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#2 持続可能な地域づくりをハンズオンで支援(ライフ・バリュー・クリエイションコンサルティングユニット:矢野様)

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#2 持続可能な地域づくりをハンズオンで支援(ライフ・バリュー・クリエイションコンサルティングユニット:矢野様)

NTTデータ経営研究所_02

CEG 山口 続いては、ライフ・バリュー・クリエイションコンサルティングユニット長の矢野様です。実は私、前職で医師の転職支援をしておりました。北海道や東北を担当していたので、地域医療の状況を目の当たりにすることも多く、本日お話をお伺いするのを楽しみにしておりました。

経営研 矢野 そうなんですね。こちらこそよろしくお願いいたします。

CEG 瀧田 矢野さんは銀行員からキャリアをスタートされたということですが、そこから今までのキャリアについて、お聞かせいただけますでしょうか。

経営研 矢野 はい。社会人のスタートとして、住友銀行に入行しました。平成元年ですから、バブルの華やかなりし頃です(笑)。3年ぐらい営業店で勤めたあとに、当時の厚生省に出向しまして、有料老人ホームや福祉機器等のシルバービジネス、民間企業等による老人福祉の振興に関する政策立案を中心とした業務をさせていただきました。2年間出向して、銀行に戻る際の人事面接で、厚生省でやってきたことの延長線上にある業務をしたいと伝えたところ、住友銀行系列のシンクタンクである日本総合研究所にまた出向することになったんです(笑)。


CEG 瀧田 そこでコンサルティング業務をされることになったんですね。

経営研 矢野 はい。4~5年間、日本総研で調査やコンサルティングをやりました。そうするとやっぱり、銀行業務より断然おもしろいんですよね。この時に、今後コンサルの道でやっていこうと思いました。

CEG 瀧田 なるほど。その後、NTTデータ経営研究所に移られたときは、御社のどのようなところに魅力をお感じになったのでしょうか。

経営研 矢野 NTTデータ経営研究所の強みはいくつかあると思うのですが、そのうちの1つが、部門ごとの垣根が低いことですね。国内系のシンクタンクですと公共なら公共、民間なら民間というように組織が分れているところが多いのですが、NTTデータ経営研究所の場合、あえて公共と民間を明確に分けておらず、特に抵抗感なく、その両方を手掛けるようになっています。国の政策立案も行いながら、一方で、現場に入りこんで事業化に関するご支援まで行っていきます。要するに、いわゆる川上から川下まで、トータルに携わることができるということです。

CEG 山口 医療のように、国策との結びつきが強い分野のコンサルティングにおいては、国策と現場両方についての理解が必要かと思いますが、まさにそれを実現できる環境ということですね。

経営研 矢野 そう言えると思います。それから、ICTのソリューションに関する知見が豊富にあることも特徴の一つですね。つまり、ソリューション提供に至るまでコンサルを行うということです。一般的に、コンサルは上流のところだけで、ある意味言いっぱなしになりがちなんですけども、NTTデータ経営研究所にはそれだけで終わらせないようなカルチャーがありますね。先ほど山口さんもおっしゃったように、私どもライフ・バリュー・クリエイションユニットは、医療や健康、福祉などのヘルスケアをテーマとして掲げているので、完全にビジネス化するところに至るまでには結構距離があるんですよね。ですから、どうしても政策と現場の事業を車の両輪のように回していくことが鍵になってきます。それが両方できなければなかなか取り組みがたいテーマ、分野になるんですね。国家政策と現場事業の両方への働きかけをするという意味では、弊社はおもしろい立ち位置にあるコンサルティングファームだと思います。どういった人と人を繋げて、企業や団体を繋げて、それから国や自治体など公共の力をどう使って、課題解決をしていくかいうところの橋渡し、コーディネートを行うイメージです。

CEG 瀧田 確かにそうですね。バリューチェーン全体を両方から見られるというのは面白いでしょうね。実際、官民双方に対してどういった内容のご支援をされているのでしょうか。


経営研 矢野 はい。私どものユニットでは、「持続可能な地域、そして社会づくりに貢献する」という基本理念を掲げています。持続可能というのは、次世代に責任を持つことです。つまり、次世代に付けを回すことなく、地域の生活者の幸せな暮らしを守り・維持することです。そのために、地域が抱える課題の解決策を見出し、次世代の地域そして社会の姿を描き、実現を支援することが、私どもライフ・バリュー・クリエイションユニットの掲げる目標です。

