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2 鍛えられる能力、育成体制について

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平林代表インタビュー

Deals strategy インタビュー

編集後記


2 鍛えられる能力、育成体制について

PwCアドバイザリーDeals strategy プレミア インタビュー

CEG 山口PwCグローバルネットワークとして連携が取れているというのはクライアントにとっては間違いなくプラスに働くものかと思うのですが、一方で、働く個人に焦点を当てると、組織としての総合力が高いからこそ、個人としてのスキルアップや経験を広げるという意味では物足りない部分があるのでは、とも思ってしまうのですが、そのあたりはいかがでしょうか。

PwC 大屋Deals strategy自体はまだできて間もない組織なので、いい意味で整備されていない柔軟性があって、僕はそこがすごく良いと思っています。
自由闊達(かったつ)な風土もあり、自分でチャレンジする姿勢はすごく奨励され、評価もされます。
そのようなカルチャーの中で、組織としての機能をうまく使いレバレッジさせて、自分自身を高め、成長させていくことができると思います。

PwCアドバイザリー大屋氏

PwC 加納ビジネスモデルの引き出しや知見が増えるというのは個人の成長につながるものだと思います。
また、今思うと前職にいた時は、自分のスキルを狭い範囲で定義していたなと感じています。言葉を選ばずに言えば、問題解決力がすべて、というイメージでした。
しかし、クライアントの課題を解く時に、問題解決力だけがツールではないということに、このチームに参画して改めて気付かされました。
財務や税務、法務など、世の中には色々なプロフェッショナルスキルがあって、さまざまな専門家と協働してより大きな課題を解決することは、非常に大きなチャンスと感じています。
というのも、他の専門家ともっとうまく協業できるようになると、実は解ける問題の範囲がものすごく広がるんですよね。
これは、コンサルティングをやる上での解ける範囲が広がるというだけではなくて、キャリア形成の上でも重要な能力だと思います。

例えば、今後もし経営者になりたいと思ったら、より一層自分だけで問題を解くことには限界があって、周りを活かす力が求められてきますよね。
今後、どのようなキャリアを描くにせよ絶対に必要な力ですので、そこを鍛えられる環境というのは素晴らしいと思っています。
ただ一方で、問題解決力はコンサルとして必要な基礎力であるのは間違いないとも思っているので、今チームでトレーニングを強化しているところです。
実はトレーニングも、われわれのチームを差別化できる可能性があると思っています。

PwCアドバイザリーは、戦略ファームに比べるとコンサルタントの在籍期間は長いと思います。
私はここも強みだと思っていて、この特徴があるが故にトレーニングをきちんと体系的に行うことの効果が大きいと考えています。
トレーニングを頑張ってやっても、すぐ人が出て行ってしまうような組織だとあまり効果は大きくないですよね(笑)。

トレーニングがコアコンピタンスになり得るという思いから、部門のトレーニングリーダーとして、現在トレーニングの強化に注力しています。
具体的には、OJTの体系化にチャレンジしています。
まず、コーチング研修を全マネージャーに受けてもらい、各マネージャーの経験ベースでやっていたOJTを体系的に整理します。
つまり、各ランクの典型的なディベロップメントニーズに対しどのようなOJTを行っているかを各マネージャーから知恵を寄せ集め、集約したものを全体に展開するということを始めています。
今日も実はこの後やるんですけど、こういった取り組みは他社では聞いた記憶がないので新しい挑戦だと思っています。

CEG 西谷私も以前、戦略ファームにいたのですが、よく若手の中で「マネージャーの当たり外れあるよね」という話は上がっていて、ちゃんと教えてくれる人とそうじゃない人の差は大きくて、そこはもう運でしかないのかなと思っていたのですが、今の加納様のお話を聞くと、誰にあたっても良いマネジメントを受けられる環境を作ろうとされているのだなと思いました。

CEG西谷

PwC 加納おっしゃる通り、私もそこに課題意識を感じていて、バラつきをなくしたいと思っています。
もっと踏み込んで言えば、ただ標準化するというのではなく、お互いの良いところをどんどん吸収して、マネージャー同士が成長できる環境を作りたい、と思って取り組んでいます。
まだまだ発展途上ではあるんですけどね。

CEG 山口素晴らしいですね!

CEG 西谷そういうところにいたかったです(笑)。

CEG 山口長谷山様はいかがですか?

