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#2 地盤無し! ビジネスパーソンから政治家へのチャレンジ

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#2 地盤無し! ビジネスパーソンから政治家へのチャレンジ

渡辺:
なぜ、津村君は日銀を辞めて、政治家を目指したの?
東大法学部から日銀に入って、オックスフォード大MBAに留学という画に描いたようなエリートコースをまい進していたと思うのだけど。

津村議員:
留学から帰ってきて半年ほど経った2002年の春に、初めて自分から政治家に会いに行ったんだ。
そのお一人が江田五月さんだった。
そのとき何を思っていたかと言うと、自分たちの世代は、親の世代とは全然違う世代だなと。今、世の中は大きく変わっているなということだった。

一つ目は、先ほどのような世襲に関する話だね。
貧しい家庭に育ったとしても、意志と能力があれば、教育を受けることができ、ビジネスや政治のリーダーになることができる。

二つ目は、多様な生き方、多様な価値観というものを認め合おうじゃないかという大きな価値観の変化。
例えば、転職や離婚などは、本人の思いは別として、昔はそれだけで世間からネガティブに見られる面があったけど、それも大きく変わったよね。

楽天の三木谷さん、サイバーエージェントの藤田さん、ライブドアの堀江さんなど起業家として社会に大きな影響を与えている彼らは、僕らとほぼ同世代。
スポーツでも野茂選手やイチロー選手がメジャーリーグへの道を切り拓いた。
今では、当たり前になったけれども、僕らのちょっと上、ちょっと下の世代がいろんな垣根を取り払ったと思う。

その世代の一人として、自分が何か垣根を取り払って飛び込んでいけるものを考えていたんだ。
それをしないで、将来自分の子供の世代とか、孫の世代から見て、自分の世代の特性を活かせてない、あんまり頑張らなかったおじいちゃんになってしまうのは嫌だったんだ。
そういう時代感覚みたいなものを意識していたよね。

渡辺:
なるほど。時代の流れ、チャンスを活かすべきじゃないかという。

津村議員:
うん。もともとすごく政治には関心があったし。

渡辺:
いつぐらいから関心あったの?

津村議員:
政治そのものには小学校、中学校の頃から、親と政治の話をするような、ちょっとマセガキで(一同笑)。
だけど、自分が政治家になるという発想は30歳になるまではなかった。
当時の僕は官僚になるか、大企業でその業界を発展させるかというイメージを持って大学に行っていた。

それが、留学先のイギリスで、普通の若い学生たちが政治家をすごくリスペクトしながら、政治について熱心に話をしているという様子を目の当たりにした。
政治が身近なものになっていると感じたね。彼らにとって、政治は世襲社会ではないからね。

渡辺:
留学して、海外の政治家の存在感を感じたというのも大きかったんだね。

津村議員:
うん。日本の方が、むしろ変わった国なんだなということを感じた。
ちょうど、自民党の小泉さんが「自民党をぶっ壊す」と言ってたくさん新しい仲間を集めたし、それに対抗するために民主党が新しい「公募」というのを本格的に導入しはじめた。
そういう制度的な変化もあったんだ。

僕の心境の変化もあったし、時代の変化もあったけれど、制度の改革もちょうど始まった時期だったんだよね。
具体的には政党交付金制度とか、小選挙区制度とか、自分で政治資金を用意しなくても、公認候補には党が1500~2000万円のお金を出してくれるという制度が出来た。

渡辺:
なるほど。それで、「もう、このタイミングで行くか!」と踏ん切りをつけたんだ。

津村議員:
うん。

渡辺:
それでも、いわゆる超エリートコースを歩んでいたわけじゃない。
津村君の書籍にも出てきたけど、ご両親からは結構反対があったんだよね。

津村議員:
強烈な反対だった。民主党の公募に「落ちろ、落ちろ」とお百度参りされたからね(一同笑)。

渡辺:
凄いよね(笑)。
振り返ってみると、僕も新卒の時から毎回親には反対されているなあ。
僕は新卒でシンクタンクの戦略コンサル部門に入ったのだけど、親は僕が当然銀行に行くものだと思っていた。コンサルなんて怪しいと猛反対されたね。
それから、5年経ってベンチャー企業へ転職すると言ったときも、もの凄く反対されたし、起業するときも当然反対された。
「よかったね」と親に思ってもらえるようになったのは、ここ数年なんじゃないかな。

でも、それで良いと言うか、異なる時代を生きてきたのだから、親が心配してくれて反対してくれるのは当然なのだと思う。
やろうとしていることを無理に理解してもらおうとするのではなく、自分の思い描いていたことにチャレンジして、頑張って、最後は「お陰様で家族みんな元気に暮らしています」という姿で伝えて、安心してもらえば良いんじゃないかと思う。
お互いに風変わりなキャリアを歩むと、そういう感じじゃないかな(笑)。

津村議員:
学生時代によくドラマとかで、親の反対を押し切って結婚して、駆け落ちして、もうしばらく絶縁だったけど、孫ができて3年か4年したらようやく認めてもらえたみたいな、そういうストーリーがあるけれど、ある意味同じことをやっているんだよね(笑)。

#3 政治家が失脚する意外な理由とは?

津村啓介【衆議院議員(当選5回、岡山2区)】

津村啓介【衆議院議員(当選5回、岡山2区)】

1971年、岡山県生まれ。東京大学法学部(政治コース)卒。1994年、日本銀行入行。在職中にオックスフォード大学経営学修士(MBA)取得。2003年、初当選。2007年、世界経済フォーラムより「世界の若手リーダー250人」に選出。民主党政権時代には、内閣府大臣政務官として、新設の国家戦略室を担当。現在、国会では衆議院国土交通委員会、科学技術・イノベーション推進特別委員会に所属。


渡辺 秀和【コンコードエグゼクティブグループ 代表取締役社長 CEO】

渡辺 秀和【コンコードエグゼクティブグループ 代表取締役社長 CEO】

一橋大学商学部卒業。三和総合研究所 戦略コンサルティング部門を経て、2008年、コンコードエグゼクティブグループを設立。日本ヘッドハンター大賞MVP受賞。東京大学「未来をつくるキャリアの授業」コースディレクター。著書『ビジネスエリートへのキャリア戦略』(ダイヤモンド社)など。