CEG 瀧田 なるほど。

経営研 矢野 私どもは、生活者を中心に据えながら、持続可能な地域づくりをしていこうと考えています。生活者を取り巻くサービスは、医療や健康、福祉に限らず、交通、住宅、教育、生きがい、子育てなどかなり幅広いですよね。生活者を中心としたさまざまな生活周りのサービスを充実させながらも、やみくもに充実させるのではなく、効率的そして効果的、つまり最適なサービスを提供していくことで、地域をかたちづくっていこうという考え方です。ただ、これらのサービスをすべて扱うにはまだリソースが足りませんので、私どものユニットでは、その柱として、医療、健康、福祉といったヘルスケア分野を強みの一つに据えています。売上ベースでみますと、ヘルスケア分野とそれ以外の分野の割合は半々くらいです。ヘルスケア以外の分野としては、交通、防災、生きがいなどに取り組んでいます。結局、地域のコンサルをやっていくと、テーマや分野は一つに限られるものじゃないんですよね。
ではなぜヘルスケアが中心なのかというと、高齢化がますます進む状況下において、ヘルスケア、特に健康や介護予防サービスによって、これから地域が抱える最大のコストである医療費、介護費を抑えられるからなんです。それに加え、これらのサービスは産業創出にも繋がります。そしてなにより生活者の方が健康に、幸せになります。ヘルスケアサービスの創造が一石三鳥の取り組みだとよく言われるのはこのためです。 もちろん、地域を再生、活性化させる為には、当然ヘルスケアだけでは足りなくて、その地域が抱えている固有の課題に対して、カスタマイズした解決策を提供していくことが重要です。例えば農業などの第一次産業を中心としている地域では農業活性化が最大の課題となるでしょうし、一方で川崎市や東大阪市などでは中小の製造業の活性化が課題です。その為、私どもは、それぞれの地域に入り込んで、複雑に絡み合った課題を整理し、解決策をクライアントと一緒に考え提供しています。現在、ライフ・バリュー・クリエイションユニットには約20人のチームメンバーがいますが、10名ほどはヘルスケア中心、後の10名ほどはヘルスケアも手掛けますが、他の分野にもそれぞれの強みを持っています。

NTTデータ経営研究所

CEG 山口 なるほど。それでは、メインのクライアントは地方自治体ということでしょうか。

経営研 矢野 そうですね。地方自治体が多いですが、問題は、地方自治体にはコンサルに充てる財源がなかなか無い点です。そのため、国の予算を、現場、地域で持続可能なモデルを考えていくための費用に充てるパターンも多くなります。もちろん地方自治体の予算を使って自治体に対して事業化などのコンサルティングを行う場合もありますが、その一方で、その自治体、地域が抱えている課題を国にフィードバックして、国の政策に反映させることが重要です。そうすると地域の抱える課題を国の政策に反映させて、国が予算化したものをまた地域や自治体の課題解決のために使うというサイクルが生まれるんですよね。こういったサイクルを作り出すことを意識しながら、政策立案と事業化を車の両輪として取り組んでいます。公共的な立場に立ちながら、まだ民間ビジネスモデルとして自立できない産業分野が立ち上がるまでの仕組みづくりに取り組むことが多いです。ですから、結果的に、国や自治体など公共とのお付き合いが多くなります。

CEG 山口 取り組みがビジネスとして回ることが理想形ですから、そこまで行くと、ずっとコンサルティングが必要という状態ではなくなりますよね。

経営研 矢野 はい、その通りです。社会的な課題を解決する、それをビジネスでどう解決するかという考え方でコンサルティングを行っていますので、社会的課題が解決され、その仕組みがビジネスで回り始めたら、私どもの出番は無くなっても良いと思っています。

CEG 山口 自立を促していくというのはコンサルティングの理想形ですよね。差し支え無ければ、プロジェクト事例についてもお伺いできますでしょうか。

経営研 矢野 たとえば、札幌の事例などどうでしょうか。

CEG 山口 実は私、実家が札幌でして、そのお話には非常に興味があります(笑)。

CEG 瀧田 私も札幌に4年ほどいたことがありました。

NTTデータ経営研究所

経営研 矢野 本当にいいところですよね。自分も住みたいくらいです。今も、うちのメンバーが4人ほど札幌に行っていますし、北海道には相当力を入れていますよ(笑) 例えば訪日外国人の観光についての事例があります。札幌にも訪日外国人はたくさん訪れていますが、そもそもどこの国から日本にやって来て、どのルートをたどって札幌に入って来て、札幌のどこをどのように周遊して、どこでどのような買い物をして、どこから帰って行くか、という情報は、実は感覚でしか掴めていないんです。だから、デパートの売り場の方も、なんとなく韓国人の中年女性の方が多いとか、分かっていますが、データとして捉えきれていない。そこで、私どもは、NTTグループ企業と連携しながら、例えばスマホの位置データをビックデータとして捉える事業に取り組んでいます。

CEG 山口 それはNTTグループとしての全体の力ということなんでしょうか。

経営研 矢野 やはり、 NTTグループだからこそできるというところはあると思います。実は、買い物の際の支払い、決済のデータというのは簡単には入手できませんが、将来的には決済データもコンサルティングに活用できるのではないかと考えています。

CEG 山口 確か、NTTデータさんが金融分野で活躍してらっしゃいますよね。アジアに展開するネットワークにも入ってらっしゃいますしね。

経営研 矢野 はい。NTTデータの金融系は強いので、私どもも期待しています。もちろん個人情報を抽出することは出来ませんので、ビッグデータとしてコンサルティングに活用するのみになります。でも、こうしたビッグデータの活用を通じて、広告などのマーケティング施策に対して、その効果も測定することもできるようになります。