PwC 長谷山私の方からは、もう少しジュニア向けのスキル・ディベロップメントという観点でお話しさせていただきます。
Deals Strategy では問題解決といった主としてコンサルタントが培うスキルと、ファイナンス・会計といったM&Aアドバイザーが培うスキル、いずれについても、それをディベロップするチャンスがある点が魅力だと思います。
実際のプロジェクトとしても、戦略立案などのコンサルティング業務に寄ったものもあれば、財務アドバイザリー・トランザクション業務といったM&Aに寄ったものもあります。
そうしたPJ(プロジェクト)経験を積めるだけではなく、それを教えてくれる専門家が周りにたくさんいるんですね。
戦略案件を中心とするコンサルティングPJの場合は、戦略ファーム出身の方から吸収できますし、トランザクション関連PJの場合は、投資銀行出身の方から吸収できます。
特にジュニアで入る場合は、戦略もファイナンスもどちらも経験ができて、オールラウンダーとして育っていけるんじゃないかと感じています。
ある意味、MBAのプログラムみたいだなと。

戦略やファイナンスだけじゃなく、場合によってはタックスや人事といった多様なチームとコラボする案件も経験できる環境なので、スキル開発という意味で非常に魅力的な環境だと思います。
CXOクラスの方とお話をする時、戦略と財務、両方の視座がないと難しいと思うんですよね。
PLだけじゃなくて、企業価値全体をどう上げるかという観点でM&Aをどう活用するかとか、新規事業をどう作っていくかとか。

PwC 大屋OFF-JTの部分でいうと、会社として用意しているファイナンスや法務、税務などの研修プログラムもありますし、各チームが提供しているトレーニングがオープンになっているので、他のチームのメンバーも参加できるようになっています。
なので例えば、バリュエーションの講座に私たちのチームメンバーも参加できます。
その他、eラーニングもあるので、タイミングが合わない時には個々でスキルを磨くこともできます。
やる気と時間さえあれば磨く機会は非常にあるかなと思います。
それから、PwCグローバルネットワークの海外トレーニングも充実していますね。インダストリー単位や階級別での海外研修が用意されています。

PwC 長谷山例えば、シニアアソシエイトやマネージャークラス向けの海外研修は年3回くらいエントリーするチャンスがあります。
ヨーロッパ各地のPwC海外法人と日本からも選ばれたメンバーが参加するのですが、だいたい700人位が一堂に会して一週間くらいホテルに泊まり込みで研修講座を受講します。
テーマもかなり幅広くて、ファイナンス理論の突っ込んだ話をする講義やリーダーシップ、テクノロジーなど、業務に関連がありそうなあらゆるテーマが開講されています。自分で好きなテーマを選んで時間割が組めるんですよ。
研修中、日中はヨーロッパ各国から集まる人たちとディスカッションして、夜はパーティーが開催されてネットワークを広げられます。
私が参加した時は、浜辺でディナー・パーティーがあり、夜は夜で結構楽しかったです。

PwCアドバイザリー長谷山氏

CEG 山口日本オフィスからは1回につき何名ぐらい参加されているのでしょうか?

PwC 長谷山全体で20名ほど、チームからですと年2~3人くらいだったように記憶しています。
海外研修についてはこれ以外にもあって、例えば今年の上半期に1カ月間フィリピンに語学研修に行っていました。
もろもろの研修全て合わせると結構多くの人にチャンスがあるんじゃないかと思います。

CEG 山口1カ月間の語学研修ですか!これらの海外研修、例えば英語など、参加するためのハードルが結構高そうなのですが、実際いかがでしょうか。

PwC 長谷山フィリピンの留学については、CASECで何点以上というボーダーはありますが、留学経験のない私も参加できました。

PwC 加納英語に関しては、普段の業務でも使う機会はやはり多いですね。
前のファームでもそれなりにはあったのですが、ここに来て面白いなと思ったのは、例えばベトナムやチリなど、ノンネイティブ、つまり英語圏ではない国のPwC海外法人の人と英語でやりとりする機会があることです。
時にはベトナム語やスペイン語でやりとりしながらプロジェクトを回していくケースもあります。DDで開示される資料もスペイン語だったり(笑)。これはPwCのグローバルネットワークだからこそできるプロジェクトだな、と思います。

CEG 山口グローバルでは158カ国、736拠点にネットワークがあるとお聞きしました。
日本法人で扱えない言語などはどう対処されていらっしゃるのですか?

