アリックスパートナーズ AlixPartners
企業について
アリックスパートナーズは、「不振企業の再生、業績改善の実現」を主要業務とする経営コンサルティングファームである。2022年3月現在、世界60か国以上で事業展開している。2,000名以上のエキスパートを擁し、世界各地にクライアントを抱える世界最大規模のグローバルファームである。
1981年にジェイ・アリックスにより米合衆国デトロイトで創業。ジェイ・アリックスは危機に直面している企業の再生・リストラクチャリングという、従来のコンサルティングファームがカバーしていなかった領域の事業を展開。創業の翌年にはエレクトリカル・スペシャルティーズ社の事業再生を成し遂げ、世界で初めて企業再生事業のコンサルティングサービス化に成功した。
企業再生・リストラクチャリング業界の先駆者として、アリックスパートナーズは「CRO(Chief Restructuring Officer:最高リストラクチャリング責任者)」「再生チーム」「成功報酬」といった新しいコンセプト、プラクティスを次々に導入し、業界のリーダーとしての地歩を固めると同時に、業界全体の向上にも貢献。デロリアン・モーター社やワング・ラボラトリーズ社といった大企業の再生事例が広く知られるとともに業績も拡大し、特に米国の連邦破産法11条に基づくエンロン、ゼネラル・グロース・プロパティーズ、ゼネラル・モーターズといった大規模再生案件でも実績を上げ、世界的に高い知名度と評価を獲得、業界トップの地位を不動のものとしていった。
アリックスパートナーズと他のコンサルティングファームとの最大の相違は、平時ではなく有事(When It Really Matter)において難局に直面した企業に対して「結果」を実現するための支援に特化している点である。この相違が、アリックスパートナーズの数々の特徴を生み出している。組織の「機関化」、「菱形の人員構成」もそうした特徴のひとつである。コンサルティング業界では、少数のスタープレイヤー的なコンサルタントの活動、活躍が目立つケースが多いが、ジェイ・アリックスは創業当初から、複数のコンサルタントによるチームを「機関」と見なし、チームで動くことを重視してきた。企業や事業の再生の場は「待った」が許されない。一般的なコンサルティングのように、クライアントの業界知識を学び、データを収集してから分析、といった手順では全く間に合わない。そのため経験の少ないジュニアメンバーを多数クライアント企業に派遣するのではなく、経験豊富なディレクターやVP(ヴァイスプレジデント)といったシニア層から成る少数精鋭のプロフェッショナル・チームを組織して送り込むことで、限られた時間内に早く、確実に成果を上げることを目指してきたのである。
「対象業界やテーマの知見、実務経験が豊富な精鋭を組織の中に豊富に揃え、プロジェクト初日からクライアントに入り込むことで、早く・確実に成果を上げる。」この方針のため、アリックスパートナーズのコンサルタントは経験豊富なシニアが多く、人員構成もディレクターやVP(ヴァイスプレジデント)などのミドル層が厚い菱形となっているのである。
”最高のメンバーを世界中から集めて投入する”スタイルも同社の特徴の一つである。前述の通り、アリックスパートナーズではクライアント業界に精通した精鋭をアサインすることになる。しかしクライアント業界は多岐に渡り、全ての専門家を各拠点に揃えておくことは困難であるだけでなく、稼働率の問題からも現実的ではない。
そこでアリックスパートナーズでは、プロジェクトに必要なチームメンバーを世界中の拠点から選びぬき、アサインする体制を採用している。クライアントが日本の企業だからといって、東京オフィスのコンサルタントだけが派遣されるのではなく、世界各国から知見を有するメンバーが国籍に問わず招集されて専門家のチームが結成される。もちろん日本のコンサルタントが海外のクライアントに派遣されることも日常茶飯である。この世界レベルでの協働を可能としているのが、「クライアント企業が改善し、ファーム全体のレベニューを上げることが大事」という文化である。これも同社の特徴と言うことができるだろう。アリックスパートナーズでは各国ごとの損益計算書(P/L)によるマネジメントを行っておらず、ローカル間での競争などがない。そうした背景もあり、世界各国から集められた混成チームも初日から高い協調性をもってスピーディーに改善に着手することが可能になっているのである。
また、早期に結果を出すためにクライアント企業の人材も活用して共に動くことや、「クライアント企業がどう変わったか?」という結果重視のために最終報告書がないプロジェクトが多いことなども、アリックスパートナーズのユニークな点であると言えよう。現在では主要事業である企業再生の他に、法務コンサルティング部門と経営改善部門を設立し、訴訟・規制対応支援と移転価格・財務アドバイザリの分野にも進出し、業容拡大を進めている。日本では2005年に東京オフィスを開設。主なところでは日本航空やライブドアグループの再生支援や、ニイウスコーの事業譲渡と会社清算、日本電気(NEC)の米国上場廃止問題対応、東芝の元子会社である原子力子会社のウェスチングハウスの支援などの実績を有している。
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代表者野田 努
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設立2005年
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所在地東京都千代田区丸の内2-4-1 丸の内ビルディング33階
アリックスパートナーズの理念

