直し、経営リソースをコア事業の強化や成長事業への投資に集中させ、迅速かつ果断な意思決定を支えるガバナンス強化といった企業価値向上サイクルの構築が必要だとしている。
戦略的株主エンゲージメントの主なサービスは機関投資家株主の特定、機関投資家との対話(IR・SR)のアレンジメント及びアドバイス、株主総会における株主からの信任獲得に向けた支援、アクティビスト対応支援の4つだ。米国・欧州・東アジアの機関投資家の投資体制や売買動向、議決権行使等の動向に関する情報収集を行い、データサイエンスチームとの協働により理論に基づく高度な分析を行い、データベース化し、それに基づく支援を行う。