PwC 加納現地のオフィスと協働して対応しています。ほとんどの各国法人には英語と現地語がしゃべれるスタッフが在籍しているので、その方々とコラボレーションしながらですね。
こういった協働は結構ノウハウがいるんですよね。日本人クライアントが検証してほしい論点や気になるところは、やはり海外とは少し違います。そこをうまく伝えていかないとプロジェクト自体がうまく回っていかないので、国をまたいだマネジメントにもチャレンジすることができます。

PwC 大屋ちなみに、英語はできるに越したことはないのですが、採用時には必須にはしていません。
英語を含め自分自身の能力を高めていこうという気持ちがあれば大丈夫です。

CEG 山口海外ですと、ベンチャーやミッドキャップの会社が、マーケットを大きく変えていくという事例も多いでしょうし、関与する個人としても、ご自身でコントロールできる余地が大企業案件に比べて大きいので、主体的に面白いことをやりたい、という方には非常に良いと思います。
ちなみにベンチャーもカバーされていらっしゃるんですね。

CEG山口

PwC 加納そうですね。パートナーの青木がベンチャーキャピタルの出身であることもあって、ベンチャー投資の話は比較的多いですね。
「こんなテクノロジーやビジネスモデルが世の中に今出てきているのか」という先端に触れることができ、非常にエキサイティングです。

PwC 長谷山企業の競争力を高めるためにどのようにベンチャーとコラボレーションしていくかといった相談が多いです。
プロジェクトとしては、簡単なデューデリジェンスもありますし、クライアントのビジネスとベンチャーを組み合わせてどういう事業を描くかというサポートもあります。

PwC 大屋あとCVCにも力を入れてますね。

PwC 長谷山CVCはあくまでも手段の一つにすぎないですが、企業のイノベーションを加速する為に、投資戦略の検討からCVCの設計・設立までをサポートするという案件も多いですね。
自前でのR&Dだけではなくて、CVCを作って投資を行っていく必要性が高まっているので、投資戦略策定からCVCや投資子会社の設立まで一貫して支援することが増えています。

例えば、インターネット・サービスにマーケットを取られ新規ビジネスの創出が急務であった企業がありました。
いったんCVCを作って外にオポチュニティーを探すという案もあったのですが、投資だけではなく事業開発も含めて推進しないと強い事業は作れないという議論になり、結局CVCではなく事業開発も担う投資子会社という形態をとることで案件が進むといったケースもありました。
M&Aやビジネスの支援に加え、実際にファンド形態を採用しようとした時にどのようなPros/Consがあるのかすぐにファンド監査担当のチームと議論することができる環境も、このような提案ができる強みであると思います。

CEG 山口そこまで幅広くカバーできると、一つの案件が終わってもフェーズが変わって、じゃあ次はこの話、とどんどんつながっていきそうですね。

PwC 長谷山まさにその通りで、例えばデューデリジェンスを支援した後に、その対象会社1社だけじゃなくて何社か買収して、新規事業領域を作りたいというニーズを頂きました。
そこで戦略案件として立ち返って、まず事業戦略を作ったんですね。その後、その事業戦略を推進するための新会社を設立し、さらに投資もしていくというフェーズになったので、今度はM&Aアドバイザリーチームと一緒に投資先の提案などを行うということもありました。
こうした提案がM&Aディールに繋がれば、今度はまたデューデリジェンスを支援する、というサイクルがぐるぐると動いていきます。

CEG 西谷知っているようで知らなかった、Deals Strategyチームの側面を知れてとても興味深いです。
それ以外に、印象に残っている案件はございますが?

PwC 長谷山当社のBRSチームとコラボした再生案件ですね。
私たちのチームがPLやビジネスの事業計画を作って、BRSが資金繰りや財務DD、リストラなどの話を担当して、お互いに専門性を活かしたチームアップをしました。
私自身も彼らから学ぶことも非常に多かったですし、緊迫感のある状況下、成果を追い求めていくという経験はとても学ぶことが多かったです。
PwCアドバイザリーとしての総力を結集して、クライアントを危機から救うというのは非常にやりがいがありました。

CEG 山口そういった、BRSチームとのコラボレーションは増えているのですか?

PwC 加納年々増えていますね。

PwC 大屋BRSは銀行、特にメインバンクとのリレーションが深いので、そこの大口債権先のバリューアップをどうにかしたいというご相談を頂くことが多く、私たちも一緒に入って対応しています。銀行交渉に同席することもあります。

CEG 山口すごい、それは緊迫感がありますね。

PwC 大屋Deals strategyチームにいると、いろいろなライフステージの企業とかかわれますよ。スタートアップから、ミッドキャップ、大企業、そして経営がうまくいかなくなった会社まで。

CEG 山口一つのチームで、こんなに幅広いライフステージの企業とかかわれるというのは、聞いたことがありません。
いろいろな会社を見られるというのは本当に魅力的な環境ですね。

CEG 西谷各チームとのコラボレーションが活発だからこそ、どこからどこまでがDeals strategyが担当するのか、というところが見えにくいかなと思ったのですが、切り分けってどうされているのですか?