AlixPartners is a global firm of senior business and consulting professionals that specializes in improving corporate financial and operational performance, executing corporate turnarounds and providing litigation consulting and forensic accounting services when it really matters ? in urgent, high-impact situations.
アリックスパートナーズの沿革

以下に同社の主な沿革を記載する。
- 1981年
- ジェイ・アリックスがアメリカ・デトロイトにて創業
- 1982年
- ジェイ・アリックスが暫定経営者としてエレクトリカル・スペシャルティーズ社の事業再建に成功し、企業再生事業を本格的にスタート
- 2005年
- 日本支社を開設
アリックスパートナーズのサービス

インダストリー
- 航空宇宙・防衛・航空
- 自動車・製造業
- ビジネス&コンシューマーサービス
- 消費財
- エネルギー・プロセス産業
- フィナンシャル・サービス産業
- ヘルスケア&ライフサイエンス
- プライベート・エクイティ・投資家
- 不動産・エンジニアリング・建設
- 外食・レジャー
- 小売
- 技術・メディア・通信
- 交通・インフラ
ファンクション
- デジタル・テクノロジー
- 営業力強化と売上拡大
- 企業買収
- 業務プロセスの改善
- 組織の効率改善
- 経済分析コンサルティング
- 調査・リスク・紛争
- 調達トランスフォーメーション
- ターンアラウンドとリストラクチャリング
アリックスパートナーズの求める人物像

アリックスパートナーズが求めているのは、同社の社風やコアバリューに共感していることを前提に、旺盛な知識欲、成果を出すことへの意欲を有し、自らのプロフェッショナリズムを深めたいと考えている人材である。
採用に際しては、専門知識の有無のほかに、クライアントと成熟した関係を保てるか、クライアント企業を開拓してビジネス拡大を目指すスタンスを取れるか、クライアントに対して高いコミュニケーション能力を発揮できるか、といった点も注視している。海外プロジェクトへの参加も日常的であるため、英語力も必要である。
またプロフェッショナルファーム、金融サービス、事業会社などでの実務経験と、財務、会計、工学、IT、経済学などの知識も求められている。
アリックスパートナーズでのキャリアパス

アリックスパートナーズでは社員各自の自主的なキャリアパス形成に向けて、キャリア設計プロセスの提供や、パフォーマンスの定期的なフィードバック、年度末の綿密なパフォーマンスレビューなどのサポートを実施している。
主な職位は以下の通り。
マネージングディレクター/ディレクター
新たな顧客を開拓し、複数の大規模プロジェクトをマネージする。
チームメンバーにコーチ・メンター・リーダーシップを発揮する。
VP(ヴァイス・プレジデント)
プロジェクトをマネージし、セールス支援にも取り組む。
アソシエイト
分析やオペレーションをリードし、高い付加価値をクイックに生み出す。
アリックスパートナーズでのトレーニング

グローバルに対応可能なトレーニングシステム
アリックスパートナーズでは、熟練コンサルタントによるスキルアップのためのトレーニングを独自開発して社員に提供している。
トレーニングにはメンタリング、コーチング、コミュニケーションなど、多様なコースが用意されている。