CEG 山口 すごいですね。感覚値ではない、しっかりとデータに基づいた分析ということですよね。

経営研 矢野 そうですね。そうすると札幌では、例えば、百貨店などの大型店舗だけでなく、狸小路などの商店街にも人を呼び込みたいと思った時に、どうやってそこに誘導すればよいか、有効な手を打つことができるようになります。

CEG 瀧田 ちなみに外国人の方でも、スマホのデータから分析ができるのでしょうか。

経営研 矢野 外国人の方が持ち込まれたスマホの電波も国内の基地局に飛びますから、そこからデータを抽出することが出来ます。

NTTデータ経営研究所

CEG 瀧田 なるほど。スマホの基地局へのアクセスデータをみると、たとえばNTTドコモのシェアが50%だと、2倍すればおおよそ全体の市場になるということですね。

経営研 矢野 そうですね。網羅的にデータが取れるということになります。 その他の事例としては、北海道では道路の除雪費用が毎年2百数十億円掛かっているので、それを削減する方向にあるのですが、ICTソリューションを使い積雪の深さを自動的に測定して、除雪の優先順位をつけることによって効率を上げて、トータルの費用を削減することも検討しています。

CEG 山口 まさに地元に居た時、除雪回数が減って困るという声を聞いておりましたので、このような問題をICTの力で緩和できるというのは、非常に社会貢献性が高いですし、おもしろいですね。 実は弊社も「まちづくり」を会社としてキーワードの1つに挙げているんです。最近、まちづくりイノベーターが集まるカンファレンスが都内でも開かれているんですけれども、弊社も協賛企業として、「まちづくり」に貢献するキャリアを築くためにはどうしたらよいのかという内容で、代表の渡辺がよく講演をさせていただいています。世の中全体でこの領域に対する関心がすごく高まっているのを感じますが、まちづくりや地方創生に携わるキャリアが、御社であればまさに実現できますね。

CEG 瀧田 これからは、ライフ・バリュー・クリエイションユニットのコンサルティングをどのように発展させていかれるご計画でしょうか。

NTTデータ経営研究所

経営研 矢野 そうですね。引き続き、ヘルスケア分野を中心に地域活性化に取り組んでいきたいと思っています。。それから、これからはテクノロジーも大切にしていきたいですね。IoTやAIといった新しいテクノロジーが果たす役割がかなり大きくなってくるので、それもコンサルティングに活用したいと思っています。これまで、私どものユニットでは、私も含めてですが文系のメンバーが中心になってやってきているのですが、これからは技術も取り入れていきたいという考えもあって、最近は理系出身の人材に参画いただく機会が増えています。
前職の日本総研在籍の頃は、ITは道具であり、サービスに後から付いてくればいいと考えていたのですが、最近の飛躍的なテクノロジーの進歩を見て、考えを改めています。AIやIoT、ドローン、自動運転などの目覚ましい発展と普及を見るにつけ、やはりITの戦略ツールとしての位置付けが一気に上がって来ていますよね。今後ますますITを戦略的にどう使うかを考えていく必要がありますね。

CEG 山口 ということは、 今後、AIやIoTといった技術に明るい方の採用も検討されていくご予定でしょうか。

経営研 矢野 そうですね。政策、ビジネス、技術に関する知見の3拍子揃うのがベストですが、そのような人材はそうそういらっしゃいませんので(笑)、それぞれに精通した人材の組み合わせで、チームとしての強みが発揮できればいいかなと思っています。 それは専門領域についても同じです。ヘルスケア分野に精通していることを基本に、それ以外にも、観光、防災、農業など、それぞれの得意分野を組み合わせて、「生活者の最大幸福を目指して、サービスの最適化によって地域づくりをしていく」というスローガンをチームとして達成できればと思っています。

CEG 山口 なるほど。ライフ・バリュー・クリエイションユニットがカバーされている領域、どこかにある程度の知見や経験を持ってる方がいらっしゃれば、チャンスがあるということですね。

経営研 矢野 もちろんです。そういった知見や経験と、さまざまな関係者の間に立ってコーディネートしていく能力のある方、やってみようという気のある方にはぜひジョインしてほしいですね。

CEG 山口 地方創生に関心をお持ちの方にはぜひお受けいただきたい魅力的なチームでいらっしゃることが良くわかりました。大変貴重なお話をありがとうございました。

#3 ロボット、先端医療領域のコンサルティングの第一人者(産業戦略グループ:三治様)

矢野 勝彦 | Katsuhiko Yano 【ライフ・バリュー・クリエイションコンサルティングユニット ユニット長】

矢野 勝彦 | Katsuhiko Yano 【ライフ・バリュー・クリエイションコンサルティングユニット ユニット長】

東京大学法学部卒。都市銀行、シンクタンク等を経て現在に至る。ライフケア産業(生活・介護、健康・医療、交通・住宅等)分野の事業化支援・政策支援、高齢化・人口減少時代の地域産業創出・地域活性化に取り組む。民営化・地域経営、IT・ビッグデータ活用、ロボット化による持続可能な地域モデル創出に向け、政策(官)と事業(民)の双方からアプローチしている。