PwC 大屋明確な切り分けというのは、ない方がいいかなと思っているんです。線引きしてしまうと、自分たちの可能性も狭めてしまう部分があると思うので、ディールに関することは基本的に全て対応するというスタンスです。

PwC 大屋一方で、Strategy&とのすみ分けについてはよく議論になりますが、やはりM&Aに絡むものは基本的にDeals strategyが担当しています。
ターゲット企業の違いでいうと、Strategy&はグローバルアカウントになり得るような大企業が中心で、私たちは、ミッドキャップ、売り上げでいうと1兆円未満のクライアントの比率が高いです。

PwC 加納そこもきっちり線引きしているというよりは、緩やかにしています。
というのは、コンサルティング市場自体がまだまだ伸びる余地がありホワイトスペースがたくさんあるためです。
お互いの領域を区分けするよりも、PwC Japanグループとして提案できる可能性を探る、というスタンスなので、あえて明確な切り分けはしていません。

PwCアドバイザリー加納氏

PwC 大屋PwCアドバイザリーに来てすごく思うのは、コンサルティング業務があらゆる企業にとってより身近になりつつあるということです。
大企業中心だったクライアントがミッドキャップにも広がってきているというのもその表れだと思います。
今、日本には約3600の上場企業がありますが、そのうち、コンサルティングファームを使っている企業はそう多くはないはずです。
つまり、あと70~75%はホワイトスペースとなります。

CEG 山口コンサルティング業界が今後どう変化していくか、気になっている方は多いと思います。
まだまだ拡大の余地があるんですね。

PwC 加納ポイントとしては、伸びていく市場に対し、コンサルティングファームのあり方というのも変わっていくということです。
先ほど申し上げたような、問題解決力だけでなく、真の企業価値を高めていく総合的サービスがより求められてくると思います。

PwC 大屋戦略コンサルティングファームなども、最近、成果報酬型にシフトしてきています。企業のトランスフォーメーション全体を請け負い、営業利益の上昇率に応じて報酬を受けるやり方です。
これが一般化してくると、どれだけバリューを上げてくれるか、という点にクライアントの要求が変わり、タイムチャージの概念が変わってくると思うんですよね。
本当の意味でバリューを上げようとした時には、やはり最終的なキャッシュフローをどれだけ上げられるかが肝になるので、PwC Japanグループの総合力が強みになってくるのかなと思っています。

CEG 山口成果報酬というようなリアルな成果を求める状況になった場合、おっしゃる通り、貴社の総合力がかなり生きてきますね。

【Deals strategyインタビュー】3 採用について

大屋 直洋 | Naohiro Ooya【ディレクター】

大屋 直洋 | Naohiro Ooya【ディレクター】

大学卒業後、都市銀行を経て大手会計系アドバイザリーファームに入社。主に事業再生やM&A関連業務に従事した後、外資系戦略ファームへ転じ、多様な業種を対象に戦略コンサルティングを担当。その後、組織・人材開発サービスの事業会社を経て、PwCアドバイザリーに入社。M&A戦略の立案、ビジネス・デューデリジェンス、新規事業戦略等々、多様なテーマのプロジェクトに携わっている。


加納 真 | Makoto Kano【ディレクター】

加納 真 | Makoto Kano【ディレクター】

大学院卒業後、IBM Researchでソフトウェアの研究開発に従事した後、外資系戦略ファームへ転じ、ハイテク、物流、ヘルスケア、BPOなど多様な業種を対象に戦略コンサルティングを担当した。その後、PwCアドバイザリーに入社し、M&A戦略の立案、ビジネス・デューデリジェンス、新規事業戦略等々、多様なテーマのプロジェクトに携わっている。
博士(工学)。


長谷山 京佑 | Kyosuke Haseyama【シニアマネージャー】

長谷山 京佑 | Kyosuke Haseyama【シニアマネージャー】

大学院修了後、アビームM&Aコンサルティング(後のマーバルパートナーズ)で、主にM&A関連のコンサルティングや財務アドバイザリー業務等に従事。2015年に同社がPwCアドバイザリーと経営統合したことからPwCアドバイザリーに参画。以後は通信・メディア・インターネット領域の企業を中心に、M&A関連の多様なプロジェクトに携わっている。