[BCG]大企業のサプライチェーン全体の脱炭素化推進モデル事業を支援
BCGが環境省から受託した「令和4年度大企業のサプライチェーン全体の脱炭素化推進モデル事業」を通じ、ワールドグループのサプライチェーン全体にわたるGHG(温室効果ガス)排出量削減に向けた具体的な対策の検討や実行計画の策定を支援した。その一環として、GHG排出削減の主要な打ち手のひとつであるサステナブル新素材に切り替えた場合のスコープ3排出量(取引先や自社製品・サービス利用に伴う排出量)の可視化についても支援した。
ワールドグループは、環境省事業を通じてサステナブルな新素材を開発し、従来製品と比べたスコープ3排出の削減量を可視化した。この新素材は2023年秋から新たなブランドとしてワールドグループによって活用されるほか、OEM等を通じて業界内で拡大される。ワールドグループは独自の指標として「環境貢献数値」を定義した。これはサステナブルな商品が具体的にどの程度環境にいいのかを消費者が理解できるようにすることを目標としたものだ。今後は、水の使用量などGHG排出量以外の観点においても環境貢献数値を可視化するとする。
具体的には、従来の原材料から、サステナブルな原材料であるリサイクルウール、リサイクルポリエステル、オーガニックコットンなどに切り替えた場合のスコープ3排出の削減量の可視化の支援を行った。ワールドグループのサプライヤー企業も参画し、製造工程を分解して一次データを収集、生地製造に関わる排出源特定と、排出量算定をサポートした。
素材の転換はワールドグループのサプライチェーン全体の排出削減計画の中で主要な打ち手のひとつだ。この切り替えにより、どの程度の削減効果が見込めるのかを明確にすることで全体の目標達成に向け、必要な削減量を特定し、具体的な施策の検討につなげる。